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AppleのCarKeyにテスラ2021モデルが対応!その可能性について詳しく説明

 各国で電気自動車の推進を進める動きなどが後押しとなり、2020年はテスラ社の躍進が話題になりました。
テスラ社は、2020年だけで株価が飛躍的に上昇し、現在では自動車業界で圧倒的トップの時価総額を持つまでに成長しています。
 そんなテスラ社とAppleに関係するニュースとして「テスラ社の2021年モデルがAppleのCarKeyに対応か?」という話題が飛び込んできました。
 今回の記事では今一番ホットな分野である、モビリティの未来に関係することを取り扱っていきます。

この記事でわかること
 ・AppleのCarKeyにテスラ社が対応する可能性について
 ・CarKeyに関するこれまでの動き
 ・テスラ社が時価総額世界一となった一番の理由

AppleのCarKeyにテスラ社が対応する可能性についてのニュース

 まずは本記事の主題である、「テスラ社の2021年モデルがAppleのCarKeyに対応か?」というニュースについて、概略をご紹介しましょう。
 これはFCC(米国連邦通信協会)に対して出された申請書類に、AppleのCarKeyが動作する環境に対応する仕様が確認されたことが根拠となっています。*注1

 最初に留意すべき点として、現時点でテスラ社はCarKeyへの対応を具体的にアナウンスした訳ではありません。
 AppleのHP上では、CarPlayやCarKeyに対応する車種一覧が掲載されていますが、こちらにもまだテスラ社の対応は確認できません。つまり、あくまでも申請書類から将来の対応が「推定される」段階であると言う事です。

 FCCは、米国内における通信・電波の規制を行う連邦政府機関です。自動車に直接関係する機関ではありませんが、「UWB(Ultra Wide Band・超広帯域無線通信)」と呼ばれる高精度な測距や測位が可能な通信規格を使用する場合、申請書への記載が必要となります。

 iPhone11に搭載されたU1チップからはこのUWBに対応し、この技術を利用して実現する数々の機能のうちの一つが「CarKey」です。テスラ社がFCCに提出した申請書には、このUWBの実装が記載されていたため、そこからCarKeyへの対応が確実視されていると言う訳です。*注2

CarKeyに関するこれまでの動きのまとめ

 ここまで当たり前のように記述してきましたが、そもそも「CarKey」とはどんな機能・技術なのか?一度おさらいしておきましょう。
 機能としては、いわゆるキーレスエントリーシステムとほぼ同じと考えて構いません。自動車のキーとしてスマホが使えるというだけのものです。CarKeyを使うことで、自動車の解錠・ロック・エンジン始動などがスマホでできるようになります。

 「だけ」と書いてしまうと、大したことない機能のように思えますが、前述したUWBを利用するなど、最先端かつ高度な技術を利用しています。
 また、通常の自動車専用のキーに比べてアプリ上で設定することにより、友人や家族とキーを共有することができるなど、スマホならではの利用方法も可能となります。
 特にAppleのU1チップは、セキュリティの面でも堅牢な仕様になっていることもあり、自動車専用キーが通信の傍受を受ける事例があるのに比べて、安全性が高まることも期待されています。*注3

 ちょっと心配な点として、iPhoneが充電切れを起こしてしまった時はどうなるのか?という所です。車に乗ってしまえば充電ができるのに、そのドアを開くことができない、、などという事になってしまっては本末転倒です。
 せっかくCarKeyを利用するのであれば、自動車専用のキーはわざわざ持ち歩きたくはありませんよね。
 この点については、たとえ充電が切れて画面がOFFになった状態でも、数時間はCarKeyを利用することができるという事ですので、ひとまずは安心です。

 実はiPhoneは、充電切れになって画面表示がOFFになっていても、内部的には最低限の電力はまだ残っており、いくつかの機能はギリギリまで動作することができる仕様になっています。
 たとえば、iPhoneに登録したSUICAなど電子マネーについても、充電切れになった場合でも数時間は使えることはかなり知られているのではないでしょうか。

 SF映画で宇宙船が攻撃を受けた時に「生命維持活動に必要な電力だけ残してあとはOFFにします」ってシーンがありますよね。CarKeyもその一つで、バッテリーが完全になくなるまでは動作するようになっています。
 もちろん限界はありますので、できるだけ早く充電しないと最終的には使えなくなってしまいますので、注意が必要です。

 CarKeyについては、iPhone11からチップベースで実現が予測されていた機能です。ここでCarKeyの登場までの動きについて少しまとめておきましょう。

 ・2019年9月 AppleがiPhone11で採用したU1チップがUWBに対応。これを利用したアプリケーションとしてCarKeyの実現が予想される。(ハードウエアが対応)
 ・2020年2月 iOS13.4ベータ版にCarKeyのAPIが確認される。(ソフトウエアが対応)
 ・2020年6月 WWDCでiOS14が発表。NFC互換車でCarKeyが使用可能となることが正式にアナウンスされる。
 ・2021年3月(現在) Apple HP上でCarKeyに対応しているのは車両はBMWの2021年モデルのみ。テスラ車の2021年モデルが対応することがFCCへの申請書類から予想されている。

 AppleのHPにはトヨタやレクサスの2021年モデル車種も掲載されていますが、CarPlayには対応しているものの、残念ながらCarKeyへの対応はしていないようです。
 BMWは以前から積極的に、AppleのCarKeyへの対応を進めてきています。また、テスラ社は矢継ぎ早に最先端IT技術を導入することで知られています。
 おそらくそれほど長く待たずに、テスラ社から正式対応がアナウンスされることでしょう。
 それに比べて、日本の代表するメーカーであるトヨタが、2021年車種でまだCarKeyへの対応についてなんのアクションも見られないのは、少々残念なところですね。

テスラ社が時価総額世界一となった一番の理由について

 ところで、時価総額が自動車メーカーとして、世界でトップに駆け上がったテスラ社について、その理由を少しだけ探ってみましょう。
 テスラ社は電気自動車だけを生産している企業ですが、電気自動車であれば日産のリーフなど他のメーカーもラインナップしています。
 もともと、電気自動車の自動車業界におけるシェアはまだ少なく、わずか3%にすぎません。テスラ社はさらにその20%ほどのシェアです。
 どう考えても現時点での企業価値だけでは、この時価総額は説明することはできません。*注4

 そうなると当然、将来性に対する期待が大きいというのがその理由となります。
 EUの欧州委員会は、2030年までに現在の30倍に当たる3000万台を、EV車に置き換えることを目標として掲げました。これが実現するならば、電気自動車の市場自体が短期間に急成長することになります。
 当然、電気自動車分野をリードするテスラ社の販売台数も増加することが期待され、それがそのまま企業の成長余地となります。*注5

 しかし、既存の自動車メーカーでも、EV生産にシフトしてシェアを確保するチャンスは十分にあるのではないでしょうか?
これまで構築してきた販売網が武器となり、テスラ社よりも優位な立場で十分に競争することはができるのではないかと考えられます。
 もちろん、自動車産業の黎明期から培ってきた、内燃機関を中心とした自動車製造から決別するのは簡単ではないでしょうが、縮小する市場とともに沈没する道を選択するはずはありません。

 実は、テスラ社が既存の自動車メーカーとの決定的な違いとして、その販売方法にあります。
 一般の自動車メーカーとは異なり、テスラ社では販売代理店を通さずユーザーへの直販をおこなっています。これまで世界の自動車メーカーは、いずれも代理店(販社)を通してエンドユーザーへの販売をおこなってきました。このことは、メーカーの直接のお客様はあくまでも「代理店」であることを意味しています。
 このような仕組みを構築することにより、全国津々浦々まで販売網を広げることができました。

 さらに、これに加えて一番のメリットと言えるのは、エンドユーザーに対する市場予測を見誤った生産の結果、完成品在庫を抱えてしまうようなリスクを回避することができることです。実は、このリスクは販売店が負担することになりますが、メーカーとしては確実な利益を確保することができるのがポイントです。
 つまり、これまでの自動車業界において販売店の存在は必要不可欠であり、メーカーとしては徹底的にリスクを回避した事業展開で、優位な立場を築くことができていた訳です。

 しかし、ICT技術の急速な進化や、インターネットやモバイル端末の普及に伴い、エンドユーザーがメーカーと直接繋がることが当たり前である時代となりました。
 既存の自動車メーカーのビジネスモデルでは、このようなニーズに対応することが難しいことが課題として顕在化してきました。
 一方のテスラ社は直販体制をとることで、エンドユーザーの利用状況をネットを通じてリアルタイムで把握することができます。このようにして集めた大量の情報を蓄積・分析することで、新たな製品開発にすぐに応用することができます。
 また、ソフトウエアの更新や新機能の追加なども、テスラ社からネットを通じて直接エンドユーザーに反映させることができます。
 既存のメーカーでは、エンドユーザーへの対応は代理店がおこなっていますので、情報収集はワンクッション挟まなくてはいけません。このことを考えると、情報の分析までのスピードはテスラ社の方がはるかに優れています。

 ・電気自動車に特化した自動車メーカーであること
 ・最先端のICT技術を即座に投入する先進性
 ・電気自動車にとって性能のかなめであるバッテリー開発と生産体制の確立

 以上のように、テスラにはいくつも大きな特徴があります。もちろん、イーロン・マスクのカリスマ性も重要なポイントの1つです。
 しかし、既存の自動車業界を破壊するほどのインパクトがあったのは、直販体制を武器とするビジネスモデルを持ち込んだことあります。
 これまでのメーカーは長年連携してきた代理店を切り捨てることができない以上、テスラ社とは別の体制で戦わなければいけません。
 テスラ社の時価総額を押し上げている投資家は電気自動車の未来について、この戦いはテスラ社に優位性があると見ているのでしょう。

【まとめ】
 今回の記事では、テスラ社がAppleのCarKeyに対応することがほぼ確実になってきたというニュースを中心としてまとめてきました。
 さらにそこから発展して、2020年に急速に時価総額をあげてきたテスラ社について、その理由についても簡単に説明しました。
 Appleが開発を進めているという「AppleCar」についても、各国の自動車メーカーに打診中であるとか、LiDARの供給先を選定中であるなど、様々なニュースが飛び交っています。2021年、電気自動車がホットな分野であることは間違いないでしょう。

 


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■参考文献
注1
THE VERGE ”Tesla’s next car will seamlessly unlock with UWB, FCC leak suggests”
https://www.theverge.com/2021/2/2/22262996/tesla-uwb-fcc-car-key-ultrawideband-tech
注2
Apple CarPlay
https://www.apple.com/jp/ios/carplay/available-models/
CEND.jp 「FCCとは/FCC認証とは(アメリカ・カナダ)」
https://cend.jp/emc_regulation/basic/fcc.html
マイナビニュース 「「UWB」とは? – いまさら聞けないスマートフォン用語」
https://news.mynavi.jp/article/20190912-smartphone_word/
engadget 「iPhone 11搭載のU1チップ、スマートキーのセキュリティも高める?専門家が解説」
https://japanese.engadget.com/jp-2019-09-17-iphone-11-u1.html
注3
Apple 「iPhone や Apple Watch を車のキーとして使う」
https://support.apple.com/ja-jp/HT211234#share-car-key
注4
日経ビジネス 「時価総額8000億ドル超えたテスラの明と暗」
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/world/00321/
注5
日本経済新聞 「EU、排ガスゼロ車3000万台 30年までに普及15%目標」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR08BT80Y0A201C2000000/

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