Googleの新しい縦折りスマホ_コードネーム「Comet」の噂
まだスマホが無かったガラケー時代、私は縦折りタイプのPシリーズを愛用してました。
このPシリーズはサイドに開閉ボタンが配置されており、パカッと開く感覚と胸ポケットにも入れられるコンパクトさが魅力でした。
時代は変わってスマホが主流となりましたが、折りたたみタイプのスマホはあまり普及していません。しかし、最近は折りたたみスマホでも魅力的な製品が増えているようです。
今回は、ついにGoogleからも「縦折りタイプ」のスマホが出るかも?という噂についてまとめてみたいと思います。
この記事でわかること
・謎のコードネーム「Comet」について
・折りたたみスマホの歴史と今後の市場予測
・日本国内で購入可能な折りたたみスマホ
Googleのイヤホンアプリの解析で判明した謎のコードネーム「Comet」
世の中には強者がたくさんいるようで、新しく出たアプリのコードを解析して、新製品の「匂い」を敏感に察知し、教えてくれます。
今回の噂はGoogleのイヤホンアプリを解析したところ、コードネーム「comet」という新しいデバイスを発見したことがきっかけとなりました。
イヤホンが接続されるデバイスですから、スマホかタブレットではないかと思われるのですが、「comet」に該当する既存デバイスは存在しないため、どうやら新製品ではないか?と推測されています。
Googleは2023年夏に、初めての折りたたみスマホである「Pixel Fold」をリリースしました。これは横開きタイプで、7.6型ディスプレイ搭載の折りたたみスマホです。
日本発売価格は25万円オーバーとかなりのハイエンドであり、なかなか気軽に手が出せるものではありません。ちょっとマシなWinPCぐらい平気で買える価格です。
折りたたみスマホの一番の特徴は「大画面」ではないでしょうか。折りたたむことでタブレット端末並みの大画面をコンパクトに持ち運ぶことができ、折りたたんだ状態でもサブ液晶があれば普通のスマホとしても利用可能です。
しかし、液晶の強度やヒンジの構造、大画面液晶など、高額化する要素がてんこ盛りであり、どうしてもハイエンド機種になるのが欠点です。
付け加えるなら、折りたたみ可能とは言っても厚みはそこそこあり、持った時の重量感もかなりしっかりしています。そのため、言うほど「コンパクト」ではありません。
現在、大画面のスマホも増えていますので、あえて折りたたみスマホを選択するユーザーは少数派ではないでしょうか。
しかし、折りたたみスマホ中でも「縦折り」タイプは比較的低価格で、一般ユーザーにも十分訴求できるものとなっています。この分野で先行しているサムスンも、Galaxy Z Flipシリーズの売れ行きが好調であり、当初主力と思われていた横折りタイプのGalaxy Z Foldシリーズより、販売が伸びています。
さて、アプリの解析で発見された謎のデバイス「comet」の正体は何でしょうか?これに関しては推測の域を出ませんが、新しいタイプのスマホではないかという噂が流れています。その根拠については以下の通りです。
<ポイント1>
Googleのスマホ、「Pixel 7」・「Pixel 7 Pro」の開発コードネームは「チーター」「パンサー」というネコ科の名称が使われている。
<ポイント2>
「Pixel 7」と同一チップ搭載の「Pixel Fold」(横折りタイプ)の開発コードネームは「Felix」。これは有名なマンガの主人公で、クロネコのキャラクター名である。
ここでわかることとして、Pixelシリーズの通常スマホには動物の種名が用いられ、同一チップ搭載の横折りタイプスマホには、その近縁種(ネコ科)のキャラクター名が使われているというルールです。
そこで、「comet」が何を表すかを考えれば、どんなタイプのデバイスであるか推理できるという流れです。
実は、ドラマ「フルハウス」に出てくる飼い犬の名前が「comet」であることから、キャラクター名であると判断し、Fold2のコードネームでは?と推理する人がいるようです。
しかし、「Felix」は超がつくほど有名なキャラクターであり、その漫画の主人公であるのに比較して「comet」はドラマの脇役キャラにすぎず、誰もがすぐにわかるというほど有名ではありません。「Felix」と「comet」を同レベルで比較するのは無理がありそうに思えます。
となると、「comet」は新しいネーミングルールのシリーズではないか?と考える方が自然です。だからこそ「comet」は、Googleの新しい縦折りスマホではないか?と期待されている訳です。
どちらにしろ予測の範囲を超えるものではありませんが、市場のニーズを考えるとにわかに現実味が増してきます。
ちょっと混乱するのは、「Pixel 8」・「Pixel8 Pro」のコードネームは「シバ」「ハスキー」と犬科の種名が使われている点です。「comet」を犬のキャラクター名としたら、整合性が取れるため、「Fold2」ではないと言い切ることは難しいかもしれません。*注1
折りたたみスマホの歴史と今後の市場予測について
折りたたみスマホが登場したのは、2018年です。「Royole」と言う中国のディスプレイメーカーが発売した「Flex Pai」が最初であり、その後2019年になってサムスンから「Galaxy Fold」が、ファーウェイから「Mate X」が相次いでリリースされました。
折りたたみスマホが、いよいよ本格的に市場を席巻するかと思われましたが、この時点では各製品の出来が今ひとつだったため、それほど広くは受け入れられませんでした。
ヒンジが貧弱だったり、折りたたみ以外の機能が不十分だったり、思うほどコンパクトではないなどが大きな理由です。
しかし、製造技術は年を追って進化し、十分に魅力的と思えるプロダクトが徐々に登場することとなります。2023年時点で世界市場で約20機種、そのうち日本国内では5機種がリリースされています。
最新テクノロジーに特化した調査会社である「カウンターポイント」によれば、2022年には世界で1310万台の折りたたみスマホが出荷されています。さらに2023年には1860万台が出荷予定でした。(2023年6月時点での予測)
ここまでは微増ですが、2024年には3570万台と倍増する予測を立てています。2025年にはAppleが市場に参入し、2027年には1億台を突破する見込みです。この段階で折りたたみスマホが市場に占める割合は約40%となり、スマホ市場でのメインストリームとなると思われます。
それと引き換えに、一般的な「折りたためないスマホ」の出荷台数は減少することになるため、メーカー各社も折りたたみスマホの開発・製品化に注力しなければなりません。
この予測を信じるのであれば、折りたたみスマホが本格的に普及するきっかけとなるのは、2024年になるでしょう。
Googleも、折りたたみスマホでの大画面表示に対応し、アプリの最適化を進めています。現時点では、Pay Pay・Slack・Instagram・Messenger・Youtube Studioなど、多くのアプリが大画面表示に最適化されていません。ユーザー数が増加することを予測し、大画面に標準で対応できるよう、対策を急ぎ進めています。*注2
日本国内で購入可能な折りたたみスマホについて
2023年時点で、日本国内で購入可能な折りたたみスマホのうち、いくつかをピックアップしてみましょう。
1)Galaxy Z Fold5(サムスン)
2023年9月発売のシリーズ最新機種です。7.6インチの大画面で処理能力も高く、スタイラスペンも使えるため細かい作業にも便利です。
キャリアはドコモとauが対応。256GBストレージで25万円前後、512GBなら27万円前後の価格です。auだけ1TBも選択でき、価格は298,200円となっています。
2)Galaxy Z Flip5(サムスン)
コンパクトな縦折りタイプのスマホです。カメラ性能など基本的なスペックはFoldシリーズより劣りますが、カバーディスプレイ搭載で、たたんだ状態でも利用できます。しかし、現状はカバーディスプレイ対応アプリの数が少なく、まだ十分にその機能を活かし切れていません。
キャリアはドコモとauが対応しており、256GBタイプで16万円前後です。Foldに比べて購入しやすい価格帯となっています。
3)Google Pixel Fold(Google)
Googleが初めて発売した折りたたみスマホです。
横長な大画面で、電子書籍の閲覧などがしやすい形状であることが大きな特徴です。しかし基本能力は低く、サムスン製に比べると若干見劣りがするのは否めません。
ドコモ・au・ソフトバンクの3大キャリアが対応しており、公式ストアからも購入が可能です。価格帯には若干の幅があり、25万円~28万円となっています。
4)motorola razr 40 ultra(モトローラ)
モトローラの最新モデルです。
本体外部のディスプレイに、ほぼ全てのアプリが対応していることから、折りたたんだ状態でも普通にスマホとして使えます。カメラ性能がやや低いこと、おサイフケータイにも非対応であることなどがマイナス面となっています。
公式サイトで15万円台、IIJmioなら14万円程度で購入可能です。
5)motolora razr 40(s)(モトローラ)
折りたたみスマホの中ではかなり低価格で購入できる上に、おサイフケータイにも対応しています。日本の一般ユーザー向けにチューンされたモデルです。
バッテリーが大容量なのはいいのですが、処理能力は決して高くなく、3Dゲームなどには不向きです。
公式サイトやソフトバンクなら12万円程度、IIJmioでは10万円以下で購入できます。
*注3
【まとめ】
日常的に利用するスマホだからこそ、納得のいく性能や使い勝手を追求したいものです。
これまで折りたたみスマホは、希望する条件を満たしているとは言い難いと思っていました。しかし、どうやら2024年からはかなり魅力的な製品が登場する可能性が高く、いよいよ折りたたみスマホが選択肢に入ってくるのではないでしょうか。実に楽しみになってきましたね。
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■参考文献
注1
GIZMODO 「Pixel 8が出たばかりですが、折りたたみPixelの新型も来る予感がします」
https://www.gizmodo.jp/2023/10/pixel-fold-2-flip.html
TECH INSIDER 「グーグル・初折りたたみスマホ「Pixel Fold」使ってみた:LINEやSlackなどのアプリ対応をチェック」
https://www.businessinsider.jp/post-271843
スマホダイジェスト 「Tensor G3を搭載の次世代フォルダブルPixel「Comet」が発見」
https://sumahodigest.com/?p=23444
注2
TECH INSEDER 「2024年は「折りたたみスマホ」が倍増か。グーグル、サムスンなどが注力。起爆剤はやっぱり?」
https://www.businessinsider.jp/post–280809#cxrecs_s
注3
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