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スクールバスが自習室に。Googleの教育への取り組み「Rolling Study Halls」

Googleはアメリカ国内で、スクールバスで通学する子どもたちに勉強のための環境を提供する取り組みを始めました。この取り組みで使用されるスクールバスにはWiFi環境とノートパソコンを備えてあり、勉強の補助を務めるアドバイザーも同乗しています。動く自習室というもいえるスクールバスの中で、子供たちはどんな時間を過ごしているのでしょうか。

 

 

長時間通学を自習時間にするGoogleの施策「Rolling Study Halls」

 

Googleは学校教育に貢献するプロジェクト「Rolling Study Halls」を立ち上げ、アメリカ国内で実施を開始しました。

 

Rolling Study Halls

アメリカでは、子供たちが学校まで毎日1時間以上もスクールバスに乗って通学することは珍しくありません。この通学時間は日常生活において時間の浪費に過ぎず、子供たちの発育に損失を与えています。

そこでGoogleはスクールバスを動く自習室にして、通学時間を勉強時間に変えようと思いついたのです。スクールバスにはWiFiとノートパソコンのChoromebookを備え付けて、学校の教室同様にインターネットが利用できるようにしてあります。子供たちは、毎朝学校に向かうスクールバスの中で自宅で仕上げた宿題をアップロードしたり、帰宅中のスクールバスの中では調べ物をしたりといったことができます。スクールバス内のWiFiには、勉強とは関係ないサービスは利用できないようにアクセス制限がかかられています。

スクールバスにはさらに、学習の補助を担当するボランティアも添乗しています。バスでの自習中にわからないことや困ったことがあればいつでも相談できる体制を整えています。

Rolling Study Hallsは2016年からアメリカの一部の地域で試験的に行われていました。本格的なプロジェクトとして今後はアメリカの16学区に活動を広げていく方針です。

 

 

子供たちは通学時間を勉強時間に有効活用

 

スクールバスを動く自習室にしたことで、通学する子供たちはバス内での行動に変化が起きているといいます。

これまで通学中のバス内では子供たちは特に何かすることがなく、周囲の人とおしゃべりをしたりはしゃいだりして過ごしていました。それが、自習室としての環境を整えたところ、自発的に通学中の時間を勉強時間に充てるようになり、バスの中が静かになったとスクールバスを運転する人は述べています。

自発的に子供たちがバスの中で自習する要因となっているのが、車内でインターネットが使える点です。スクールバスで通学する子供たちの家庭では、自宅でインターネットプロバイダと契約をしていない場合が多く、帰宅しても宿題を満足にこなせない現状があります。スクールバス内にネット環境を用意したことで、子供たちは退屈でしかなかった通学時間を宿題を片付けることに使えるようになったのです。その結果、毎日の学習時間が増え、成績の向上にもつながっているといいます。

 

 

長時間のバス通学を要する教育現場に適した取り組み

 

今回のGoogleが取り組んでいるRolling Study Hallsは、アメリカのようなスクールバスで長時間通学を余儀なくされる子供たちに勉強時間を与えることに寄与します。プロジェクトで得られたノウハウをもとに改善点を見いだしていけば、広大な国土を持ちながらもネットインフラが十分整備されていない発展途上国の子供たちにも動く自習室を提供して、現地の教育に大きく貢献できるでしょう。

Googleが立ち上げた教育プロジェクトは世界の子供たちに勉強の機会を与える壮大な取り組みへの第一歩といえます。

 

 

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