iOS14.4のダウングレードは可能なのか?次回アップデート内容も確認
不具合の修正や新機能の追加が期待できるiOSのアップデートですが、必ずしもいいことばかりとは期待できないのが懸念材料です。最新OSで不具合が起こった際、検討したいのがiOSのダウングレードですが、常に実行できるとは限りません。
今回はiOS14.4のダウングレードの状況や、今後のiOSの展開についてご紹介します。
目次:
①iOS14.4はダウングレードが可能か
②iOSのダウングレードを実施する理由
③iOS14.4.2の評価や次回アップデート内容について
iOS14.4はダウングレードが可能か
まずは、iOS14.4のダウングレードの状況について確認しましょう。
iOS14.3へのダウングレードは現在禁止
2021年4月5日現在、iOSにおける最新のバージョンは14.4.2です。ここから14.4へのダウングレードは、残念ながら禁止されています。
通常、ダウングレードを行う場合にはAppleの署名が有効である必要があります。しかし4月2日、AppleはiOS14.4のリリースに伴い、14.3への署名を停止しました。つまり、ダウングレードを行うのは実質不可能になっているというわけです*1。
iOS14.4においては、14.3で見られた悪用の危険性がある脆弱性を修正するとともに、QRコードの認識性能の強化、およびBluetoothデバイスの種類を分類する機能などが追加されています。
大掛かりな機能の追加こそ行われていませんが、痒い所に手が届く機能を活用可能です。
次回のアップグレードはいつ?
現在、iOSの最新のバージョンは14.4.2が配信されています。14.4に修正を加えたバージョンですが、次回アップデートにおいては14.5が予定されています。すでに開発者向けのベータ版の配信が行われており、一般ユーザー向けの配信も間も無く行われる見込みです。
iOSのダウングレードを実施する理由
基本的に、iOSはバージョンをアップすればするほど、その性能は向上していくものです。それでも一定数の人がiOSのダウングレードを望んでいるのは、どう言った理由があるからなのでしょうか。
最新OSの不具合を回避するため
一つは、最新のiOSがもたらし得る原因不明のバグなどの不具合を回避するためです。最新のiOSはバグの修正やセキュリティアップデートなど、様々な不具合の修正がその内容に含まれています。しかし、OSをアップデートすることで、新たに予期しない不具合がiPhoneやiPadに出てきてしまうケースもバージョンによっては確認されています。
場合によっては深刻な不具合を引き起こし、日常生活に支障をきたす場合もあるため、決して看過できる問題ではありません。こう言った事態が確認された場合、被害が発生する前にダウングレードを実行し、不具合を回避することが有効です。
新しいiOSがリリースされた後も、しばらくの間は公式にダウングレードが行えるのは、こう言った事態を回避するための安全策として用意されていると考えられるでしょう。
最新OSに対応していないアプリや機能を利用するため
iOSのダウングレードを実施するのは、アプリが最新のOSに対応していない場合に対処するための応急措置でもあります。
iOSのバージョンアップとともに、迅速なアップデートが求められるのがApp Storeで提供されているアプリたちです。人気の高いアプリは開発者向けのデータが提供されるため、最新のOSでも不具合が起きないアップデートを行えます。一方、すでに開発者も常駐していない古いアプリとなると、最新のiOSへアップデートが行われた際、不具合で正常に動作しなくなる場合があります。
これまではスムーズに動作していたのにiOSをバージョンアップしたら使えなくなったというケースは、日常的に発生するトラブルです。どうしても必要なアプリの場合、一度iOSをダウングレードしてみると解決することもあります。
最新OSに不満がなければダウングレードの必要はない
ダウングレードを行う人は一定数いるとはいえ、上記のような都合に当てはまらない場合は、特に行う必要のない操作でもあります。上記のトラブルは起こりうる事態ではあるものの、大勢の人が同時にこう言った事態に直面するケースは稀です。基本的には、OSのアップデートが登場したら、速やかにアップデートを実施し、最新の機能やセキュリティ環境を活用することが望ましいといえます。
特に、セキュリティの脆弱性については随時更新されているので、最新のセキュリティ環境を維持することがサイバー犯罪から身を守る上でも重要です。
iOS14.4.2の評価や次回アップデート内容について
最後に、最新のアップデートの内容や、次回行われるアップデートのスケジュールなどについても確認しておきましょう。
iOS14.4.2の修正内容
iOS14.4.2は現在配信されている最新のOSです。こちらはセキュリティを重視したアップデートとなっており、潜在的な脆弱性が解消されることとなります。今回のアップデートによって、新しい機能などが追加されるわけではありませんが、実施しておいて損はない更新です。
今回のアップデートによって、特段不具合が一律で発生しているという報告もありません。すでにiOS14のバージョンを利用しているユーザーは問題なくアップデートを完了できるでしょう。
iOS14.5で追加予定の機能
iOS14.4の次に来るという14.5も、近日公開されることが予想されます。具体的な一般公開の時期についてはまだわかりませんが、マスクを着用しながらでもFace IDを解除できる認証システムの導入など、利便性の高いアップデートとなりそうです*2。
また、アプリのトラッキング機能を申告制にするプライバシー機能の追加や、地域の事故や渋滞情報を共有できるマップ機能、デュアルSIMによる5Gの実現など、iPhoneをより豊かに利用できる機能の拡充が行われる見込みです。
最新機能が目白押しなだけに予期せぬ不具合のリスクも警戒されますが、うまく起動すればより便利な使用感を得られることになりそうです。
おわりに
iOSはiPhoneの利用価値を大きく左右するOSですが、不具合が起きる可能性も否めません。そんな時にダウングレードをうまく活用することで、意図しない不具合をスムーズに回避が可能です。
アップデート前には最新のiOSの利用状況をネットで確認し、アップデートしても問題ないかを調べておくのが有効です。
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参考:
*1 iPhone Mania「Apple、iOS14.3の署名停止。iOS14.4からのダウングレードは不可」
https://iphone-mania.jp/news-345104/
*2 iPhone Mania「iOS14.5/iPadOS14.5ベータ5が開発者向けにリリース」
https://iphone-mania.jp/news-355891/