画像生成AIで生成される恐怖画像の「ローブ」とは?実際の画像と経緯、その他怖い画像を紹介
今や幅広い人材層に楽しまれている画像生成AI。大抵の場合はプロンプト通りに高度な画像が生成されます。
しかし、稀に意図せずして奇妙な画像や恐怖画像が生成されてしまうことも・・・
今回は、画像生成AIで生成された恐怖画像で有名な「ローブ」とは何か、実際の画像や経緯を紹介します。さらに、ローブ以外の怖くて奇妙な生成画像も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読むと、以下のことがわかります。
1.ローブとは何か?恐怖画像と言われる理由
2.ローブが生成された経緯
3.偶然生成されたローブ以外の恐怖画像
恐怖画像「ローブ」とは?なぜ恐怖画像と呼ばれる?
そもそも画像生成AIとは、生成したい画像のイメージや詳細を文字で入力すると、AIが自動生成してくれるものです。この文字入力による指令を、プロンプトと呼びます。
現在では個人の趣味での画像生成だけでなく、企業がプロダクトデザインや建築設計に用いるなど、さまざまな活路を見出しているのです。
高度な生成技術を有しているといわれる画像生成AIですが、稀に奇妙で不可解な恐怖画像が生成されてしまうことがあります。
恐怖画像として有名なのが「ローブ」です。
スウェーデンのミュージシャン兼アーティストであるSupercomposite(スーパーコンポジット)氏は、画像生成AIを自身の作品作りに利用しています。
スーパーコンポジット氏は画像生成において、「ネガティブプロンプト」と呼ばれる手法を試していました。ネガティブプロンプトとは、打ち込んだ指示とは反対のものを見つけるよう指示することです。
2022年4月にこの手法を試していると、赤ら顔で皮膚が少々ただれているようにも見える、髪の長い不気味な年配女性が生成されました。これが「ローブ」なのです。
下記が実際の「ローブ」の画像です。
見た目が怖いこの女性が1回生成されたのならまだしも、ローブを他の画像と組み合わせて新たな画像を生成しようとしても、なぜかローブの面影が消えない点が、この画像が「恐怖だ」と言われている理由です。
なお、ローブが出現する場合には、ほぼ例外なくホラーや暴力、流血のイメージと合わさった画像になっている点も、さらに恐怖感をあおります。
他の「ローブ」生成画像を見たい方はこちら
さらにスーパーコンポジット氏は、あるメディアに「どの画像生成AIソフトを使用したのか?」と問われ次のように答えました。「残念ながら、様々な理由でどの画像生成AIかは確認も否定もできません。しかし、ローブが複数の画像生成AIに存在することは確認できます」。つまり、ローブは一つの画像生成AIソフトのみで生成できるのではなく、さまざまな画像生成AIソフトで生成でき、まるで縦横無尽に存在するかのような女性なのです。
これも「ローブ」が恐怖画像と呼ばれる理由でしょう。
恐怖画像「ローブ」の生成経緯
では、この恐ろしい画像「ローブ」はどのように誕生したのでしょうか?
スーパーコンポジット氏ははじめに、ハリウッドで20世紀後半に活躍した実力派俳優である「マーロン・ブランド」の正反対の画像を生成するよう、「Brando::-1」と指示を出しました。
すると、お城のようなシルエットに「DIGITA PNTICS」という文字が入ったロゴ画像が生成されました。
同氏はこの結果に驚きつつも、この画像と正反対の画像生成を指示すれば、マーロン・ブランドが生成されるのではないかと思いついたのです。
そこで、DIGITA PNTICSのロゴと正反対の画像を生成するプロンプトである「DIGITA PNTICS skyline logo::-1」を打ち込みました。
すると、「ローブ」が誕生してしまったのです。
この後同氏は、ローブを他の画像に変えようとしても、その残像が残る画像が生成されることから、「触れる全ての画像に憑依するように現れます」と語っています。
ローブ以外の偶然生成された恐怖画像
ローブ以外にも、意図せず恐怖画像が生成されてしまうことがあります。
こちらでは、2つ紹介します。
「グリーン車」
鉄道が好きなB作(@Btoretsukuru)さんはある日、画像生成AIに新幹線や特急に存在する「グリーン車」の画像を生成すべく、プロンプトを打ち込みました。
すると、電車内全体が葉でおおわれ、乗客の頭部分も葉でおおわれている絵が完成したのです。
引用:ねとらぼ
もう一度試してみると、今度はロングシート仕様の電車内の風景に変わったものの、相変わらず車内は緑でおおわれています。さらに、乗客の頭も緑でおおわれているのは変わりませんが、身体全体を緑でおおわれている人物もいるのです。
引用:ねとらぼ
この不気味な絵Xに投稿したところ、フォロワーからは「怖すぎる」「もう助からへん」など、恐怖視する声が上がっています。
「病院内風景」「カップル」
内閣府のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)のディレクターなどを務める医学者の中村 祐輔氏も、画像生成AIを活用している人物の一人です。
同氏が一度生成された画像をさらに良いものにしようとした結果、下記のような画像が生成されました。
引用:画像生成AIで、気づけばホラー画像??|アゴラ言語プラットフォーム
一見すると病院の診療室内の風景に見えますが、患者であろう女性に注目してください。なんと、下半身が上半身につながっておらず、ベッド下壁際に移動してしまっているのです。ベッドから脚が生えているようにも見えます。
さらに同氏が「カップル」と打ち込んだ際、海辺にたたずむ新婚夫婦+女性1人の構図ができあがったのです。しかもよく見ると、新婦ではない女性が密かに新郎と手をつないでいるようにも見えます・・・。さらには、海の波の高さもズレており、こちらも不気味な、意味ありげな画像に仕立て上げるものとなっています。
引用:画像生成AIで、気づけばホラー画像??|アゴラ言語プラットフォーム
まとめ
今回は、画像生成AIで偶然に生成された恐怖画像である「ローブ」の概要や成り立ち経緯、怖いと言われる理由などを紹介しました。
また、ローブのほかにも、意図せず生成された恐怖画像も併せて紹介しました。
画像生成AIはまだまだ学習の途中かつブラックボックスがある技術です。今後どのような進化を遂げるのかも楽しみですが、たまにこのような不思議な現象が起こるのも怖いような、興味が湧くような、そんな魅力がありますね。
ぜひあなたも意図せず生成された恐怖画像、ホラー画像を探してみてはいかがでしょうか。
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