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建設業界のデジタルツイン

皆さんはデジタルツインという言葉を聞いたことがありますか。製造業を中心に注目されている言葉ですが、建設業界でも活用され始めています。日本の建築業界のデジタル化は、他業界や海外と比べても遅れていると言われています。今回は今注目の建築業界のデジタルツインについてまとめます。

デジタルツインとは

デジタルツインとは現実世界のデータを元にサイバー空間(仮想空間)で再現する技術のことです。製造業において工場内での利用が良い例です。IoTを使用し業務の改善を目指す「スマートファクトリー」の実現のために使用されています。メリットとして設備保全・品質向上・リスク低減・期間短縮・コストダウン・アフターサービスの充実などが期待できます。
わかりやすい事例をあげると、近年サッカー界で注目されているVAR(ビデオアシスタントレフェリー)です。現実世界の試合をデータ化し、仮想空間でモニタリングすることで判定のアシストをしています。
冒頭でも記しましたが、建設業界でもデジタルツインが注目されています。実際にどのような事例があるかを紹介します。

建設業界のデジタルツイン

建設業界でのデジタルツイン活用としてサイバー空間に建設現場の環境を再現する技術があります。IoTを活用して建設機械の稼働状況や建設現場の気象情報、作業員の情報を収集します。その情報をほぼリアルタイムでBIMモデルに反映させることができます。(注1)
製造業でのメリットと同じく、品質向上・リスク低減・コストダウンなど様々なメリットが期待できます。建設業界の人手不足は深刻で、こういった課題の解決にも建設業界のDXは急務とされています。

大手ゼネコンの取り組み

・鹿島建設 (注2)
鹿島建設は建物の企画・設計から施工・竣工後の維持管理・運営までの各情報を全てデジタル化し、リアルタイムで再現する「デジタルツイン」を推進しています。BIM推進モデルプロジェクトのオービック御堂筋ビル新築工事(大阪市中央区)において、各フェーズにおける建物データの連携を可能にするBIMによるデジタルツインを実現しました。
鹿島建設は今後もBIMによるデジタルツインを全国の建築プロジェクトに展開すると発表しています。

・清水建設 (注3)
2020年10月15日、清水建設株式会社とオートデスク株式会社はスマートシティのキーとなる都市デジタルツイン社会の実装に向け、その基盤・データプラットフォームを整備する協業プロジェクトを発表しました。第一弾は清水建設の不動産開発案件である豊洲6丁目プロジェクトの周辺エリアを対象とする都市デジタルツインの構築です。国内で初となるオートデスクのクラウドサービスを活用した都市デジタルツインのデータプラットフォームを整備します。

まとめ

今回は建設業界におけるデジタルツインについてまとめました。人手不足など様々な課題がある建設業界のDXは急務で、課題解決の一つとしてデジタルツインは必要でしょう。近い将来計画が動き出すと思いきや大手ゼネコンではすでに計画がスタートしていました。今後は大手ゼネコン以外でもプロジェクト参入のために、BIMを始めとしたデジタルツインに必要な技術が要求されるようになるでしょう。

 

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参考文献
注1 建設業界の未来を変えるテクノロジー「デジタルツイン」
https://digitalist-web.jp/article/business/mEF7t
注2 日本初!建物の全てのフェーズでBIMによる「デジタルツイン」を実現
https://www.kajima.co.jp/news/press/202005/11a1-j.htm
注3 都市デジタルツインの実装に向けたデータプラットフォームを整備
https://www.shimz.co.jp/company/about/news-release/2020/2020027.html

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