Apple Cardの日本上陸はいつ?日本でのサービス開始時期について調べてみました
皆さんはApple Cardについてご存じでしょうか。iPhoneやiPadを作っているあのAppleが提供しているクレジットカードで、アメリカでは既にサービスが提供されています。この記事ではApple Cardがどんなカードなのか、そしていつ日本上陸するのかについて調べてみました。
この記事を読むと、以下のことが分かります。
① Apple Cardとは
② Apple Cardの良い点について
③ Apple Cardの日本上陸の時期
Apple Cardとは
Apple Cardについて
Apple Cardは2019年の夏からAppleが始めたクレジットカードサービスのことです。国際ブランドはマスターカードで、Apple Payでの支払いを行えるクレジットカードのことを指します。Apple PayとはiPhoneやApple WatchなどのApple製デバイスを使って支払いが行える電子決済サービスのことです。
身近な例でいえば、SuicaやPASMOなどをiPhoneやApple Watchに登録することで財布などからその都度取りださなくても改札やコンビニエンスストアで決済ができます。これがApple Payです。また、Apple PayにはICカードだけではなくApple Payに対応しているクレジットカードも登録できます。
追加の仕方として、まずiPhoneの場合は「Wallet」アプリを開いて「⊕」のアイコンをタップします。次に、『続ける』と表示されるのでそれをタップします。タップすると、『クレジットカード等』と表示されるので、それをタップします。その後、カメラが起動して枠内にカードを収めるようにと表示されるので、画面の表示に沿って新しいカードを追加します。
追加後、「次へ」をタップすることでカード発行元が登録する人の情報を確認し、そのカードがApple Payで使えるかどうかを判断します。そして、カード発行元がカードの確認を終えた後にもう一度「次へ」をタップすることでApple Payでクレジットカードが使える様になります*1。
Apple Payで使えるクレジットカードですが、全てのクレジットカードに対応しているわけではありません。対応しているクレジットカード詳細についてはAppleの公式ホームページ(https://support.apple.com/ja-jp/HT206638)から確認できます。
Apple CardはそんなApple Payをより快適に使えるクレジットカードです。しかし、Apple Cardはクレジットカードなのですが、決済の場面ではカードを使うのではなく基本的にiPhoneやApple Watchを使用して電子決済を行い、電子決済が行えない場所のみクレジットカードを使って支払うという特殊なカードです。
Apple Cardのデザイン
カードの材質はチタン製でできており驚くべきはそのデザインです。クレジットカードには普通あるクレジットカード番号や署名を行う場所がなく、カードの有効期限やセキュリティコードが書かれている場所もありません。
(公式サイトより: https://www.apple.com/apple-card/)
これはAppleのプライバシーを守るというスタンスによって、あえてこうなっています。
Apple Cardのメリット
Apple Cardのメリットは大きく分けると3つあります。1つ目は高いセキュリティ。2つ目は会計管理の便利さ。そして3つ目はこまごまとした手続きが不要なことです。1つ目から見ていきましょう。
セキュリティの高さ
Apple Cardはクレジットカード番号がカードに記されていません。これによってクレジットカードに記されている情報を目視で読み取ってカード情報を悪用される心配が0です。
それに加えてカードは登録者のiPhoneを近づけてアクティベートと呼ばれる手順を踏まない限り、有効化されないのでアクティベートする前に他人の手に渡ってもカードを悪用されません。
また、Apple Cardのセキュリティコード(カードに記されている3桁か4桁のコード)は決済の度に変わるため、カード情報を機械によって読み取るスキミングを行われても、Apple Cardの契約者以外には決済が行えないシステムになっています。
このように、Apple Cardは徹底的に悪用されないような仕組みとなっているのです。
会計管理の便利さ
2つ目の会計管理の便利さですが、Apple Cardは「Wallet」と呼ばれるアプリと連携しています。この「Wallet」は前述したようにApple Payにクレジットカードを登録するアプリとしても使えるのですが、Apple Cardを使うと「Wallet」アプリに「どこで」「どれだけ」使ったのかを表示してくれます。
それだけはなく、購入した商品やサービスによって色分けされた棒グラフで金額を表示してくれるので「何に」「どれだけ」使ったのかを簡単に知れます。つまり、利用明細を月末まで待たなくてもすぐにその場で見られるのです。
Apple Cardで全ての会計を済ませると、家計簿をつけなくても「Wallet」アプリの中に自動的に登録されるのです。このように、Apple Cardでは決済後すぐに具体的な数字が分かるので会計管理を簡単に行えます。
面倒な手続きが不要
Apple Cardに規約書類はありません。全て「Wallet」のアプリ内部で完結できるからです。しかも普通のクレジットカードは申請してからカードが届くまでに数日ほど待たなければいけませんが、Apple CardはiPhoneやApple Watchの電子決済をメインとしているのでクレジットカードが届くのを待たずに利用できます。
「Wallet」アプリ内でApple Cardの申請を行い、申請が通った時点でApple Cardの電子決済サービスを利用することが可能になるからです。
また、Apple Cardの番号を変更したい場合は同じようにアプリの中から変更手続きを行うことで簡単に変更できますし、カードをなくした場合は無料で再発行してくれます。加えて年会費も無料です。ありがたいですよね。
日本でのサービス開始時期について
アメリカでは既にサービスを開始していますが、日本ではいつサービスが開始されるのでしょうか。
Apple CardはAppleと提携してサービスを提供しているゴールドマンサックスのCEOが「これまでで最も成功したクレジットカードの立ち上げだった2」と述べており、またApple CEOのティムクックも「世界中のどこでもカードを提供したい3」と述べています。これらのことから全世界でのサービス展開に意欲的だと分かるので、アメリカ国内だけでサービスを展開し日本には上陸しないということはなさそうです。
また、そのゴールドマンサックスは2019年の春ごろ、金融庁に対して銀行業務の営業申請手続きに入りました。これは、かつての稼ぎ頭で金融商品の売買を仲介するトレーディング事業が低迷しているため、収益の多角化を目指す動きが加速してきた*4からだと言われています。
もし、本当にゴールドマンサックスが収益の多角化を目指しているのだとすればCEOに「最も成功した」と言わしめたApple Cardのサービス提供がその中に含まれていたとしてもおかしくありません。
そのため、Apple Cardのサービスが開始されるかどうかは金融庁がゴールドマンサックスに銀行営業の認可を行うかどうかで決まるでしょう。こればかりは一概に、この時期と具体的に言えないので金融庁の判断を待つしかなさそうです。
終わりに
Appleがサービスを始めたクレジットカードサービスであるApple Cardについて解説してきました。クレジットカード番号がカードに書かれていなかったり、電子決済をメインとして使うためクレジットカードはサブとしか使えないなど、今までのクレジットカードとは一線を画す存在です。
そんなApple Cardですが、ゴールドマンサックスの銀行営業認可次第では日本でもサービスが始まる可能性があるので、日本上陸した際にはぜひ使ってみてはいかがでしょうか。
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参考
*1
https://support.apple.com/ja-jp/HT204506
*2
https://www.cnbc.com/2019/10/15/goldman-sachs-ceo-says-apple-card-is-the-most-successful-credit-card-launch-ever.html
*3
https://www.bild.de/bild-plus/digital/multimedia/multimedia/apple-chef-tim-cook-apple-card-soll-nach-deutschland-kommen-65028788,view=conversionToLogin.bild.html
*4
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44755860U9A510C1EE9000/