Civil 3Dの参考書を初心者向けに解説!セミナー動画とトレーニング教材の選び方もご紹介
Civil 3Dの参考書をお探しではありませんか?
この記事では、Civil 3Dの参考書3冊をご紹介します。また、参考書だけでなく動画やトレーニング教材もあわせて紹介しています。
記事後半では、Civil 3Dをマスターしている方がどんな方法で学習を進めたかを確認し、学習ロードマップの作り方も解説しています。
自分にぴったりの学習方法を見つけて、Civil 3Dを最短でマスターしていきましょう。
この記事を読むと以下の3つのことがわかります
1.Civil 3Dの参考書、動画、トレーニング教材の選び方
2.導入事例からわかるシニアと若手のCivil 3Dの独学方法
3.Civil 3Dの学習ロードマップの作り方
Civil 3Dの参考書 おすすめ3冊
Civil 3Dの参考書は、2020年以降に発売されたものが全部で3冊あります。
それ以前に出た参考書もありますが、バージョンアップに対応していないため、できるだけ最新の参考書を参考にしましょう。
ここでは、3冊の参考書の内容と選び方をご紹介します。
これからCIMをはじめる人のためのAutodesk Civil 3D入門(Civil 3D 2023/2022/2021/2020対応)
1冊目は、「これからCIMをはじめる人のためのAutodesk Civil 3D入門」です。(*1)
タイトル通り、これからCivil 3Dの学習を始める人におすすめの参考書です。本書はCivil 3D 2023に対応しています。
同タイトルで対応バージョンが古いものもあるため、タイトルのバージョン表記が新しいほうを購入しましょう。
本書では、Civil 3D 2023を使う前に知っておきたい基礎知識や、画面の設定、基本操作についてもくわしく書かれています。これまでCADを使ったことがない方にもおすすめです。
技術的な内容は、地形サーフェス、コリドーの作成、土量の計算などが解説されています。
また、本書の出版社であるエクスナレッジの公式サイトから、教材データのダウンロードが可能です。
Civil 3DをBIM/CIMでフル活用するための65の方法
2冊目は、「Civil 3DをBIM/CIMでフル活用するための65の方法」です。(*2)
Civil 3Dの操作を一通りこなせるようになり、レベルアップしたい中級者におすすめの参考書です。本書はCivil 3D 2021までの対応となっています。
初心者向けの基礎的な説明はないものの、地形サーフェスの作成や、コリドーの作成、計画の検討に必要な図面の作成についてくわしく解説されています。
最終章ではトラブルシューティングの項目があるため、仕事中にあると助かる一冊です。
AutoCAD Civil 3D 255の技 2021対応版
3冊目は、「AutoCAD Civil 3D 255の技 2021対応版」です。(*3)
画面キャプチャが中心の、わかりやすい操作手順マニュアルです。
操作中の疑問を検索できるため、初心者から中級者までおすすめです。本書もCivil 3D 2021までの対応となっています。
本書は目次が操作目的別となっているのが特徴で、サーフェスやコリドーなどの技術的な内容のほか、ワークスペースのカスタマイズやデータの入出力方法まで、幅広く操作手順を解説しています。
どの手順も1~2ページにまとめられているため、仕事中にも見やすい参考書になっています。
Civil 3Dのセミナー動画とトレーニング教材
Civil 3Dの参考書と合わせて、セミナー動画やトレーニング教材も活用してみましょう。
ここでは、オートデスクの公式サイトで公開されているツールについてご紹介します。
Civil 3D初心者向けセミナー動画
オートデスクの公式サイトでは、オンラインセミナーのアーカイブ視聴が可能です。
Civil 3Dのカテゴリには、25本の動画があります。(記事執筆時点2024年8月1日)
中でも初心者におすすめなのが、「AutoCAD/LTからCivil 3Dへ なぜ Civil 3D はあなたの作業を『10 分の1』 にしてくれるのか」です。(*4)
こちらの動画では、AutoCADとCivil 3Dの機能を比較して、なぜCivil 3DがCIMに適しているのか、実際の作業手順を紹介しながら解説しています。
ほかにも、初心者向けにCivil 3Dの使い方を5回に分けて説明した講座もあります。(*5)参考書を読むのに疲れたときや、手早く学習を進めたいときに利用してみましょう。
Civil 3Dトレーニングツール
参考書を一通り学習して、実際に操作をしながら学習したくなったら、「Civil 3D トレーニングツール」を利用しましょう。(*6)
トレーニングツールは、テキストとデータセットがセットになっています。
トレーニング内容は10項目があり、初心者向けの操作手順として、道路設計、造成、河川の作成のほか、入出力やアセンブリ(パーツの集合体)の作成方法も解説しています。
Civil 3D をマスターした人の学習方法
ところで、Civil 3Dをマスターした人は、どんな方法で学習を進めていたのでしょうか。
ここでは、実務でCivil 3Dを使いこなしている方々がどんな方法で独学を進めていたのか、導入事例から見ていきましょう。
50歳からCivil 3Dを始めた技術者の学習方法
シニアと呼ばれる年代になると、新しいことへの学習意欲が減退している人も少なくないのではないでしょうか。
しかし、50歳からCivil 3Dを始めてマスターした方もいます。(*7)
北海道に本社のある総合建設業の玉川組では、シニア世代のベテラン社員がCivil 3Dを使いこなしています。
学習方法は、オートデスクの公式サイトと参考書です。
特に地方在住の場合、セミナーの開催がほぼなく、学習機会が限られてしまうことがネックになりますが、オンライン学習と参考書の併用で問題なく学習できることがわかりました。
入社前にCivil 3Dを使えるようになった新入社員の学習方法
若手社員の場合、実務経験の少なさを独学のネックに感じている方もいるのではないでしょうか。
鳥取県の建設コンサルタント、アサヒコンサルタントでは、若手社員を中心にCivil 3Dの導入が進められました。(*8)
こちらの事例の若手社員は、大学在学中にすでに同様のCADソフトウェアを使った授業を受けていたため、入社前の段階でCivil 3Dを使いこなすことが可能となりました。
入社してからはより積極的な取り組みを進め、社外への講習も引き受けているとのことです。
Civil 3Dは土木に関する実務経験がない時点からも、独学で十分に学習を進められることがわかりました。
Civil 3Dの学習ロードマップを作ろう
シニアと若手の学習事例から、Civil 3Dは独学で十分にマスターできることがわかりました。
しかし、一人で学習を進めるには、モチベーション維持が大きな課題となります。
そこで、学習の指針となるロードマップを作成しておくのがおすすめです。
学習ロードマップとは、ゴールとスタート、中間地点を設定した学習の工程表です。
エクセルなどでも作成できますが、マインドマップや自動作成アプリで作る方法もあります。
簡単な学習ロードマップの作り方はこちらです。
1.ゴールと達成日時を決める
例:半年後までにCivil 3Dの参考書にある操作をマスターする
例:一年後までに高速道路の設計をマスターする
2.学習順序と目的を設定する
例:参考書1章 目的:基本操作の学習
例:トレーニングツール1~3 目的:道路設計手順の学習
モチベーションが下がったときは、ここで設定した目的を再確認して進めていきましょう。
まとめ
Civil 3Dの参考書は、初心者向け、中級者向けと合わせて3冊があります。購入する場合は対応バージョンの表記が新しいものを選びましょう。
セミナー動画とトレーニング教材は公式サイトで公開されているので、参考書と合わせて利用してみてください。
Civil 3Dは、シニアや若手などの年代に関係なく使いやすいソフトウェアです。学習の前には目的を明確にしたロードマップを作成して、計画的に進めていきましょう。
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◆参考URL
*1 Amazon「これからCIMをはじめる人のためのAutodesk Civil 3D入門[Civil 3D 2023/2022/2021/2020対応]」
https://www.amazon.co.jp/dp/4767830796/
*2 Amazon「Civil 3DをBIM/CIMでフル活用するための65の方法」
https://www.amazon.co.jp/dp/4767828082/
*3 Amazon「AutoCAD Civil 3D 255の技 2021対応版」
https://www.amazon.co.jp/dp/4296050125/
*4 AUTODESK BIM Design 土木・インフラ向け「AutoCAD/LT から Civil 3D へ ~ なぜ Civil 3D はあなたの作業を 「10 分の 1」 にしてくれるのか ~」
https://bim-design.com/infra/online-seminar/autocad-to-civil-3d/
*5 AUTODESK BIM Design 土木・インフラ向け「AutoCAD LTからのステップアップ!初心者向けCivil3D活用講座」
https://bim-design.com/infra/online-seminar/civil3d-stepup/
*6 AUTODESK BIM Design 土木・インフラ向け「Autodesk Civil 3D トレーニング教材」
https://bim-design.com/infra/training/civil3d.html
*7 AUTODESK BIM Design 土木・インフラ向け「現場経験40年の技術者が、50歳からCivil 3Dを始めた!シニアパワーがBIM/CIM活用を引っ張る玉川組」
https://bim-design.com/infra/case/tamagawagumi.html
*8 AUTODESK BIM Design 土木・インフラ向け「若手社員がBIM/CIM活用をリードするアサヒコンサルタント iPadによる点群計測や設計の自動化で急速に生産性を向上」