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SketchUpで簡単3Dモデリング、CADと連携も!

「ああ、こんな感じのモノができたらいいな」とアイディアがひらめいたときから、モノづくりは始まります。新製品、建築物、機械など何でもモノづくりの原点は、開発者のイメージですよね。でもその頭の中のイメージを誰かに伝えるときに必要なのが、モデル化作業です。過去は手書き/手作りでやっていたモデル作成がソフトウェアでできるようになり、最近は特に難しい機能を使いこなす高度なスキルがなくてもイメージから素早く3Dモデルを作れるようになっています。
そうした3Dモデリングができるソフトウェアとして人気の高い「SketchUp」。もともとGoogleが開発していたことでも有名です。
今回は、そんなモデリングソフトウェアの「SketchUp」について、ご紹介します。

この記事でわかることは以下の3つです。
・SketchUpとは?
・SketchUpの機能
・SketchUpにCADデータを読み込める?

SketchUpとは?

SketchUp(スケッチアップ)は、3Dでのモデル作成ができるソフトウェアです。
頭の中のイメージをかんたんにモデルとして設計・作成し、可視化して他の人と共有することができます。
作成できるモデルは幅広く、平面モデル、建築モデル、インテリアモデル、景観デザインモデル、木工製品モデル、3Dプリンター用モデル、汎用モデルなどさまざまです。

線を引いて立体化したり、パーツを配置したりすることで簡単にモデルの作成ができます。もともとはGoogleの作ったソフトウェアであり、直感的に操作できるように作られています。現在はTrimble社に買収され同社で開発されていて、実行環境はWindows、Mac OSに対応しています。

Web上で使うことのできるWebサービス版ではどの端末からでもインストール不要で操作ができ、クラウド上にデータが保存されるので、好きなときに好きなところで編集が可能です。一人だけでなく複数のメンバーとモデルを共有できます。
また、ARビューア対応によってAR表示が可能(ただし有償ライセンスのみ)なのも特徴です。
またダウンロードして手元の端末にインストールするアプリ版(有償ライセンスのみ)もあります。こちらのダウンロードアプリ版でも、クラウドストレージ利用やメンバーとの共有が行えます。

SketchUpの機能

では、Sketchupで具体的にどういうモデリングができるのか紹介します。

平面の線・図形配置と3D化

SketchUpのモデリングは、基本的に、平面図形を配置してそれを立体となる方向に引き伸ばして3D化するという手法で行います。

長方形や円形などの図形をフリーハンドで配置します。その図形に対して、プッシュ/プルの操作で高さを設定し、3Dの立体が出来上がります。
モデルの表面に線を書いて新たな枠を作り、そこだけプッシュ/プルすることで一部だけくぼみを作ったり、高さを出したりすることができます。円形の窓なども配置が可能です。
このようにして思うままに3Dのパーツを並べていき、頭の中のイメージをモデルとして作り上げることができます。
サイズや距離を数値で指定することも可能なので、具体的な設計情報をもとにしてモデルを作ることもできます。

さらに部分ごとのカラーリングや、素材などの指定ができます。
より具体的でリアルに近いモデルを作るとき、「3D Warehouse」というデータストアから共有パーツを利用することができます。3D Warehouseでは、他のSketchUpユーザーが作った家具や建設パーツ、自然素材に乗り物までさまざまな素材を共有できます。
ここから好きな素材をダウンロードして、自分のモデルの中に配置することができます。自分で作った素材を共有することもできます。

SketchUpとCADは連携できる!?

直感的に操作ができるSketchupですが、3Dモデルを作成したら次の段階としては製品化するための図面に落としたくなりますよね。
Sketchupは、インポート・エクスポート可能なファイル形式が多くサポートされています。
CADとのデータ連携が可能であるので、SketchUpからエクスポートしたデータをCADで扱うことが可能です。また、逆にCADで作成した図面からモデルを作成することもできます。
ただし、このCAD連携は有償版のみの機能となっています。ライセンスごとに、できる機能が異なるため、比較してみましょう。

ライセンスは個人向けにはFree/Shop/Proの3種類、企業向けはShop/Pro/Studioがあります。

Sketchup Free

非商用の利用であれば機能制限版であるFreeライセンスを無料で使うことができます。
このFreeでは、Webアプリ版のSketchUpを使うことができます。(ダウンロード版は使えません。)
基本的な3DモデリングがWeb上でできます。クラウドストレージは10GB使用可能です。SketchUpコミュニティに参加でき、そこで相談するなどのコミュニティサポートを受けられます。
インポートはSKP、STL形式、エクスポートはSTL、PNG形式に対応可能です(*1)。2Dでのデザインは使用できず、AR表示には対応していません。また、外部APIによる拡張もできません。

Sketchup Shop

こちらは、個人や小さな事務所向けのライセンスです。一年ごとのサブスクリプションで、価格は119USドル(1)となります。
Webアプリ版の使用が可能で、クラウドストレージは容量無制限で使えます。
また、サポートも少し手厚くなり、コミュニティサポート以外にメールでの問い合わせサポートが受けられます。
またこのShopから、作成した3DモデルのAR表示が可能になります。スマートフォンやタブレットのARビューアを利用して、実際にモデルを景色の中にARで投影して確認ができます。
インポート形式もSKP/STLに加え、DWG、DXF、DAE、KMZ、3DS、DEM(
1)が可能となり、AutoCADなどのCAD製品との連携ができます。
エクスポート形式もSTL、DWG、DXF、DAE、KMZ、3DS、FBX、XSI、OBJ、VRML形式にまで広がります。3Dプリンターへのエクスポートも可能です。

Sketchup Pro

こちらは年間299USドル(1)のサブスクリプション制で、SketchUpの機能をフル活用したい企業向けとなります。日本の販売代理店Alphacox社での価格は44,000円(2)となっています。
Webサービス版に加えてダウンロードアプリ版が使用でき、オフライン状態で使用することができます。
クラウドストレージは容量無制限で、トラブルの際は電話によるサポートが受けられます。
また、スマホやタブレットでのAR表示だけでなくVRヘッドセットによるモデルビューイングが可能となります。
インポート形式は、SKP、3DS、DAE、DEM、DDF、DXF、DWG、IFC、IFCZIP、KMZ、STL、BMP、JPG、PNG、PSD、TIF、TGA、PDF (Macのみ) (*1)です。エクスポートはSKP、3DS、DAE、DWG、DXF、FBX、IFC、OBJ、KMZ、STL、WRL、XSI、JPG、PNG、TIF、PDF (Macのみ)、EPSとなっており、CADやBIM製品とも相互連携が可能です。

Pro以上のライセンスでは、2Dデザイン機能があります。設計図、立体図、断面、建築の詳細情報を作成することができます。元のモデルに変更を加えた場合は関連するドキュメントもそれに沿って更新されます。

Sketchup Studio

Proよりもさらに高機能なStudioライセンスも用意されています。こちらは年間1199USドル(*1)と高価格ですが、環境に配慮したデザインを作るのに利用できるエネルギー分析ソフトウェアSefairaを使うことができます。
Sefairaでは、建築設計の際のエネルギー性能や採光・温度・換気性能を高速にシミュレーションでき、より高度に計算されたデザインを作ることができます。

まとめ

個人で何かを作るときも、無料で高品質のものを作れるSketchUp。特に3D Warehouseのコンテンツが豊富なことが嬉しいです。
商用利用ではARビューア機能が使え、CADや3Dプリンターとの連携もできることが特長です。SketchUpはモノづくりの第一歩として、イメージを描き起こす強力なツールとなってくれます。

価格、各機能は2019年12月時点のものです。
(1)https://www.sketchup.com/ja/plans-and-pricing#for-personal
(
2) https://www.alphacox.com/products/

Sketch Upとは?Googleも注目したフリー3Dモデリング

 

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