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何ができる?IBM「ワトソン」

ワトソンとは

 

IBMワトソンは、1980年に開発が始まり、2011年のデモンストレーション、その後2年間の実証実験を経て、2014年に商用化されたAIです。
ワトソンの場合、AIとは一般的な人工知能(Artificial Intelligence)という意味ではなく、Augmented Intelligenceつまり人間の知識を拡張・増強するものとされています。

 

ワトソンで何ができる

 

Augmented Intelligenceとして位置づけられているワトソンを利用し、一体何ができるのか?
この問いかけに対し、ワトソンの生みの親であり育ての親でもあるIBMがこう答えています。

1.非構造化データの理解(Understand)
2.目的を持った推論(Reason)
3.専門家やデータから学習(Learn)
4.人との自然な対話(Interact)

情報そのものを理解し、情報から推論し、新しい事柄を学習し、人と自然に話す。人間の知識を拡張・補強するもの、それがワトソンであるということです。

そして、

「これらの特長を組み合わせることで、例えば、膨大な量の医療や金融の論文や書類から共通項を瞬時に読み解くことや、それらのデータを基に論理的な推論を導き出すことができる。また、ワトソンは自然言語を理解するため、その推論を人間と対話しながら提案することもできるのだ。」と。

ここまで聞くと、なるほど!ワトソン凄いゾ!と言いたくなりますが、よくよく考えると、結局彼の存在の源となる情報、データを食わせ続けないことには、ワトソンはワトソンであり続けることができないということでしょう。
ワトソンのパワーの源が情報にあるなら、ワトソンをよりガンガンに働かせるためには情報のインプットが必要になると。

ワトソンは、学習させてナンボの存在。決して万能ではない孤独な姿が浮かび上がってきますね。

突き詰めて考えれば、ワトソンが行う仕事の精度をより高めようとすれば、その分時間、労力、お金がかかります。
日々変化し、更新される情報をワトソンに学ばせ続けなくては、ワトソンによる成果物は時代遅れになってしまいます。
ちょっと回りくどい話しになってしまいましたが、次は現状のワトソンでもできる仕事についてご紹介します。

 

現在利用できるワトソン

 

2018年4月末の時点で、「言語系」「画像系」「音声系」「分析系」の4系統でDeveloper CloudでAPIを提供しており、アプリやサービスの開発に利用できます。
実際の利用例はIBM社が公開していますが、たとえば銀行。
膨大な量の顧客データをどう活用するかが彼らの慢性的な悩みであるといわれています。そのような悩みを抱える銀行がワトソンを活用すると、営業の仕方が劇的に変わるというのです。
営業マンがその顧客に対し、まったく役の立たない商品を最悪のタイミングで提案し、顧客を失うのではなく、適したサービスを適した顧客に、適したタイミングで販売するといったことも可能だそうです。まるでサザエさん家に来る三河屋さんですね!

 

日本企業向けのサービス

 

日本IBMでは、IBM Cloudライト・アカウントにおいて、ワトソンAPIやデータベース、IoT、セキュリティといった40以上のサービスを無料提供しています。こちらを利用してAIやIoTアプリの制作にチャレンジする企業も多くなっています。
活用例を上げると、コールセンター・オペレーター支援として、通話時間の短縮によるお客様満足度の向上を行っている「みずほ銀行」や、社内問い合わせ対応として、営業社員の問い合わせの効率化・利便性向上を図っている「あいおいニッセイ同和損害保険」、チャットボットを開発し、カスタマーサポートを行っている「楽天」、新卒採用一次選考のエントリーシートを自動評価、採用活動に活用している「ソフトバンク」、消費者サポートとして画像からタイヤの磨耗を消費者が自己診断できる画像診断アプリを作った「オートバックス」など、様々な企業がワトソンを利用し、サービスの開発を行っているほか、フロント・バックオフィスに活用しています。
IBMワトソン活用例

また7月からはIBM Cloud上でヘルスケアソリューションの提供を行うと発表、ワトソンを利用した創薬支援やがんのゲノム医療のデータ基盤提供、ガン患者の治療法の提示などを行っていくとのこと。

ワトソンの利用は今後も増えていくでしょう。

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