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便利なツールとベストな方法は?Revitでの地形の作成方法をご紹介

次世代3DモデリングツールであるAutodeskのRevitは、汎用性の高いBIMソフトとして世界中で普及しており、日本国内でも導入企業は増加傾向にあります。Revitを完璧に使いこなすとまではいかないまでも、基本的な操作方法を理解しておくことで、BIM運用を推進できる人材として活躍ができます。

今回は、そんなRevitを使った地形作成の方法について、便利な小技も挟みながらご紹介します。

①Revitを使った地形作成に役立つサービス
②等高線データを読み込んで地盤面を作成する方法
③点を配置して地盤面を作成する方法
④整地を作成する方法

Revitを使った地形作成に役立つサービス

まずは、Revitをすぐに触り始める前に、活用したいサービスを確認しておきます。単体で運用するのも良いのですが、あらかじめ以下の2つのサービスを確認しておくと非常に便利です。

国土地理院

Revitを使った地形作成の前には、国土地理院から地形データを取得しておくと非常に便利です。国土地理院は、以下の公式サイトより無料で日本国内の地理情報を提供しています。利用者登録をすることで、極めて正確な数値標高データやジオイドモデルをダウンロードできるため、地形作成を行いたい場合にはここから入手しておくことで、作業効率化とモデルの品質向上を促進できます。

公式サイト:https://www.gsi.go.jp/kiban/index.html

サービスを展開すると、欲しい地形に指定された6桁の数字を入力することで、指定のデータがzipファイルでダウンロード可能です。専用の基盤地図ビューアで表示させ、CSV形式に加工すれば、Revitでも読み込めるようになります。

CSV加工の手間が発生するものの、精度の高いモデルを入手できる強みは捨て難い魅力と言えるでしょう。

Autodeskの公式チュートリアル

Revitの地形作成以外の運用方法について、基本的な使い方を学びたい場合には、Autodeskが公開する公式チュートリアルがおすすめです。網羅的に主要な活用方法をわかりやすく教えてくれるため、初めてのRevit運用という方でも安心して参考にできます。また、Autodeskには専用の利用者向けフォーラムも存在するため、込み入った質問もこちらから参考にできます。定期的にオンラインセミナーなどの座学講習も実施しているので、リアルタイムで学べる環境を求めている方にもおすすめです。

公式サイト:http://bim-design.com/infra/

Civil 3D

Revitとの併用が可能なソフトとして、Civil 3Dの存在もあげられます。Civil 3DはRevitと同じくAutodeskが展開しているサービスで、主に土木インフラに特化した機能を備えています。

RevitはあらゆるBIM運用や3DCADの業務に対応できる汎用性が特徴的な一方、Civil 3Dは土木特化の機能を強みとしています。地形作成を初め、土木に関連するタスクにBIMを活用したい場合には、このツールを併用すると効果的です。

等高線データを読み込んで地盤面を作成する方法

それでは実際に、Revitを使った地形データを作成する方法を見ていきましょう。まずは、等高線データを読み込んで地盤面を作成するやり方です。Revitでは、あらかじめ用意したDWG、DXF、DGN ファイルから3D等高線データを抽出し、地盤面を自動的に作成することができます*1。Revitでは、あらかじめ指定された等高線に基づいて点群を自動で配置していく機能を備えており、地盤を簡単に描くことができます。

等高線データを読み込む上では、まず読み込まれたCADファイルに3D情報が含まれていること、読み込むCADファイル内に各等高線が正しい “Z” 値に配置されていることが求められます。要件を見たせているか、あらかじめデータを確認しておきましょう。

操作の手順としては、まず3Dビューを開き、[外構]タブから [外構作成]パネル、そして(地盤面)のアイコンをクリックします。すると[修正 | 地盤面を編集]タブから[ツール]パネルへ行き、​​ [読み込みから作成]ドロップダウンリストをクリックすることで、作図領域にある読み込み済みの 3D等高線データを選べるようになっています。等高線データを選択し、高さの点を適用するレイヤを選べば、作成は完了です。

点を配置して地盤面を作成する方法

3Dの等高線データがない場合でも、手動で点を配置して地盤面を作成することができます。3Dビュー、あるいは外構平面図ビューを開き、[外構]タブから [外構作成]パネル、そして(地盤面)のアイコンをクリックします。オプション バーの[高さ]に値を設定しますが、これはサーフェスの作成に用いられます。

[高さ]テキストボックスの横で「絶対高さ」「地盤面を基準」のいずれかを選択します。前者は点をアクティブな作図領域内であれば、どこでも配置することができ、後者は指定する高さで、その地盤面上に点を配置します。後者の場合、シェーディング 3D ビューでの作業の効率化に貢献します。

作図領域をクリックして、点を配置すれば、(地盤面作成を終了)をクリックして作業は完了です*2。

整地を作成する方法

作成した地盤面をアレンジすることで、整地作成を行えます。整地を行う上では、現在のフェーズ内の既存のサーフェスである地盤面を選択して開始します。地盤面を表示する外構図を開き、[マス & 外構]タブから[外構を変更]パネルを選択し、(整地)をクリックします。

[整地を編集]ダイアログから既存の地盤面とまったく同じ新しい地盤面を作成するか、周囲の点のみに基づいて新しい地盤面を作成するのかを選びます。地盤面を選択し、点の追加や削除、各点の高さの変更、サーフェスの簡略化によって、整地作業は完了です*3。

おわりに

AutodeskのRevitは、土木に特化した製品ではないものの、基本的な整地作業や地形作成であれば、十分にその役割を果たせます。土木特化のツールと併せて活用できるよう、Revitができること、できないことをよく理解しておくことが大切です。

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*1 Autodesk「等高線データを読み込んで地盤面を作成する」
https://help.autodesk.com/view/RVTLT/2018/JPN/?guid=GUID-D7C6E4AF-D902-478D-92C2-CD2DCE338426
*2 Autodesk「点を配置して地盤面を作成する」
https://knowledge.autodesk.com/ja/support/revit-lt/learn-explore/caas/CloudHelp/cloudhelp/2018/JPN/RevitLT-Model/files/GUID-834E3ED1-50B8-484D-BC47-360CE65C5DEB-htm.html
*3 Autodesk「整地を作成する」
https://knowledge.autodesk.com/ja/support/revit/learn-explore/caas/CloudHelp/cloudhelp/2016/JPN/Revit-Model/files/GUID-31E2EF0E-875C-4A68-958E-A06E5F2C0838-htm.html

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