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Googleが展開する「プライバシーサンドボックス計画」の狙いとは?Cookieが廃止されたWeb利用の未来について解説

世界で最もポピュラーな検索エンジンを運営するGoogleは、極めて高度なパーソナライズ機能を有していることから、Web広告運用における重要なプラットフォームとしての地位を磐石にしています。一方で同社の個人情報運用に関する懸念はかねてより疑問視されており、そのあり方を改善するための施策も求められています。

この度Googleが実装を進めている「プライバシーサンドボックス」は、そんな個人情報保護の強化に向けた新しいパーソナライズ手法として、注目を集めています。今回は、プライバシーサンドボックスの概要や、期待される効果、そして今後どのようなWeb利用が定着していくかについて、解説します。

①Googleのプライバシーサンドボックスとは
②GoogleにおけるサードパーティCookieの廃止について
③プライバシーサンドボックスの仕組み
④プライバシーサンドボックスの普及に伴う業界の懸念

Googleのプライバシーサンドボックスとは

Googleが発表したプライバシーサンドボックスは、Googleが独自に設定した基準に基づき、広告運用でのターゲティングにつながるパーソナルな情報が、外部に漏れないよう新たに考案された技術です。Web広告はこれまでGoogle利用の際にユーザーが提供していたCookieと呼ばれる技術を通じて獲得した情報をもとに発信されてきましたが、これは個人利用におけるプライバシーを侵害する技術であるとして、大いに批判を集めています。

そこで新たに発案されたのがプライバシーサンドバックスと呼ばれる手法で、新たに設けられる5つのAPIを活用し、従来通りのパーソナライズを実現しつつも、第三者への情報提供は行わず、意図していない情報提供や、詐欺防止を回避する効果が期待されています。

このような煽りを受け、Googleでは2023年までにサードパーティCookieを廃止することを発表しており、これに変わる新しい技術の研究、及び試験導入が進められています*1。

GoogleにおけるサードパーティCookieの廃止について

プライバシーサンドボックスの登場を後押しするきっかけとなっていたCookieは、そもそも個人情報をWeb常に記録し、パスワードの入力やログイン作業を効率化したり、アクセス先のWebサービス利用をより高い利便性で実現したりすることを目的とした機能でした。

しかし近年は過度にCookieを通じてインターネットユーザーの情報を収集し、プライバシーが第三者へ簡単に除き見られる危険性や、犯罪行為に用いられるリスクがあることから、多くの組織が懸念を表明しています。大いに懸念されているのがサードパーティCookieと呼ばれるもので、Googleとユーザーの二者だけでなく、広告利用などを目的とした第三者に漏洩してしまう可能性が指摘されてきました。

今回のプライバシーサンドボックスの導入によって、不適切なトラッキングを避けながらも、サービス利用を促進するためのパーソナライズに努めるとしています。

プライバシーサンドボックスの新しい仕組みである「Topics」について

プライバシーサンドボックスの導入は、これまでのCookieとは異なりプライバシー漏洩の懸念などが大幅に軽減されるとされています。まだ試験的な運用に留まっている同技術の最新アウトプットである「Topics」について、ご紹介します。

FLoCの失敗

プライバシーサンドボックスが発表された当初、スタンダードな技術として採用されていたのがFLoC(Federated Learning of Cohorts)です。FLoCは問題視されていたサードパーティCookieを頼ることなく、広告媒体向けのユーザーターゲティングを可能とする技術として期待されていたものの、他のトラッキング技術との併用によって、現状よりも強力なトラッキングが可能になる可能性もあるということから、更なる懸念をもたらすこととなりました*2。

安心して利用できるWebブラウザへと生まれ変わるはずが、かえって現状を悪化させる可能性があるとして、プライバシーサンドボックス計画への風向きが強まったのです。

Topicsの特徴

このような状況を改善すべく、2022年にGoogleが新たに発表したのが、「Topics」と呼ばれるAPIです。こちらはFLoCの開発で得た知見をもとに、ユーザーの興味や関心に基づいた広告配信を行うための技術ですが、安全性の面で改善が施されています*3。

ユーザーの閲覧履歴に基づき、直近3週間の間で最も関心が高そうな3つのトピックに絞り、データのトラッキング状況をユーザーと共有しながら、なおかつサーバーではなくブラウザ上のみで実行されます。そのため、プライバシーに関わるデータ管理の透明性を明らかにしながら、個人情報がサーバーへ長期間保存されない仕組みを採用することで、健全な広告配信を促します。

また、性別や人種など、プライバシーへ大きく関与する情報についてのカテゴリはトラッキングの対象とならないため、個人生活の毀損が発生しないよう配慮してくれます。ユーザーとGoogleはもちろん、広告を配信する広告主や媒体が隠れて情報を収集するような仕組みが生まれないようにすることが、プライバシーサンドボックスの狙いです。

プライバシーサンドボックスの導入に伴う業界の懸念

プライバシーサンドボックスという新しいトラッキング技術の登場は、ユーザーの安全を守る上で役に立つことが期待されている一方、これまでは考えられなかったリスクがもたらされる懸念もはらんでいます。

プライバシーの侵害もさることながら、最も大きな懸念は広告会社のビジネスモデルの維持にあるでしょう。サードパーティCookieを前提とした広告モデルが、Web広告業界におけるスタンダードとなっている以上、その廃止が予定されているとなると、新しい広告モデルへの移行が求められます。

ユーザーの興味関心に応じた広告配信を行うという点は従来と変化はありませんが、そのトラッキングの精度がどれくらいで、広告の成果へどれくらい影響を与えるのかについては未知数です。従来通りのビジネスモデルが維持できないとなれば、新しい広告ビジネスのあり方を模索しなければなりません。

プライバシーサンドボックスの導入で、Web広告業界が破壊されてしまうことはないものの、早急に対策を進めておく必要があるでしょう。

まとめ

Googleが発表したプライバシーサンドボックス計画は、ユーザーの安全を第一に考えた技術として、コンセプトそのものは広く受け入れられています。一方で新技術の安全性に疑問が残ったり、広告業界のビジネスモデルに影響を与えたりする可能性がある以上、素直に受け止められないリスクもあります。

適切な運用方法や採用技術が固まった時点で、どのようにインターネット利用のあり方を変えていくかを検討していくべきでしょう。

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参考:
*1 ITmediaマーケティング「Google、ChromeでのサードパーティーCookie廃止を2023年まで延期 アドテク各社がコメント」
https://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/2106/28/news111.html
*2 TECH+「Googleが進める代替技術「FLoC」が問題視されている理由とは?」
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20210420-1874973/
*3 Google「プライバシーサンドボックスの新しいTopics API について」
https://japan.googleblog.com/2022/01/topics-api.html

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