MacBook12インチを選ぶべき人、向かない人
さすがアップル。カリフォルニア州サンノゼで6月5日から開催された、WWDC 2017の報道には驚嘆しました。衝撃を受けたのは、開催前に注目されていた「しゃべるスピーカー」HomePodではありませんでした。iMac Proです。iMacにProが登場するとは予測していませんでした。
iMac Proのスペックは、CPUが8コアのXeon。最大18コア搭載も可能とのことです。Xeonといえば、これまでサーバに使われていたハイスペックのCPUです。ディスプレイは5K、ストレージは1TBのSSDが基本で、1998年に登場した初心者向けのブランドイメージはすっかりなくなりました。ブラックを基調とした精悍な印象です。
MacBook Pro、MacBook 12インチモデル、MacBook Airもリニューアルされました。いずれもCPUがアップグレードされ、値下がりしています。iPad Proにも10.5インチのニューモデルが登場し、選択肢が増えました。
この選択肢の広がりのなかで、MacBook 12インチモデルを取り上げます。
MacBook 12インチモデルは、2015年に初代が発売されてから肯定派と否定派が明瞭に分かれる機種です。肯定派は小型軽量であることを支持し、否定派はその性能の非力さを嘲る傾向がありました。
今回のリニューアルで、MacBook 12インチモデルにはCore i5/i7を搭載したモデルが加わりました。これまでのCore mプロセッサ搭載は最下位になり、Core i5/i7によって性能の向上が期待されます。
そこで、あらためてMacBook 12インチモデルを選ぶべきユーザー、他のマシンを選択したほうがいいと思われるユーザーを考察します。
モバイラー vs デスクトップユーザー
まず、画面の大きさが12インチで狭いこと。SNSや文書作成のレベルであれば問題ありませんが、複数のウィンドウを開いて作業する場合は、この画面の大きさでは若干もどかしく感じるでしょう。Core mのCPUは動作も遅くなります。
USB-Cポートもひとつしかないため、周辺機器を数多くつないで仕事をするような場合にも向いていません。ただ、モバイルバッテリーで充電できることは、大きなメリットです。
2016年モデルのMacBook 12インチモデルは重さ920g、厚さはわずか13.1mm。小型軽量なので、モバイルの利用には最適です。逆に外に持ち歩かずにデスクトップで利用する場合は、MacBook Proシリーズを選択すべきかもしれません。
MacBook Airは今回のWWDC 2017でひっそりとアップデートされましたが、今後は静かに姿を消していきそうです。モバイル用のMacとして主役の座から降りた印象です。
ソフトタッチタイピスト vs ハードパンチャー
自慢ではありませんが、文章の区切りごとにリターンキーを強烈に連打して、キーボードをおしゃかにした経験のあるハードパンチャーの自分は、MacBook 12インチモデルには不向きかもしれません。
MacBook 12インチモデルは薄さを追究したゆえに、キーストローク(キーを押したときに沈む深さ)が浅くなっています。
液晶画面のソフトウェアキーボードにはキーストローク自体がありません。しかし、旧式のPCの深いキーストロークに愛着のあるユーザーには違和感があり、インターネット上のレビューでは、慣れるまでに時間がかかるという声が多くなっています。
今後は物理的なキーボード自体が消滅し、音声入力やブレイン・マシン・インターフェース(BMI)によって、脳波からテキストを入力できる未来も訪れることでしょう。しかし、物理的なキーを押す感触と、かちゃかちゃという音がたまらないキーボードフェチには、もの足りない仕様です。
マッチョな使い手よりも、やさしいフェザータッチの草食系ユーザー向きのMacといったところでしょうか。
筐体の美追究派 vs スペック重視派
PCに限りませんが、デジタルガジェットを購入する動機にはスペック以外の理由もあります。特にMacはその傾向が強いマシンです。スティーブ・ジョブズというカリスマ創業者の存在。液晶の背面にあるリンゴマークのかっこよさ。美しい筐体のデザインやユーザビリティなどプロダクトへのこだわりです。
美意識は個々人によって異なるものですが、薄くて小型なノートパソコンの中では、MacBook 12インチモデルは特に美しいのではないでしょうか。
シルバー、ゴールド、スペースグレイ、ローズゴールドというカラーバリエーションも魅力があります。iPhoneに合わせたカラーリングですが、特にローズゴールドは可愛らしいイメージで、他のメーカーにもない色のため女性にも好まれるのでは。
スペースグレイは重厚感があります。ビジネスで使うときには、仕事がデキる印象を与える色です。ノートパソコンなんてサクサク動いて頑丈で電池が長持ちすればいいんだ、というスペック重視派であれば、他のマシンを選んだ方がよいかもしれません。
リニューアルしたモデルの実力は
USB-Cポートがひとつしかない、画面が狭い、性能が不安という印象抱いてMacBook 12インチモデルを購入したユーザーは、使っていくうちに高評価に変わることが多いようです。
CPUの性能を強化した新しいMacBook 12インチモデル。その実力を店頭で確かめてみたいですね。
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