WEBトラッキングとは？トラッキング防止方法をご紹介します

WEBトラッキングはWEBサイトに訪問したユーザーがどの商品をいつクリックしたかなど、行動データを追跡・分析することです。このデータを元に効率的なマーケティング施策を行うため、企業にとって重要なデータとなります。ただ、検索内容や閲覧履歴などの個人情報を収集されるのが嫌な人もいるのも事実です。こういったデータを収集させないためには、使用しているブラウザでWEBトラッキング防止の設定をしなければいけません。今回はブラウザシェア上位の「Google Chrome」「Google Edge」「Firefox」での設定方法を説明していきます。

この記事でわかること
・トラッキングで使用されるCookieとは
・トラッキングによるメリット・デメリット
・トラッキング防止設定方法

Cookieとは

トラッキング防止設定をするにあたり、情報がどこに保存されているか知っておきましょう。閲覧履歴などの情報はCookieに保存されています。Cookieには2種類あり、ファーストパーティーCookieとサードパーティーCookieがあります。どちらもWEBトラッキングで使用されているのですが、閲覧履歴などの情報はサードパーティーCookieに保存されています。そのため企業はサードパーティーCookieにある情報をマーケティングに使用します。本記事で紹介するWEBトラッキング防止方法は、このサードパーティーCookieを無効にするものです。
ファーストパーティーCookie及びサードパーティーCookieについて詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
「サードパーティーCookieを無効にする方法とは？メリットも解説」

トラッキングによるメリット・デメリット

メリット

トラッキングを許可している場合、私たちユーザーにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
それは、ユーザーそれぞれに適切な広告が表示されることです。企業のトラッキングによる情報収集の主な理由が効果的なマーケティング戦略を立てることにあります。ユーザーの検索履歴や閲覧履歴からその人が興味を持っていると考えられる広告を表示させることで商品を認知、購入させる意図があります。

デメリット

デメリットは、メリットでもあったユーザーにあった広告が表示されることです。
例えばAサイトで商品を購入後、Bサイトを開いていてもAサイトの商品などがバナーに表示されます。他サイトを見ていてもAサイトの広告がいつまでも表示されたり、一定期間経つと購入した商品の広告が再度表示されるのに嫌気がさす人もいるでしょう。このような広告を「ストーカー広告」とも言います。

コロナ禍でWEB会議が多くなりパソコンの画面を共有する機会も増え、自身の画面を他者に見られることが増えています。ネットで購入した商品や閲覧サイトの広告がバナーに表示されることで購入した商品や自身の趣味を同僚などに見られるのを恥ずかしいと思う人もいるかもしれません。

他にも、セッションハイジャックの危険性が伴います。これは、ユーザが使用しているブラウザとWEBサーバー間の通信に関わる識別情報を盗み出し、ユーザーになりすまし不正アクセスを行うことです。

不正アクセスされてしまった場合、ユーザにとってはメリットよりもデメリットが大きく、また、個人情報保護の観点からどのブラウザでもトラッキング防止設定ができるようになりました。

WEBトラッキング防止の設定方法

では、トラッキング防止の設定方法を各ブラウザごとにご紹介します。

Google Chromeでの設定方法

1）パソコンで Chrome を開きます。
2）右上のその他アイコン から[設定] をクリックします。
3）[プライバシーとセキュリティ] から [Cookie と他のサイトデータ] をクリックします。
4）[閲覧トラフィックと一緒に「トラッキング拒否」リクエストを送信する] をオンにします。
（*1）　

Google Edgeでの設定方法

1）パソコンで Edgeを開きます。
2）Microsoft Edge で、[設定とその他] > [設定] > [プライバシー、検索、そしてサービス] を選択します。
3）[追跡防止] が [オン] に設定されていることを確認します。
4）適切な追跡防止レベルを選択します。
(*2)

Firefoxでの設定方法

1）パソコンで Firefoxを開きます。
2）メニューボタン をクリックして、[設定] を選択します。
3）[プライバシーとセキュリティパネル]を選択します。
4）ウェブサイトに “Do Not Track” 信号を送り、[追跡されたくないことを知らせます]の下にある[常に送る]の設定を選択します。
5）about:preferences ページを閉じてください。変更した設定は自動的に保存されます。
(*3)

インターネットを使用する場合、PCより手軽に使えるスマートフォンを使用することが多いかと思います。Apple製品のトラッキング防止方法は以下の記事で紹介しています。
「AppleのSafariでトラッキング防止機能を設定し行動追跡をブロックしよう」

シークレットウインドウの使用

トラッキング防止設定するのは手間だけれど、企業に情報を収集されたくない人もいるかもしれません。その場合、シークレット ウィンドウを利用することをおすすめします。
シークレットウィンドウを開くと画像のようなトップ画面が出てきます。
画面下にある「サードパーティーのCookieをブロックする」をオンにすることでサードパーティーCookieを簡単に無効にすることができます。

シークレットウィンドウは、chromeの場合、以下の方法で開くことができます。
1）パソコンで Chrome を開きます。
2）右上のその他アイコン [シークレット ウィンドウを開く] をクリックします。
3）新しいウィンドウが表示されます。上部の隅にシークレットアイコン があれば、シークレット モードになっています。

またキーボードで開く場合は以下の方法で開けます。
・Windows、Linux、Chrome OS の場合: Ctrl+Shift+n キーを押します。
・Mac の場合: ⌘+shift+n キーを押します。(*4)

まとめ

今回はブラウザごとにWEBトラッキング防止の設定方法をまとめていきました。WEBトラッキング防止設定をすることでプライバシー保護やセキュリティ向上にもなります。どのブラウザも簡単に設定できますので、良かったら試してみてください。

*1 https://support.google.com/chrome/answer/2790761?hl=ja&co=GENIE.Platform%3DDesktop
*2 https://support.microsoft.com/ja-jp/microsoft-edge/microsoft-edge-%E3%81%AE%E8%BF%BD%E8%B7%A1%E9%98%B2%E6%AD%A2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6-5ac125e8-9b90-8d59-fa2c-7f2e9a44d869
*3 https://support.mozilla.org/ja/kb/how-do-i-turn-do-not-track-feature
*4 https://support.google.com/chrome/answer/95464?hl=ja&co=GENIE.Platform%3DDesktop