Google Colaboratory Proとは?概要やメリット、注意点をご紹介
Google ColaboratoryはPythonを実行できる環境で、無償プランも提供されています。有償版のGoogle Colaboratory Proにアップグレードするとよりよい環境を使うことができるので、勉強がはかどるでしょう。
この記事では、Google Colaboratoryの概要やメリット、そして有償版Google Colaboratoryのメリットや優遇される項目をご紹介します。
この記事を読むと、以下の3つのことがわかります。
1. Google Colaboratoryの概要
2.有償版 Google Colaboratory Proで優遇される具体的な項目
3.Pythonの展望について
Google Colaboratoryは実行環境のこと
Google ColaboratoryとはGoogleが提供しているツールの1つです。誰でもブラウザ上でPythonを記述したり実行したりでき、機械学習をはじめデータ分析にも活用できます。無償版も提供されているため、一部制限があるものの、Googleアカウントさえ持っていれば誰でも使えます。(※1)
Google Colaboratoryの最大の魅力は「クラウドタイプ」という点です。PCに高負荷がかかる機械学習ですが、Google Colaboratoryはクラウド上でアクセスするため環境を構築する必要がありません。
さらに高スペックなPCを用意する必要もなく、本格的にPythonを学習したい人にとって大変使いやすいツールです。
またGoogle Colaboratoryはブラウザ上で実行した後、そのコードを含むノートブックをGoogle Driveで簡単に共有できます。チーム内でのシェアも簡単で、業務にも十分利用可能です。
有償版Google Colaboratory Proの特徴
無償でも利用できるGoogle Colaboratoryですが、日本では2021年3月から有料プラン「Google Colaboratory Pro」が提供されています。同年8月にはさらに上位版の「Google Colaboratory Pro+」が提供され、より使いやすい環境が準備されました。
無償版より快適になる
有償版Google Colaboratory Proは、無償版に比べて、特に以下の2つの点で快適になります。
1. 高速なGPUが割り当てられやすくなる
2. 実行時間が長くなる
Google Colaboratoryは、無償版でもGPUにアクセスできます。ディープラーニングではGPUで高速化を図る場合が少なくないので、この点は大きなメリットです。
無償版でもpro版GPUが割り当てられるケースがあるようですが、優先度は高くありません。より確実に高速GPUを割り当ててもらいスムーズな構築環境を作るためには、有償のGoogle Colaboratory Proがおすすめです。
また無償版では12時間以上実行すると自動的にリセットされます。一度リセットされると、ユーザーは実行しなおさなければいけません。有償のGoogle Colaboratory Proなら実行時間が2倍の24時間になり、アイドル状態でタイムアウトが生じるリスクも減るというメリットがあります。
ただ「最長で24時間」という条件なので、24時間より短い時間で切れる可能性もあります。しかし有償版の方が接続が安定しているので、よりよい構築環境になることは間違いありません。
Google Colaboratoryのリソースは保証型でも無制限でもありません。リソース使用量の上限については、状況に応じて変動するという特徴があります。これはツールが無償提供するうえで必要なので、ユーザーは避けることができません。
そこでよりリソースを確保するために提供されているものが、無償版であるGoogle Colaboratory Proなのです。
また有償版Google Colaboratoryでは、Googleポリシーに抵触する恐れのある以下の行為が禁止されているので注意が必要です。(※2)
・他者への共有
・暗号通貨のマイニング
・大量データのダウンロード
・ディープフェイクの作成
AIスキルを持っている方はご存じかと思いますが、「ディープフェイク」とは深層学習と偽物を組み合わせた造語で、人物画像合成技術のことです。ディープラーニング技術で合成された動画や音声でゲームや映画にも使われていますが、昨今では悪用事例も多発しています。
Google Colaboratoryのプラン一覧表
Google Colaboratoryは無償プランのほかにPro、Pro+の有償版が用意されており、その違いは以下の表のとおりです。(※3)
プラン名 | 無償プラン | Colab Pro | Colab Pro+ |
月額 | 0円 | 1,072円 | 5,234円 |
コンピューティングユニット | 不明 | 100/月 | 500/月 |
実行時間 | 12時間 | 24時間 | 24時間 |
GPU | △ | ○ | ◎ |
バックグラウンド実行 | × | × | ○ |
上記のように、Google Colaboratory Pro以降になると有償版となり月額費用が発生します。コンピューティングユニットはProで100/月、最上位プランのPro+になると500/月が確保されます。コンピューティングユニットの有効期限はPro、Pro+ともに「90日間」で、必要に応じて購入・追加も可能です。
コンピューティングユニットは電子マネーのようなもので、使用量を表す単位です。コンピューティングユニットはGPUを使う際に必要なものであり、CPUのみを使うなら必要ありません。
また90日の使用期限が決められているので、「GPUを使わない」「単発でしか使わない」という方は、Google Colaboratory Proではなく、都度払いプランの「Pay As You Go」がおすすめです。
Colaboratory Proから大きく変わる項目といえば、実行時間とバックグラウンド実行です。実行時間はPro、Pro+ともに24時間ですが、前述した通りこの時間は「最長」の値となります。
つまりノートブックが24時間以内に切れてしまうこともあり、その時間については明らかにされていません。しかし、無償プランよりも実行時間が長くなることは確実でしょう。Pro+もProと同じ24時間ですが、最上位であるPro+が最も実行時間が長くなります。
またブラウザを閉じてもノートブックを更新し続ける「バックグラウンド実行」についてはPro+のみで可能となり、最大実行時間は24時間です。
上記のようにGoogle Colaboratory Pro以上の有料プランになれば、当然ながら様々な項目で利便性がアップします。すでにGoogle Colaboratoryの無償プランを使用していて、不便さを感じる部分があれば有料プランへのアップグレードがおすすめです。
インストール方法
Google Colaboratoryは構築不要で誰にでも始めやすいツールです。GoogleアカウントとPCさえあれば準備できるので、まだ使ったことがない方はぜひ試してみてください。
l Googleドライブを開き、余白部分で右クリック
l 右クリックメニューの一番下にある[その他]メニューから、一番下の[アプリを追加]をクリック
l Google Workspace Marketplaceの画面が開くので、右上の検索ウィンドウで[Colaboratory]と入力
l 検索結果に[Colaboratory]が表示されるのでクリック
l [Colaboratory]アイコンの右に[インストール]が表示される。クリックしてインストール開始
l [インストールの準備]-[続行]で進む
l アカウント認証画面が表示されるので、インストールしたいアカウントを選択して必要項目を入力
l 「Google ColaboratoryをGoogleドライブに接続しました」と表示されたら、[OK]で閉じる
上記手順が終了すればGoogle Driveの右クリックメニューに[Google Colaboratory]が表示され、起動できるようになります。
大手ベンダーもPythonエンジニアの確保に躍起
PythonはC言語などよりもコードがシンプルでわかりやすく、昨今の汎用プログラミング言語の中でも特に人気の言語です。WebアプリやゲームをはじめAI開発や機械学習なども開発でき、勉強する人が年々増えています。
かつては“稼ぎ頭”ともいえるJavaはC##といったエンジニアを採用していた大手ベンダーですが、今ではPythonを使えるエンジニアの育成や確保に注力しており、Pythonエンジニアにとって有利な状況です。(※4)
特にAIやデータ分析といったデジタル化案件でのニーズが高まっており、今後も需要は伸びていくでしょう。Pythonに興味を持っている、勉強してスキルを身につけたいと考えている方は、ぜひGoogle Colaboratoryを使って勉強してみてはいかがでしょうか。
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参照サイト:
※1 https://colab.research.google.com/?hl=ja
※2 https://research.google.com/colaboratory/faq.html?hl=ja#resource-limits
※3 https://colab.research.google.com/signup/pricing?hl=ja
※4 https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00628/031300006/