【ArchiCAD】BIMでスラブを作成する手順を紹介!基本情報や注意点も解説


この記事を読むと、以下の3つの事がわかります。
①建築におけるスラブの役割や種類
②ArchiCADを使ったスラブの作成方法
③スラブを作成する時に押さえておきたいポイント

建築物で欠かせないスラブも、BIMソフトを使えばさまざまなデザインで作成できます。しかしスラブの建築ルールや働きを知らなければ、後から設計ミスとしてトラブルが起こりかねません。

今回はBIMソフト「ArchiCAD」を使ったスラブの作成方法と注意点、スラブの基本情報をご紹介します。

作成の前に!スラブの役割・種類について

BIMソフトを使えば、デザイン性の高いスラブも作成できます。スラブ作成の前に、まずはスラブの役割や種類をおさらいしておきましょう。

建築におけるスラブとは?

石やコンクリートの板を意味する「スラブ」は、特に鉄筋コンクリート造の建築物に欠かせない存在です。

特に使われるのは床で、スラブといえば床スラブを指すことが多いでしょう。マンションやビルでは天井と床の間に設置され、梁と一緒になって建築されることがほとんどとなっています。

“石板”や“板”というと簡単に聞こえますが、もちろんスラブにも建築のルールがあります。そのルールを守りながら、依頼主が満足するようなデザイン設計図を作成するために、このスラブにもさまざまなデザインが施されます。

スラブの役割

床スラブは基本的に、垂直にかかる負荷を受け止める役割があります。床や上の階の天井が壊れたり抜けたりしないように支えるスラブは、安全な建物を造るためには欠かせません。

また、コンクリートで作られるスラブには遮音性があります。そのため集合住宅や優良住宅を設計する際には、規定よりもしっかり厚みがあるスラブを作成するケースが多くなります。

スラブには種類がある

床に使うケースが代表的ですが、スラブは他の部分にも利用されます。一般的なスラブとしては、下記の種類があります。

・屋根スラブ
・基礎スラブ
・二重スラブ

名前の通り、屋根に使うものは屋根スラブ、基礎部分に使うスラブは基礎スラブといいます。二重スラブは床に使われるもので、配管を設置できるよう二重構造になっています。

BIMソフト【ArchiCAD】なら多様なスラブが作成できる

BIMことBuilding Information Modelingは、デジタルデータを活用して建築作業を進める方法を指します。

日本の建築業界でも推進されていて、IT化によってもっと建築作業を効率化する動きがはじまっています。もちろんスラブも3Dモデリングでスムーズに作成できるのです。

ArchiCADとは

BIMソフトとして世界的にシェアを持っているソフトが、ArchiCADです。

ハンガリーの企業が開発しているソフトですがMacにも対応しており、デザイン性の高いBIMモデルが作成できるのが特徴です。国内でも多くの設計事務所や建築関係者が利用しています。

BIMでスラブを作成する方法

今回は、BIMソフトとして人気のArchiCADでスラブを作成する方法をご紹介しましょう。

基本的なスラブの作成方法

まずは、ArchiCADで基本的なスラブのBIMモデルを作る方法と、厚さ、配置の変更についてご紹介します。

・基本スラブの作成方法
①ツールバーの中にある[スラブツール]をクリックして起動する
②[スラブのデフォルト設定]画面が表示されるので、内容に問題なければ[OK]で閉じる
③カーソルが十字キーになるので、任意の大きさでドラッグする
④スラブの基本モデルの作成完了

・スラブの厚さの変更方法
①作成したスラブをクリックする
②スラブツールが起動するので[スラブの厚さ]ツールで任意の厚さを入力する
③スラブの厚さが変更される

・スラブの配置を変更する
①作成したスラブをクリックする
②スラブツールが起動するので、[リンクフロア]-[配置]のプルダウンリストから適切なものを選ぶ
③スラブの位置が変更されます

曲線のスラブを作成する方法

床スラブなど四角形の形状が多いスラブですが、最近の建築物はもっとユニークなデザインも増えています。ArchiCADなら、曲線の多いスラブも自由に作成できます。

①まずはスラブツールで長方形のスラブを作成する
②作成したスラブをクリックする。スラブが緑に反転して、輪郭線と黒いハンドルが表示される
③輪郭線をクリックするとスラブツールバーが表示されるので、円弧図形に+マークが表示されたボタンをクリック。新たに図形の頂点を追加できます
④頂点を増やした後、辺を任意の角度に変えて曲線を作成していきます
⑤③と④の手順を繰り返し、スラブ全体の曲線を作成していけば完成です。

ArchiCADはデザイン性の高いBIMソフトとしても評判です。スタイリッシュな建築物のスラブ作成も自由に行えるので、練習を兼ねていろいろと作ってみましょう。

また、曲線スラブを作成する方法を応用してスロープを設計することも可能です。

穴が開いたスラブの作成方法

階段やエレベーターの設備があるなら、スラブに穴を開ける必要があります。ArchiCADなら穴空きスラブの作成も簡単に行えますよ。

①基本のスラブを作成する
②スラブツールからスラブを作成するボタンをクリックする。①で作成したスラブの上で、穴を開けたい形にスラブを作成する
③スラブに穴が開きます

たとえばらせん階段などで丸い穴を開けたい時は、上記の手順で円形のスラブを作成すればOKです。マジックワンド機能を使えば、さらに自由な形に穴を開けられます。

スラブが重なったときの対処法

スラブを作成する時は、スラブ同士が隙間なくピッタリとくっついている必要があります。もしスラブが重なってしまった場合は、ArchiCADの「ソリッド編集」を使って切り欠いていきましょう。

①[デザインツール]-[ソリッド編集]をクリック
②[ソリッド編集]ツールの[ターゲット要素を取得]で片方のスラブを選択する
③[ソリッド編集]-[オペレータ要素を取得]でもう片方のスラブを選択する
④スラブを両方とも選択したら、[ソリッド編集]-[操作を選択]から[減算]を選んで[実行] ⑤スラブが重なった部分を自動で切り欠きます。

ArchiCADのソリッド編集が優れている点は、重なったスラブ同士を動かしたとしても、ちゃんと重なった部分だけを切り欠いてくれる点です。

BIMソフトArchiCADを使えば、上記のようにさまざまなスラブを作成できます。

スラブ作成は“厚さ”も大事

スラブは建築物の補強という役割を持っていますから、頑丈であることが何よりの条件です。スラブのBIMモデルを作成する時は、スラブに関係する“厚み”もしっかり気を配りましょう。

作成で知っておきたい“スラブ厚”

スラブの厚さを意味する「スラブ厚」は、薄すぎてはいけません。ちゃんと最低のラインが決まっているので、ルールを守って作成する必要があります。

まず、一般的なスラブの厚さは「150mm~200mm」が下限です。あくまでも最低ラインなので、住宅物件などで遮音性を重視する場合は、スラブ厚は180mm以上で設計する例も少なくありません。

先ほどご紹介したようにBIMソフトでもスラブの厚さは自由に変更できます。しっかりと厚みを持たせたスラブモデルを作成するようにしましょう。

“かぶり厚不足”のトラブルは多い

実際に建築作業を行う時スラブはコンクリートで覆いますが、このスラブからコンクリートまでの距離を「かぶり厚」といいます。

スラブの構造設計を行ったり設計図を作成したりするときは、このスラブ厚についても気を付けなくてはいけません。

スラブを含む基礎工事では、一部の悪意ある業者が建築基準に違反するような建築をしている事例もあります。中にはわずか5mmのスラブ厚が足りずに工事が中止され、5か月経過しても再開できないトラブルになったケースさえあります。※1

基礎工事部分は後からチェックできない分、依頼主も慎重にチェックする部分です。スラブのBIMモデルを作成する時は、このことも十分考慮することをおすすめします。

まとめ

ArchiCADを使ったスラブの作成方法をご紹介しました。ArchiCADのスラブツールを使えば、他の部分にも活用できます。CADよりもできることが多いため、練習してさまざまなモデルを作成できるようになっておきましょう。

参照
※1:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00414/082300001/

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