働き方改革とは何か。労働の効率化が日本を救う。


過労死事件や、ブラック企業問題、或いは労基法の問題など、現在の日本の企業と労働者を取り巻く環境は変革を求められています。2016年から政府もワークライフバランスをさらに超えた取り組みとして「働き方改革」という標語を用い、改革を進めようとしています。いったい、働き方改革とは何なのか、そしてどうしてそうした目標があるのに企業と労働者を取り巻く環境に十分な変革が起こらないのか?を中心に考えていきたいと思います。

 

 

働き方改革とはなぜ必要なのか

 

働き方改革とはなぜ必要なのか。どうして日本の企業と労働者を取り巻く環境は変革を迎えているのか。そこには、日本の経済の根底を揺るがすある大きな問題が2つ横たわっているのです。まずはそれを確認していきましょう。

 

少子高齢化と労働人口

 

2000年ぐらいからマスコミやメディアなどで大いに問題視されていた少子高齢化という問題。その問題がついに実経済に影響を与えるほどの問題になってきています。実経済への影響としていろいろとあげることが出来ますが、その中でも働き方改革でも最大の問題点として挙げられているのが「労働人口」の問題です。2012年、国立社会保障人口問題研究所は「日本の将来の推計人口」という統計において、非常に重要な統計を発表しました。それは、日本の将来人口推計を見ていくと、2013年にピークを迎えた人口は、徐々に右肩下がりとなり、2050年には9000万人、100年後の2105年には4500万人にまで減少するという衝撃的なものでした。加えて、すでに減少傾向にあった労働人口は、2027年には7000万人を下回り、2051年にはなんと5000万人を割るといわれています。この労働人口の減少はそのまま国全体の生産力の低下や国力の低下を示すことになるでしょう。

 

労働に対する効率性

 

「労働人口が減るのであれば、一人当たりの労働生産性が高まればいいのではないか?」多くの人はそう考えるでしょう。しかし、日本の労度生産性はOECD加盟国の中でも低いほうにあたります。2017年のデータでは、加盟35か国中20位。主要先進7か国では圧倒的に最下位で、これは1970年からデータを取り始めて以来、一向に変わることはありません。また、モノづくり立国という言葉がありますが、製造業の労働生産性も主要国中14位。今のままでは効率性は非常に低いという結論を出すしかないでしょう。おりしも、インターネットやパソコンの普及で、労働集約型の仕事が減ってきており、知能集約型の仕事が増えてきています。そうした産業構造や仕事をする上での道具や考え方の変化に応じて、働く私たちを取り巻く環境も変化させていかなければならないのです。

 

 

働き方改革が注目する3つの課題

 

こうした2つの解決すべき大きな問題を背景に、3つの課題が挙げられています。それについてみていきましょう。

 

長時間労働の改善

 

長時間労働の問題は、働き方改革以前のワークライフバランスの時点でも問題視されていましたが、改善の傾向はみられていません。バブル期などにみられた「24時間働けますか?」「モーレツ社員」などは、明らかに時代遅れという形になってきていますが、それ以前に「残業で収入を上乗せする」「残業をしているかどうかが意欲を図る評価基準になっている」といった労働考課の問題もあり、なかなか改革に乗り出せないでいます。
キーワードは「36協定の見直し」でしょう。日本のフルタイム労働者の年間実労働時間はだいたい2000時間といわれており、20年近く横ばいが続いています。本来であれば1日8時間、週40時間ということを想定し、1年の平日が245日前後ということを考えてみると、245日×8時間=1960時間。平均がこれを上回っているので、ほとんどの労働者が残業の経験があるといえるでしょう。労働条件ではフレックス制や、1日7時間労働という契約をしている正規労働者もいるので、これはかなり厳しい状況です。まずはここの改革が必要になります。

 

非正規と正社員の格差是正

 

そもそも、非正規社員とは「季節的な変動」や「新商品開発のための優秀な人材を外部から招へいする」ために、正規社員とは異なった雇用形態を生み出すための仕組みでした。しかし、そうしたいわば「賃金は高いが、専門性があったり柔軟性があったりする存在」から「正社員よりも低い報酬で正社員と同じぐらい働いてくれる存在」へとポジションが大きく変わってしまいました。これには派遣法の改悪などの問題もありますが、それ以上に「失われた20年」といわれた平成の大型不況の影響で、労働市場が完全に硬直した状態で賃金カーブが下の圧力がかかり続けていたのが原因でしょう。こうした問題に真っ向から取り組んでいくことは、現在の体力のなくなってしまった日本企業ではかなり苦しいといわれています。
キーワードは「同一労働同一賃金」。同じ付加価値をもたらす人には同じ賃金を払うべきという仕組みの導入。これにより、まず全く同じ仕事をしている正規労働者と非正規労働者という環境をなくしていこうというのです。将来的に非正規という枠組み自体をなくしていくという目的で、最初の一歩となるのか、非常に注目されています。

 

労働人口の多様化

 

労働人口といえば、今までの日本では多くの場合が20歳〜60歳の男性ということが出来るでしょう。しかし、そうした常識は失われつつあります。女性の社会進出と高齢者の再雇用、加えて外国人労働者という問題も出てきています。また、体が弱かったり、若くして病気を患ってしまった人などもこの労働人口に入れていかなければ経済自体が動かない状況になっていくのです。今までとは違った配慮が必要な組織づくり。経営者だけでなく現場の労働者も一緒になって考えていかなければならない課題です。労働人口の多様化に対応するためには、労働環境が柔軟にならなければならないのです。

 

 

働き方改革がもたらす職場環境の変化

 

今までのことは、多くが会社経営者などが対象になっていたように思えるかもしれません。しかし、労働人口の多様化によって、現場レベルでも考え方やマネジメント手法、あるいは仕事のベースとなるコミュニケーションスタイルすら変革していかなければならないのです。今までの硬直的で20歳〜60歳の男性のみで構成されていた単一のカルチャーでは対応できないでしょう。多様な属性を持つ労働者を活かすためにも、様々な働き方を考えていく必要があります。インターネットを利用したテレワークという仕組みや、働けるときに来てもらう時短やフレックス制のさらなる導入の浸透などが必須となっていくでしょう。職場環境が変化していくということは、私たち一人一人の労働観を変化させていく必要もあるのです。

働き方改革は政府主導で行っていますが、それ以上に環境の変化によって会社やそこで働く人がその変化に対応しなければならない状況になっています。また、現在の労働人口が減っているということは、この変化に対応できなければ労働者を確保できない状況になったともいえるでしょう。人手不足による会社の倒産。もしかしたらこれは、労働者が減ったというよりも時代の変化についていけなくなった会社の退場と評価されるものかもしれません。

 

 

 

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