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CATIAシリーズの価格は?類似製品とのコスト比較や高く評価される理由も解説

3DCADソフトの中でもトップクラスの性能を誇るCATIAシリーズは、長年国内外で愛用されてきた製品です。近年は3DCAD活用がより一層活発になっているため、導入を検討している組織も増えてきました。

この記事では、そんなCATIAシリーズの導入の際の検討事項となる、製品価格や他の類似製品とのコストの比較について、知っておきたい情報を解説します。

目次:

  1. CATIAとは
  2. CATIA V5の価格
  3. CATIA V6の価格
  4. 他の3DCAD製品の価格事例
  5. CATIAを選ぶべきユーザーとは

CATIAとは

CATIAシリーズはフランスのダッソー・システムズが提供する製造業向けの3DCADソフトです。CADソフトにはどんな領域にも対応できる汎用CADと、特定領域に特化している専用CADの2種類がありますが、CATIAは後者にあたります。

CATIAは製造業特化のCADソフトの中でもハイエンドクラスに分類される製品で、航空や宇宙業界においても採用されるほどの高機能性が特徴です。ありとあらゆる製品設計やシミュレーションに活躍するCADソフトであり、感覚的な操作で3Dモデルを作成することができます。

複数の機能がオールインワンとなっているCATIAは、複数のツール併用する必要もないことから高く評価されており、生産性向上や品質の改善、クリエイティブなアイデアの実現など、導入企業へ与える前向きな影響が非常に注目されている製品です。

CATIA V5の価格

CATIAは製造業向けのCADソフトとしてはこれ以上ないパフォーマンスを発揮しますが、気になるのが製品の価格です。CATIA導入の際の費用構成は、

  • PLC:初期導入費用
  • ALC:年間ライセンス費用

の2つです。初回導入時にPLCが発生し、以降はALCが1年ごとに発生する、というのが基本的な料金モデルです。また、製品やプランによっては年間単位での短期利用可能なYLC(年間ライセンス料)のみで利用できるものもあるため、その都度確認すると良いでしょう。

CATIAシリーズにはいくつもの製品がありますが、現行ではCATIA V5が広く普及しています。CATIA V5の参考価格は、

・オプションモジュールなど搭載の標準構成:

PLC:220万円〜490万円,ALC:44万円〜97万円(いずれも税別)

・解析パッケージ:

PLC:140万円〜360万円,ALC:35万円〜72万円

・標準構成パッケージ:

PLC:170万円〜430万円,ALC:24万円〜60万円,YLC:80万円〜200万円

・ビューア機能のみ

PLC:29万円〜,ALC:4万円〜,YLC:13万円〜

となっています*1。CATIAをフル活用できる、理想的な運用環境を整備する場合、初期費用は数百万円に上るだけでなく、その後も最低で年間50万円前後の費用がかかるため、決して安い買い物とは言えません。

一方、利用目的に応じてある程度コストをカットすることも可能です。例えば最低限の機能のみを備えた標準構成パッケージであれば、初期費用はいくらか安くなりますし、年間費用についても20万円台からでの利用が可能です。短期ライセンスプランも存在するので、予算や必要に応じた柔軟なプランを組めるでしょう。

ビューア機能のみの利用の場合、年間ライセンスなら13万円程度から利用できるため、こちらも利用を検討しましょう。

CATIA V6の価格

CATIAはV5が現行モデルですが、最近では最新モデルであるV6(3DEXPERIENCE CATIA)も登場し、移行を検討する企業も現れています。CATIA V6は大きく分けて、

  • オンプレミス版
  • クラウド版

という2つのプランが存在します*2。オンプレミスの場合、

  • PLC:170万円〜490万円,ALC:30万円〜88万円,YLC:86万円〜250万円

となっており、デザイナー向け、エンジニア向けで異なるプランが提供されています。クラウドの場合は

  • PLC:170万円〜490万円,ALC:50万円〜147万円,YLC:90万円〜260万円

と、オンプレミスに比べてやや維持管理コストが高くなっているのが特徴です。オンプレミス版でもクラウド版でも基本的な機能やユーザビリティについては同じであるため、自社の環境に最適な製品を導入することが大切です。

他の3DCAD製品の価格事例

それでは、他の3DCADソフトの価格はどれくらいなのでしょうか。例えばCATIAシリーズと比較されることも多いCreoですが、こちらは

  • ノードロック形式:49万円/年〜143万円/年
  • フローティング形式:60万円/年〜470万円/年

です*3。価格帯としてはCATIAシリーズと大差がなく、性能で比較し最適な方を選ぶというのが良いでしょう。

CATIAよりワンランク下の、ミドルクラスのCADソフトであるAutodesk Inventorは、

  • 37万円/年〜

から導入することができます。月額や年額、3年契約など契約更新のスパンに合わせた割引が行われ、長い年数で契約するほど割り引かれる傾向です*4。

このように、3DCADソフトは製品の性能がかなり如実に価格へ反映されるため、予算に合わせて最適な価格帯のソフトを選んだり、必要な機能に応じて予算を検討したりといった工夫が求められます。製品ごとの特徴や機能の違いを把握し、最適な製品を導入しましょう。

CATIAを選ぶべきユーザーとは

ハイエンドCADソフトであるCATIAを導入すべきユーザーと言えるのは、まず最先端のテクノロジー領域で活躍する組織や研究機関です。CATIAのポテンシャルが遺憾なく発揮されるのはハイテクが求められる現場であるため、CATIAの導入を優先的に検討しましょう。

あるいは、クリエイティブなアイデアが常に求められる会社でも、CATIAは能力を発揮します。操作性に優れたユーザビリティが、ユーザーの柔軟なアイデアをすぐに形にする手助けをしてくれるはずです。

最適なCADソフト選びのポイント

自社に最適なCADソフト選びに悩んでいる場合、考え方としては予算ベースか、機能ベースかの2択が挙げられます。

予算ベースでCADソフトを選ぶ場合、自然と選ぶべき製品が絞られてくるため、最もシンプルな方法と言えます。一方で機能ベースでCADソフトを選ぶ場合、複数の製品に共通するポピュラーな機能の場合、選択肢が増えてしまうため、他の要素も考慮しなくてはなりません。

そのため、まずは機能ベースで製品を選び、ある程度選ぶべきソフトを選定してから、予算を考慮にいれ、最終決定すべきCADソフトを絞ると良いでしょう。

まとめ

この記事では、CATIAシリーズを導入する場合の価格設定について解説しました。CATIAはハイエンドな製造業向け3DCADソフトということもあり、非常に高価な製品です。ただ、その価格に見合ったパフォーマンスは必ず発揮してくれるので、CATIAでしか対応ができない課題がある場合、導入の価値は高いでしょう。

また、必ずしもCATIAでなければいけないわけではない場合、複数のCAD製品を比較検討するのがおすすめです。製品によってスペックや価格に開きがあるため、条件を絞りながらベストな選択肢を残しましょう。

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参考:

*1 CAD JAPAN「CATIA V5 価格」

https://www.cadjapan.com/products/items/catia_v5/price.html

*2 CAD JAPAN「3DEXPERIENCE CATIA(CATIA V6) 価格」

https://www.cadjapan.com/products/items/3dexperience_catia/price.html

*3 CAD JAPAN「Creo 価格」

https://www.cadjapan.com/products/items/pro_engineer/price.html

*4 Autodesk「Inventor」

https://www.autodesk.co.jp/products/inventor/overview

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