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CATIAとAutoCADを比較!主な機能や導入業界・費用は?

CATIAとAutoCADは、どちらも自動車関連や製造業、建築関係などでよく使われるCADのひとつです。
しかし機能や導入業界・費用はそれぞれ異なります。

この記事ではCATIAとAutoCADについて主な機能や導入業界、費用、状況別のおすすめCADを比較しながら紹介します。
CADの概要について知り、業務効率化や今後のスキルアップの参考としてみましょう。

CATIAとAutoCADの主な機能を比較

ここではDassault Systemsの「CATIA」「3DEXPERIENCE CATIA」と、Autodeskの「AutoCAD」「AutoCAD Plus」の主な機能を比較します。

CATIA V5の主な機能

CATIAの主な機能は以下のとおりです。(*1)
機能が非常に豊富で、運用時には用途に応じてライセンスを使い分けます。

  • 3D部品設計
  • アセンブリ設計
  • 製図
  • デジタルモックアップ
  • 解析
  • サーフェス
  • 機械加工データ

また、基本ツールやナレッジ、CATIA向けのAPIセットなどが使用可能です。
参考記事:CATIAとはどんなCAD?独学可能?就職や転職に有利?

3DEXPERIENCE CATIAの主な機能

CADで作成した部品や図面の枚数が多い場合や、部品を組み合わせて作るアセンブリ構造が複雑になる場合、チーム設計をする場合などには、PDM(Product Data Management)というツールを用いてバージョン管理するのが一般的です。

3DEXPERIENCE CATIAは、CADとPDMが統合されたソフトウェアで、オンプレミス版とクラウド版があります。(*2)

基本的な使い方はCATIAと同様ですが、単一のプラットフォームで以下のような情報を一元に管理できるのが特徴です。

  • CADデータ
  • 設計情報
  • 生産製造情報
  • 解析

AutoCADの主な機能

AutoCADは、CATIAと同じくジオメトリで3DモデリングができるCADです。(*3)
そのほか3Dと連携する2Dの作図や図面機能とドキュメントの作成やリアルなビジュアライゼーションにも対応しています。

なおWeb版AutoCADとモバイル版 AutoCADが付属しているため、設計はワークステーションで行うものの、会議や出張先でデータの情報を参照したい場合にも便利です。

CADによっては、AutoCADと互換性が確保されている場合があります。
参考記事:AutoCADと互換性のある他社製CADソフト5選を紹介

Fusion360とAutoCADの機能を比較

同じAutodeskで扱っているFusion 360とAutoCADを比較すると、モデリングの思想が異なります。(*4)

Fusion 360は粘土をこねるように自由に形を作ることに重点を置いた3DCADのため、設計として寸法を管理したりコマンドラインを用いた操作には向いていません。
一方、クラウド上でデータが管理されているため駆動する構造のシミュレーションや、複雑なサーフェス作成、リアルなレンダリングの演算は得意分野です。

AutoCAD Plusの主な機能

AutoCAD Plusは、AutoCADで使える機能に加えて以下のような業界専用のツールセットが含まれています。(*5)

  • Mechanical
  • Architecture
  • Map 3D
  • MEP
  • Plant 3D
  • Electrical
  • Raster Design

なお、基本的にCAITIAの認定ワークステーションはWindowsのみですが、AutoCADの場合は、Apple macOSのでの使用も可能です。

参考記事:AutoCADのライセンスと購入する時のポイントを解説!

CATIAとAutoCADの導入されている業界を比較

次に、CATIAとAutoCADの導入されている業界を比較します。

CATIA V5の導入業界

CATIAや3DEXPERIENCE CATIAは、航空機メーカーの設計用CADから発展しています。
そのため航空機や自動車などの開発で活用されることが多くみられます。
しかし、多くの機能が統合されているため、以下のように幅広い業界で活用されています。

  • エネルギー・資源・インフラ
  • 建築・建設
  • 航空宇宙・防衛
  • 産業機械
  • 都市・公共
  • 消費財
  • 自動車・輸送機械・モビリティ
  • 船舶・海洋
  • ハイテク
  • ビジネス・サービス
  • ホーム・ライフスタイル
  • ライフサイエンス&ヘルスケア

参考記事:3次元CAD「CATIA」の特徴や最新動向について解説!

AutoCADの導入業界

AutoCADやAutoCAD Plusが導入されている業界は、電気制御設計、機械設計、建築設計などさまざまです。

  • 建築設計
  • インフラ設計
  • 建設・施工
  • 製品設計
  • 製造プロセス
  • 工場レイアウト
  • モデリングとアニメーション
  • ビジュアル エフェクト
  • レンダリング

CATIAとAutoCADの価格を比較

CATIAは「ハイエンドCAD」のひとつであり、AutoCADは「ミッドレンジCAD」のひとつと言われることがあります。
「ミッドレンジCAD」でも十分設計は可能ですが、価格を比較すると大きな差があるのです。

CATIA V5の価格

CATIAは必要とする機能に応じてライセンスを組み合わせて用います。

ライセンスの導入方法は、2とおりです。

  • 初年度にPLC(初期導入時費用)とALC(年間ライセンス料)を支払い、2年目以降はALCを毎年支払う
  • YLC(年間ライセンス導入および使用料)を毎年支払う

CATIAのライセンスパッケージの価格は以下のとおりです。

パッケージ名PLCALCYLC
HD2(高度な機能を含むエンジニア向け製品)約400万円約60万円約200万円
MD2(エンジニア向け製品)約280万円約38万円約130万円

3DEXPERIENCE CATIAの価格

以下は3DEXPERIENCE CATIAの製品のライセンス価格の例です。
3DEXPERIENCE CATIAはCADとデータ管理のPDMが統合されたソフトウェアのため、データ管理用のサーバーや保守の費用なども含まれます。

3DEXPERIENCE CATIAのライセンスパッケージの価格は以下のとおりです。

オンプレミス版

パッケージPLCALCYLC
PCS(基本セット)約25万円約4万円約13万円
M3S(エンジニア向け製品)約490万円約88万円約250万円
MDG(デザイナー向け製品)約240万円約42万円約120万円

クラウド版

パッケージ名PSCASCYSC
PCS-OC(基本セット)約25万円約11万円約17万円
M3S-OC(エンジニア向け製品)約490万円約146万円約260万円
MDG-OC(デザイナー向け製品)約240万円約70万円約130万円

AutoCADの価格

AutoCADの価格は以下のとおりです。
214,500円/3年契約
71,500円/1年契約
8,800円/1ヶ月契約

AutoCAD Plusの価格

AutoCAD Plusの価格は以下のとおりです。
693,000円/3年契約
231,000円/1年契約
28,600円/1ヶ月契約

どのCADがおすすめかを比較

ここでは各CADがどのような利用シーンにおすすめかについてを比較します。

CATIAがおすすめな人

ハイエンドCADであるCATIAや3DEXPERIENCE CATIAは、機能が豊富なぶんライセンスや保守の負担が大きいため、基本的には大企業向けです。

志望する就職や転職先の企業で使用実績が明らかな場合にスクールなどでスキルの習得を目指しましょう。
同じDassault Systemsが販売しているSOLIDWORKSと操作が似ている部分があるため、まずはSOLIDWORKSを使ってみるのも一案です。

AutoCADがおすすめな人

AutoCADやAutoCAD Plusがおすすめなのは、以下のような場合です。

  • CADを初めて使う
  • 独学でCADを学びたい
  • フリーランスとして独立したい
  • macOSにインストールしたい

ユーザーが多く一般書籍や動画コンテンツなどが豊富なため、独学も可能です。
設計や製造では寸法管理が必須なので、エンジニアとしてCADを習得したい場合には、Fusion360よりもジオメトリ管理ができるAutoCADの学習がおすすめです。

またmacOSでも動作するため、普段Macを使っていてCADでもデザインを行いたい場合に役立ちます。

まとめ

CAITAやAutoCADは、それぞれ導入される業界や機能、価格などが異なります。CADを比較する際は、「業務の用途にあった機能があるCADか」「顧客など関連企業とのデータ連携が可能か」などを基準にスキルの習得や導入を検討してみましょう。

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参考URL
*1 https://www.3ds.com/ja/industries
*2 https://www.3ds.com/ja/cloud/collaborative-design-catia-v5
*3 https://www.autodesk.co.jp/products/autocad/overview?term=1-YEAR&tab=subscription
*4 https://www.autodesk.co.jp/products/fusion-360/overview
*5 https://www.autodesk.co.jp/products/autocad-plus/overview

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