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ChatGPT Pluginsとは?プラグインの作り方を解説

生成AIの先駆けとも言えるChatGPTは、昨年の一般公開以来世界中の個人はもちろん、企業による積極的な活用が進んでいます。ChatGPTの開発元であるOpenAIは多くのユーザーが同サービスに集中することを好ましく思っており、工夫して活用するための環境構築にも力を入れているのが特徴です。

この記事では、そんなChatGPTに拡張性を与えるChatGPT Pluginsについて紹介しながら、実際のプラグインの作り方を解説します。

目次:

  1. ChatGPT Pluginsとは
  2. ChatGPTのプラグイン活用のメリット
  3. ChatGPTのプラグイン開発の手順
  4. 具体的なプラグイン開発の方法
  5. ChatGPTプラグイン開発の事例
  6. ChatGPT向けプラグイン開発の注意点

ChatGPT Pluginsとは

ChatGPT Pluginsは、ChatGPTとサードパーティのサービスを連携させるためのプラグインツールです。

ChatGPTは単体での運用でも非常に便利ですが、その機能を既存、あるいは新規サービスに実装することで、より実用性に優れたサービスとして運用できます。ChatGPTは公式にAPIを公開しているため、ChatGPTを自社サービスなどに組み込むことは公式に認められており、すでに多くの企業が導入を進めています。

ChatGPTを企業で活用したいという動きは高まっていますが、プラグインの実装は組織的な活用に不可欠なプロセスと言えるでしょう。

ChatGPTのプラグイン活用のメリット

ChatGPTのプラグイン活用を進めることで、どのようなメリットを企業は期待できるのでしょうか。

一つは、社内の生産性向上にChatGPTを有効活用できる点です。データベース検索機能を実装したり、日報作成業務のようなルーティンワークにChatGPTを適用させたりして、作業の効率化を進められます。

身体的・時間的負担の大きい作業労働をChatGPTに任せることで、残業の削減ややりがいのある高度な業務へ集中する時間の確保につながるでしょう。

ChatGPTの導入は、企業の顧客満足度向上やサービス改善にも役立ちます。例えば予約サービスと連携して、ChatGPTを使ったチャットボットでホテルの検索や予約が行えるようになったり、自動で食事の注文をとり、デリバリーしてくれたり、トラブルシューティングのためのサポートセンターとして機能させたりできます。

ChatGPTの強みは、高度な対応能力はもちろんですが、やはり24時間いつでも利用ができるという点です。Webサービスを24時間等しいクオリティで提供するために、ChatGPTは今後重要な役割を果たすでしょう。

ChatGPTのプラグイン開発の手順

ここから、ChatGPTのプラグイン開発を進めていくための手順を紹介します。ChatGPTを自社サービスに対応させ、運用を始めるためには、

  1. APIの作成
  2. マニフェストファイルの作成
  3. プラグインの登録
  4. ユーザーによるプラグインの有効化
  5. 運用の開始

という流れで進めます。まずAPIの作成段階では、ChatGPTにどのようなタスクをこなしてもらうための機能を実装するか、ということを考えながら開発を行います。必要な機能は状況に応じて異なるため、エンジニアと相談しながら実装したい機能を検討することが大切です。

APIを用意できたら、続いてマニフェストファイルというものを作成します。これは、プラグインの名称やプラグインの概要、ロゴなどを宣言し、定義するためのファイルです。

プラグインを用意した後は、プラグインをChatGPT側に登録します。公式のプラグインストアを訪問して、認証を行いましょう。プラグインを登録すれば、後はユーザー側の操作によってプラグインの運用が可能です。ChatGPT上ではプラグインは手動で有効・無効の設定を行うので、有効設定にすれば運用準備は完了です。

具体的なプラグイン開発の方法

プラグイン開発を新たに始める場合、参考にしたいのが公式のプラグインサンプルです。同サンプルではToDoリスト作成のためのプラグイン開発の手引きを解説しており、具体的なサンプルコードまでを用意してくれています*1。

手順としては、ai-plugin.jsonと命名したファイルを作成し、同ページに掲載されているコマンドを記述するというものです。基本的にはサンプルコードをそのままコピー&ペーストすることで入力は完了ですが、一部は自社環境に合わせて書き換えが必要です。例えばPLUGIN_HOSTNAMEと記述されている部分は、自社のプラグインサーバーの名前を書かなければ機能しないため、あらかじめ確認しておきましょう。

ファイル作成ができたら、動作確認のためローカルホスト環境で一度動かしてみます。開発者(Developer)権限を有している場合、プラグインストアにある「Develop your own plugin」という表示をクリックすると、ポップアップが表示されます。そこでドメイン入力を行うと、マニフェストファイルおよびOpenAPIドキュメントの検証が実行されるので、結果を確認しましょう。

ファイルに問題がなければチェックマークが点灯するので、「install localhost plugin」を選べば、ローカルホストへのインストールは完了です。正しくプラグインが機能していることを確認できたら、問題ありません。

ChatGPTプラグイン開発の事例

ChatGPTのプラグインは、すでに大手企業でも一般向けに実装・公開が進んでいます。

カカクコム

「食べログ」などのレビューサイトを運営するカカクコムでは、同社の購買支援サイト「価格.com」におけるプラグインの提供を、2023年6月より開始しています。同サイトで抱えている商品データベースと連携し、ChatGPT経由での商品検索が可能となっており、従来の検索ツールよりもはるかに柔軟性の高いサービス提供を実現しました*2。

商品カテゴリや予算、商品名などをチャット上で指定すれば、柔軟性を持たせた回答を得られ、そこから商品ページに遷移、購入ができるということです。

Expedia

旅行予約サイトのExpediaでは、アメリカにおいて旅行予約支援サービスをChatGPTプラグインを使って提供を開始しています。

旅行先を入力すれば、ホテルの手配はもちろん、レストランやタクシー、ツアーなどのアクティビィの予約も、予算や日程に合わせてプランを検討し、それに合わせた提案をしてくれるという画期的なサービスです*3。

これまで旅行会社が担当してきた業務を、一予約サイトが行えるような環境が整ったことで、これまで以上の環境業の発展や、業界における生産性向上が期待できます。

ChatGPT向けプラグイン開発の注意点

ChatGPTを使ったプラグイン開発は便利ですが、ビジネス目的で運用を考えている場合、専門のエンジニアの確保や育成は欠かせません。トライアル感覚で運用するだけなら公式サイトのコードや手順をコピーするだけで対応できますが、自社向けの機能を実装するとなると、設計からコーディングまで、対応業務は複雑になります。

運用前には適切なリソースや人材を確保できるかどうか、確認しておきましょう。

まとめ

この記事では、ChatGPTのプラグイン開発の方法について、解説しました。ChatGPTは単体での利用だけでなく、APIを駆使したプラグインとの併用により、さらに便利なツールとして活躍できます。

事前に自社に必要な機能やサービスを検討し、それをChatGPTに任せられるかどうか、どのように任せれば良いのか、検討してみることをおすすめします。

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参考:

*1 OpenAI 「Examples」

https://platform.openai.com/docs/plugins/examples

*2 窓の杜「価格.comがChatGPTプラグインの提供を開始 ~AIの力で商品を検索・比較できる」

https://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1506075.html

*3 マイナビニュース「ChatGPTとの連携でエクスペディアが「よりお得」になった」

https://news.mynavi.jp/article/20230411-2650461/

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