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3DCAD「Rebro 2016」の新機能とは?導入事例もご紹介します

Rebro(レブロ)とは、BIMシーンでも活躍している3DCADツールです。設備モデルの作成に特化しているRebroは、高性能なモデリングや設計・施工・維持管理までの流れをシームレスに展開できます。

Rebro 2016では、BIMツールとして高いシェアを持つ「Revit」のデータ取り込みに対応しました。UIは直感的で使いやすく、画面上部の「リボン」と呼ばれる部分にボタンが集約されており、BIMツール「Revit」にも似ています。

この記事ではRebroの特徴やRebro 2016の新機能、導入事例をご紹介します。設備設計ツールをお探しの方は、ぜひ最後までお読みください。

この記事を読むと、以下の3つのことがわかります。

  1. Rebroの特徴や強み
  2. Rebro 2016の新機能
  3. Rebroの国内における導入事例

Rebroの特徴とRebro 2016の新機能について

Rebroの3つの特徴

Rebroは国内企業である株式会社NYKシステムズが開発・提供しているソフトで、以下の特徴があります。

  • 建築設備専用の3DCAD
  • 国産でサポートが手厚い
  • BIM対応

Rebroは建築設備専用の3DCADであり、精度の高い設備モデルを作成できます。BIMにも対応しており、平面図や断面図・詳細図・衛星図面や空調図面・スリーブ図などを作成できるツールです。3次元モデルを表示して干渉の有無などの立体的なチェックができ、2Dではわかりにくかった詳細もよりわかりやすくなります。

また日本の企業が開発しているため、製品はもちろんマニュアルやサポートもすべて日本語です。公式サイトではトラブルシューティングや各種マニュアル、動画テキストといったサービスが公開されていますが、当然ながらすべて日本語で表記されています。

日本語以外にも海外使用許諾版や英語版があり、海外とのやり取りが多いユーザーも安心です。

サポートの手厚さには定評があり、前述したような各種マニュアルや動画テキスト以外に、サポートスタッフによる質疑応答、体験セミナーなども行われています。

Rebroが注目されている理由の1つとして、BIM対応があります。Rebroで作成したモデルデータには属性情報を付与できるので、型番や寸法などを入力することで、建物のデータベースのように使える点が大きな強みです。

BIMツールとの連携も対応しているので、BIMを進めている企業にも大変向いています。

Rebro 2016の新機能

Rebroは毎年バージョンアップしており、Rebro2016は2016年5月30日に初版がリリースされています。(※1)

その後不具合修正を中心にマイナーアップデートを行っており、2024年8月時点では2020年の2月3日にアップデートされたRebro2016 (Rev.6)が最新版となっています。

Rebro2016の主な新機能は、以下の通りです。(※1)

  • Revitデータの取り込み対応
  • 機器器具の再配置
  • 大規模点群処理ツール「「InfiPoints®」データの取り込み対応
  • 積算見積ソフト「みつもりくん」の拾い集計・見積書作成への対応

それぞれについて、順番に解説します。

Revitデータの取り込み対応

Rebroは、2016バージョンよりRevitで作った建築や構造モデル・設備モデルを取り込めるようになりました。Rebro→Revitだけでなく、Revit→Rebroへのデータ取り込みも可能です。

Rebroに取り込んだデータはRebroの設備要素に置き換えることができ、配管やダクト、電気搬送経路と同じように扱うことができます。さらにRebroの建築要素に置き換えることで容量が軽くなるというメリットもあります。

Rebroへの取り込み方は、以下の通りです。(※2)

  • Revitのアドインより「Rebroリンク」をダウンロードしてインストールする。Rebroリンクのバージョンは、2024/2023/2022/2021/2020より対応したものを選択する。
  • Rebroの[アドイン]タブから[新しい機能の追加]をクリックして、[Revit連携]を選択してセットアップする。
  • Revit側でモデルを開き、追加した「Rebroリンク」のアドインから[Rebro出力]を行い、「*.RebroLinkFromRevit」の専用ファイルを作成する
  • Rebroの[Revit入力]コマンドから、前述のファイルを開く

機器器具の再配置

機器器具の再配置において、配管やダクト、電気配線を接続したままの状態で出来るようになりました。機器器具を差し替えた場合でも、接続は維持されます。

大規模点群処理ツール「InfiPoints」データの取り込み対応

Rebro2016より、大規模点点群処理ツールの「InfiPoints」(インフィポインツ)のデータ取り込みに対応しました。「InfiPoints」は3Dレーザースキャナーで計測・取得した点群データの合成や寸法計測、各種シミュレーションや3Dモデリング・CAD連携ができるツールです。

取り込めるデータはモデリングした配管経路や建築・機器の面形状で、点群イメージは2次元画像で変換して再現されます。

データ取り込みにはRebro側でInfiPoints連携のアドインのセットアップが必要で、「*.RebroLinkFromInfiPoints」という専用のデータ形式に変換することで取り込めるようになります。

積算見積ソフト「みつもりくん」の拾い集計・見積書作成への対応

Rebro2016より、積算見積ソフト「みつもりくん」での拾い集計・見積作成に対応しました。

「みつもりくん」は株式会社コンプケアが開発している見積もりシステムで、民間や公共向けなどさまざまな製品が展開されています。Rebro2016のデータ取り込みに対応しているのは「みつもりくんdee」で、電気設備や機械設備、民間工事向けのものです。(※3)

Rebroで作成した設計図から図面と拾い軌跡・資材数量を図面のまま取り込むことができ、Rebro上で修正もできます。Rebroの拾い情報を元に見積もりの作成が素早く行えます。

Rebroのアップデート方法

Rebroのアップデートはシンプルで、インストーラーをダウンロードして、インストールするPCで実行すればOKです。2024年8月時点でRebroは2024バージョンまでリリースされており、2024までならアップデートできます。

Rebroのアップデートは管理者権限がなければ実行できません。またプロキシサーバーを設定している場合、プロキシサーバーのアドレスをRebroに設定する必要があります。(※4)

Rebroの価格

Rebroは購入プランと月額レンタルプランの2種類があり、それぞれで価格が異なります。(※5)

購入プラン(統合版・電気版)月額レンタルプラン(統合版のみ)
ライセンス形態スタンドアローン/ネットワークスタンドアローン
本体費用要問合16,500円/月
保守サービス費用通常価格:66,000円(税込み)/ 年複数台導入:52,800円(税込み)/ 本・年

※価格は税込みです
※2024年8月時点の価格です

Rebro購入プランの方はいわゆる“買い切り”のライセンスで、本体費用は明記されていません。また保守サービス費用には、バージョンアップと電話・メールのサポート費用が含まれています。また、導入後1年は無償で利用できます。

Rebro月額レンタルプランは文字通り1か月ごとのレンタルで、スタンドアローン版のみです。バージョンアップと電話・メールのサポート費用が、月額に含まれています。

Rebroの導入事例

最後に、Rebroを導入した以下の2社の事例をご紹介します。

  • 株式会社大林組
  • 鹿島建設株式会社

株式会社大林組はRevit連携と現場の評判の良さで導入

大林組はBIMに先進的に取り組んでおり、BIMソフトとしてオートデスクのRevitをすでに導入しています。設備設計部において、2016バージョンより連携に対応していたRebroの導入を決めました。(※6)

設備設計部では他社の設計CADを長く使っていました。BIMモデルの中に設備モデルを入れる必要がありましたが、前ソフトは対応していません。そこでRevitとの連携ができるRebroを選定しました。

Rebroの選定理由はRevit連携だけでなく、他のBIMプロジェクトでRebroを活用した経験があり、その使いやすさで現場が評判が良かったことも選定理由の1つです。大林組はRebroを活用し、将来的に100%の設備モデル化の実現を目指して取り組んでいます。

鹿島建設株式会社はRebroの使いやすさを評価

鹿島建設もBIMで多くの実績を持っており、2020年1月竣工の超高層ビル「オービック御堂筋ビル」のプロジェクトにおいて、関西支店初となる“フルBIM”を行いました。(※7)

設計・施工BIMモデルの制作で重要なポイントとなったのが、Rebroへの切り替えです。BIM対応設備CADとしてRebroの採用は決まっていたものの、オペレーターの確保が間に合っていません。

BIMの特徴である属性情報の付与ができるRebroは外したくないと、協力会社の19名のオペレーター育成のために定期的な講習を行い、短期間でRebroの操作の取得に成功しました。Rebroは操作性が高く“使い慣れたCADよりもRebroの方が使いやすい”という声もあり、フルBIMプロジェクトにRebroが大きく貢献しました。

Rebroの概要やRebro2016の新機能、事例をご紹介しました。Rebro2016からRevitやその他のBIMツールへの連携に対応しており、Revitなどの連携を考えているなら2016以上のバージョンが必要です。設備設計に特化したBIMソフトをお探しなら、ぜひ一度Rebroを検討してみてはいかがでしょうか。

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参照サイト

※1 https://www.nyk-systems.co.jp/support/webupdate/revisionup_history2016

※2 https://www.nyk-systems.co.jp/feature/addin/revit

※3 https://compcare.co.jp/

※4 https://www.nyk-systems.co.jp/archives/faq/81

※5 https://www.nyk-systems.co.jp/lineup

※6 https://www.nyk-systems.co.jp/dl/usercase_obayasi.pdf

※7 https://www.nyk-systems.co.jp/user/kajima

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