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Amazon goだけじゃない!サンフランシスコのキャッシャーレス店舗「Standard Store」 レポートVol.2〜支払いの仕組み編〜

サンフランシスコのキャッシャーレス店舗「Standard Store」レポート、第二弾です。前回の記事ではStandard Storeの概要と店内の様子をお伝えしました。この記事では気になる支払いの仕組みをご紹介していきます。
▽前回の記事はこちら

Amazon goだけじゃない!サンフランシスコのキャッシャーレス店舗「Standard Store」 レポートVol.1〜概要と店内編〜

商品を取って、そのまま出店

買い物袋(エコバッグ)は無料で、ここに適当な商品を入れます。店員がずっとそばにいるので、システムをかく乱するようなこと(商品を取ったり、戻したりとか)も出来ず、素直に商品を棚から取って、エコバッグに入れました。そしてそのまま何もせずに、お店を出ました。これで自動的に、登録しておいたクレジットカードにチャージされるのです。
この辺の体験はAmazon Goと同じです。Amazon Goの時もそうでしたが、レジでの支払いをせずにお店を出られるという体験は、すこぶる気分が良いものです。このユーザーエクスペリエンスは、一度体験すると病みつきになります。

購入したのは、カップ麺と緑茶ティーバッグ。特別なものは売っていませんので、買い物の楽しさはありませんでした。味は想像がつくので、すぐの試食は無し。後ろに見えるのが、無料のエコバッグです。

お店を出ると、店外担当の方からアンケートの依頼です。まず普通では有り得ないですけど、ベータ版なので仕方ないです。店内体験を1から10(10がベスト)で示すといくつかと聞かれたので、「まあ9かな、レシートが届いて間違いが無ければ10だけど」と言っている内に、スマホにレシートが届きました。

レシート内容は、正解でした!カメラだけで、正確にチャージ出来たのは大したものです。

レシートが届くまでのスピードはAmazon Goを上回っていますが、対象商品・客が非常に少ないので、クラウドでの処理の負荷が軽く、正確な比較にはならないかと思います。また、Amazon Go同様、商品写真があって分かり易いです。キャッシャーレスの場合、おそらく画像認識は使うと思うので、あらかじめ商品写真データが用意してあり、副次メリットとしてレシートが分かり易くなるというのがあります。

体験を終えての所感

Standard Storeに行ってみて、最初はその不完全さに驚きましたが(短い営業時間、立地の悪さ、店員誘導によるチェックイン、少ない品揃えなど)、これが所謂ベータ版の「デモ」であることが分かると、合点が行きます。

合点が行ったところで、また別の驚きが沸き上がってきました。彼らは、米国のスタートアップ企業がやっている、いち早く市場に製品を投入して、いちはやく市場からのフィードバックを得て、製品の完成度を凄いスピードで高めて行く、という手法を、キャッシャーレスという小売店舗運営ソリューションにも適用してしまっているのです。何にでもその手法を適用してしまう度胸と、スピード感には、驚かされるばかりです。

Standard Storeの技術自体については、ベータ版レベルでは満足の行くものでした。これがAmazon Go並みに商品を増やして、客が増えた場合に正確に稼働するかどうかは、何とも言えません。もし正確に稼働するのであれば、少ない設備投資(カメラのみ)、客のプライバシー保護(Standard Store側の言い分をそのまま信じれば)の面で、Amazon Goより優れているということになります。あくまで個人的な見解になりますが、Amazon Go並みにすることは相当ハードルが高いと思いますので、まずは何らかの限られた状況(例えばイベントでの飲料販売など)での使用を目指す、というのが現実的ではないかと思う次第です。

このままうまく推移すれば、どこかで大手企業がStandard Cognitionを買収するのではないでしょうか。それが彼らの狙いでもあるだろうし。

▽Amazon goの将来性に関する考察記事はこちら

サンフランシスコAmazon Go体験レポートVol.3〜Amazon Goの課題と未来編〜

Amazon Goに触発されて、キャッシャーレス分野が熱くなってきています。おそらくこれからも、続々とスタートアップ企業が出てくることでしょう。日本でもキャッシャーレス技術の取り組みが活発化しているようで、ますます目が離せません。

一日も早く、あの極上のユーザーエクスペリエンスを、日々普通に体験出来るようになりたいと切に願う次第です。

 

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