IT業界で転職するにあたって、応募者が入社前に確認すべき事項14個。
現在、IT業界は技術者不足の影響で、転職市場が非常に活発です。転職サイトの調査によれば、全体の転職者のうち、10人に1人はIT業界のエンジニアだそうです。
ところが、転職者にとっては求人が多い=楽に転職できる、ではありません。IT業界には、ほんとうに様々な会社がありますので、「どこに転職したらいいか」について、選択肢が多すぎて悩んでしまう人も多いのです。
また、会社説明会などではほんとうに必要な情報が開示されているとは限らず、きちんと確認せずに入社した後、あとで「失敗した」ということにもなりかねません。
そこで今回は、転職を考えている方に「応募者が入社前に確認すべき事項」をいくつか挙げてみたいと思います。
1.厚生労働省の義務としていること(人を雇う時のルール:厚生労働省)
まずは最低要件としての、確認事項です。厚生労働省の「人を雇うときのルール」に明文化されており、雇用者と被用者はこれらを書面にて契約する必要があります)
・契約はいつまでか(労働契約の期間に関すること)
・期間の定めがある契約の更新についての決まり(更新があるかどうか、更新する場合の判断のしかたなど)
・どこでどんな仕事をするのか(仕事をする場所、仕事の内容)
・仕事の時間や休みはどうなっているのか(仕事の始めと終わりの時刻、残業の有無、休憩時間、休日・休暇、就業時転換〔交替制〕勤務のローテーションなど)
・賃金をどのように支払うのか(賃金の決定、計算と支払いの方法、締切りと支払いの時期)
・辞めるときのきまり(退職に関すること(解雇の事由を含む))
当たり前ですが、需要なことが網羅されていますので、きちんと確認しましょう。とくに「どんな仕事をするのか」「どこで仕事をするのか」、および「賃金をどのように支払うのか」は、トラブルのもととなりますので、必ず確認しておきます。
2.必ず聞いておきたいこと
次に、必ず聞いておきたいことです。色々書いてありますが、要するに「自分はこの会社に入って、何を貢献すべきか」を明らかにしておきます。
自分の能力と期待されていることがずれていないように細心の注意を払うことが、次の職場での成功不成功を決めます。
・入社直後にアサイン予定のプロジェクトの内容
・会社の事業の売上の構成比(将来、どのような仕事につくかの予想ができる)
・他社とのちがい(ちがいのない会社は良い会社ではない)
・自分に期待されていること(期待に応えることが良い仕事の第一歩)
3.できれば聞いておきたいこと
自分の果たすべきことをきちんと聞いたら、会社の果たすべきことを聞きましょう。有給や残業時間は人によってはかなり気になるところだと思います。また、離職率は職場環境の良い指標になります。
ただし、必ずしも休みが少なく、残業が多いからといって悪い会社とは限りません。皆がやる気を持って頑張っているスタートアップなどに入るときは、このような数値の多寡を見ることは無意味です。
また、離職率が高い会社は独立する人が多いだけかもしれません。内容を確認する必要があります。
・有給休暇の取得率
・残業時間の実績値
・年間の離職率
・人事評価の方法
最後になりますが、質問に誠実に答える会社は良い会社です。逆に質問をはぐらかそうとする会社はあまり誠実とはいえません。
面接はお見合いなのですから、きちんと条件や会社の雰囲気を掴んで、失敗のないように注意深く行うのがよいでしょう。