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Autodesk社の提供する教育機関向け無償ライセンスとは

この記事を読むと以下の3つのことがわかります。

①Autodesk社が提供する教育機関向け無償ライセンスの概要
②どのような製品が教育機関向け無償ライセンスで使用できるのか
③教育機関向け無償ライセンスを使うときの注意点

Autodesk社では次世代の技術者育成に力を入れており、教育機関で使用できる無償ライセンスを提供しています。ここでは教育機関向け無償ライセンスの概要や使用できる製品、教育機関向け無償ライセンスを使うときの注意点などについて説明します。

Autodesk社が提供する教育機関向け無償ライセンスの概要

Autodesk社では次世代技術者育成のために「EDUCATION COMMUNITY」を用意しており、様々なサポートを行っています。ソフトウェアの無償ライセンス提供をはじめ、設計プロジェクトとカリキュラム、認定資格取得のサポート、学生コンテストなど幅広く学生や教育機関を支援しています。※1
ここでは教育機関向け無償ライセンスについて詳しく説明します。
この無償ライセンスには大きく分けて以下の2つがあります。

・ 学生および教員向け無償ライセンス
・ 教育機関向け無償ライセンス

なお、国によっていくつかの制限や違いがありますがここでは日本国内での情報を紹介します。

学生および教員向け無償ライセンス

Autodeskでは学生および教員のことを「教育機関限定ライセンスの対象者」と呼んでいます。
これは後で説明する「認定教育機関」の学生または職員である必要があります。対象者であれば、実習、学習、トレーニング、調査、開発に直接関連する目的に限り、個人用のパソコン(1台に限る)にAutoCADやInventor、3ds Maxなど、Autodesk社が無償でライセンス提供しているアプリケーションをインストールして使用することが出来ます。
また利用できる学生は13歳以上なので、日本では一般的に中学1年生から使用可能です。中学生の頃から3DCADが扱えるAutoCADやソリッドモデルの3Dが視覚的に扱えるInventor Professional、3Dモデリングをはじめアニメーションやレンダリングなどプロの世界でも使われている3ds Maxに触れることができるのはとても素晴らしいことだと思います。若いうちからコンピューターを活用して想像力や発想力を高めていくことは、今後ますます必要になってくると思われます。
その他、Autodesk社が主催するコンテストの指導者や参加者もこの「教育機関限定ライセンスの対象者」に該当します。※2

教育機関向け無償ライセンス

学校などの教育機関にコンピューター室を用意して、そのパソコンにAutoCADをインストールして3DCADの実習に使いたい、Inventor Professionalで機械設計をシミュレーションから試してみたい、3ds Maxを使ってアニメーションの実習をしたいなどの用途向けに「教育機関向け無償ライセンス」が用意されています(教育機関についての詳細は後述)。
こちらも学習、教育、トレーニング、研究開発に直接関連する目的に限って教育機関のコンピューターにインストールすることができます。※3
教育機関向け無償ライセンスなのでインストールできるコンピューターの台数に制限はありません。

Autodesk社の定める日本の教育機関

日本では学校教育法で定められた中学校、高等学校、中等教育学校、大学、高等専門学校、盲学校、聾学校、養護学校、専修学校、各種学校および学校法人以外にも、職業能力開発促進法で定められた公共職業能力開発施設や「地方教育行政に関する法律」で定められた職業訓練校などでも教育機関向け無償ライセンスが使えます。また、その学生・教員についても同様の無償ライセンスが付与されます。(※4)
ハローワークなどから紹介してもらえる職業訓練を受けることで、AutoCADやInventor、3ds Maxなどを使うことも可能になります。

どのような製品が教育機関向け無償ライセンスで使用できるのか

「教育機関向け無償ライセンス」として、個人向けにはAutoCADをはじめ、Inventor Professional、3ds MaxなどAutodesk社で販売されている44種類、授業利用向けには54種類の製品が提供されています。Fusion 360やBIMソフトウェアのRevit、3Dアニメーションの世界で使われているMayaなど、AutoCADやInventor、3ds Max以外のアプリケーションも数多く利用可能です。
また、ソフトウェアの無償ライセンスが提供されるだけではなく、設計思考やイノベーションを学べるカリキュラムが無料で用意されていたり、学生コンテストや学生グループに参加することも出来ます(2023年4月現在は英語版)。
最初に説明したとおり、これらの教育機関向け無償ライセンスは学生、教員、教育機関で使用可能なので、そこで学んでいる学生や職員にとっては、学校でも自宅でもAutodeskの製品に触ることが出来ることになります。

教育機関向け無償ライセンスを使うときの注意点

教育機関向け無償ライセンスを使うときの注意点をいくつか挙げておきます。

利用目的の限定

教育機関向け無償ライセンスの利用目的は実習、学習、トレーニング、調査開発に限られます。商業目的や営利目的、実務目的の利用はできません。教育機関向け無償ライセンスが付与されたアプリケーションで作成した図面やデーターを顧客に納品したり現場で使用したりすることはNGです。
また、教育機関向け無償ライセンスの製品で作成したデーターを、通常のライセンスが付与された製品で開いたりその逆を行うと「ライセンス形態が違います」という意味の注意メッセージが表示されます。
さらに、教育機関向け無償ライセンスで作成した図面を印刷すると上下左右の余白に「オートデスク○○版により作成」というような透かしが入ります(○○は学生版や教育機関版によって変わります)。

利用期間の限定

学生・教職員向けの個人版は1年間無償でオートデスク製品を利用できる教育機関限定ライセンスを、利用資格を満たす間、更新して利用を継続することが可能です。例えば、中学生が13歳で教育機関向け無償ライセンスに参加して大学4年まで在籍したとすると約9年使用できることになります。
ただしさきほどご紹介した職業訓練を受講中などの場合は訓練中のみが在学中になります。訓練が終わるとライセンスは使えなくなるのでご注意ください。
教育機関版についても同様に、1年間の期限付きライセンスが付与されます。教育機関限定ライセンスは契約更新が可能になっています。ライセンスの1年間の有効期限が終了する30日前に、ユーザは通知メールを受領し再度、利用資格の確認を実施します。通常、申し込みをした対象者(通常は教育機関の担当者)に資格があれば問題なく延長できます。(※5) また、教育機関向け無償ライセンスでは技術サポートは含まれていません。ただしAutodesk社ではナレッジベースが充実しており、また、シェアの高いAutoCADやInventor、3ds Max、Fusion 360などの有名なアプリケーションは書籍やネットの情報も豊富なのでそれほど困ることはないと思われます。

まとめ
Autodesk社の商品はAutoCADをはじめInventor、3ds Max、Fusion 360など様々な製品群が用意されています。これらのほとんどの製品が教育現場で無料利用できることはとても価値のあることだと思います。特に機械設計、建築設計、土木設計などこれからの未来世界を担っていく若者たちにぜひ使っていただき、今の世の中にまだないものをどんどん生み出して欲しいものです。

参考URL
(※1)
https://www.autodesk.co.jp/education/home
(※2)
https://knowledge.autodesk.com/ja/customer-service/account-management/education-program/who-can-join/eligibility-free-edu-license
(※3)
https://knowledge.autodesk.com/ja/customer-service/account-management/education-program/who-can-join/eligibility-edu-institutions
(※4)
https://www.autodesk.co.jp/education/joken
(※5)

https://www.autodesk.co.jp/support/account/education/students-educators/renew

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