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清水建設が現場管理のデジタル化に向けて実現すること

建設業におけるデジタル技術の導入は、現場作業だけにとどまりません。清水建設ではこのたび、現場管理におけるデジタル化の推進を開始し、多くの人が立ち入る現場作業において、業務の効率化、および省人化に動き始めました。

現場管理をデジタル化することによって得られるメリットや、デジタル化から始まる建設現場の未来には、どのような技術が使われることになっていくのでしょうか。

目次:

①現場管理のデジタル化でオンライン業務が実現

②ペーパーレスの推進や生産性向上効果も期待

③清水建設が業務のデジタル化で実現すること

清水建設が現場管理のデジタル化を実現

清水建設は2020年の10月より、工事現場における管理業務の効率化を目的として、オンラインや無人で行えるデジタル管理システムの導入を実施しています*1。

帳票類や勤怠管理をデジタル化

現場における管理業務には、日々多くの書類手続きが発生します。 作業員の入退場管理や作業指示書、工事日誌に安全環境日誌、作業日報と、小さな作業スペースで実に多くの作業をこなすことが求められます。

これらは紙やノートの用意など、業務のための資料や作成環境も整えなければいけないため、決して効率的な作業であるとは言えませんでした。

そこで、清水建設は新たに現場管理に特化したプラットフォームを開発し、これらの管理業務の全てをデジタル業務に移行しました。これまで大量に発生していた紙の帳票類が、全てオンラインに移行したことで、今後の管理業務は大きく刷新されることになるでしょう。

MCデータプラスのシステムを活用

また、デジタル化を実現したクラウドプラットフォームには、これまでも建設業界に関わるプラットフォーム事業を展開してきたMCデータプラス(MCDP)のシステムが採用されています。

例えば入退場管理においては、同社が提供する労務・安全衛生関連のクラウドサービス「グリーンサイト」を活用しています。 これにより、作業員の入退場時間や日数など、就労履歴をQRコードで読み取り期にかざすことで、簡単に記録することができるようになりました。

あるいは作業間連絡調整クラウドサービス「ワークサイト」を運用することによって、帳票類の作成、および承認業務は全てデジタルで行うことができるようになっています。

これまでは紙を使って行っていた業務も、丸ごとオンラインで完了させることができます。

このような管理業務における一連のデジタル化は、段階的な実施が予定されています。まずは2020年10月から、グリーンサイトによる入退場管理を導入し、2021年1月よりワークサイトを使ったデジタル業務の導入を進めていく予定です。これらの施策は10月以降より施行を開始した工事現場に導入されるということで、現場のハイテク化が一段と進んでいくことが期待できるでしょう*2。

清水建設が現場管理のデジタル化で得られる成果

建設現場での管理業務において、このような一連のデジタル化が推進されたことにより、多くの成果を得ることができると期待されています。

ペーパーレス化の実現

管理業務のデジタル化において大きな進歩だったのは、ペーパーレス化の実現が挙げられるでしょう。 現場管理における紙の必要性はこれまで非常に高く、全ての工事現場で紙を使った業務が発生しているとなると、その数は膨大になります。

しかし今回のデジタル化によって、今後数年の間に最低でも年間1000万枚ものA4用紙を削減することが可能になりました。 これにより、処理にかかる時間は2万時間分も削減されることになると言われています*3。 このペーパーレス化の結果、少ない人手で業務を遂行することも可能になるでしょう。

ペーパーレスに向けた動きはオフィスなどの動向に注目されることが多いのですが、こういった建設現場における紙の使用も決して無視できません。 今回の清水建設のデジタル化で、より業界内における紙の使用を控える動きが加速していくことにも期待できます。

働き方改革の推進

現場管理のデジタル化によって、働き方改革の推進にも大きな前進が見られそうです。 これまでは現場に直接出向いて業務にあたっていたのが、オンラインでどこからでも資料にアクセスすることが可能になりました。

これにより、現場以外のオフィスや自宅など、担当者のライフスタイルやスケジュールに合わせた環境で働くことも可能になっています。

この結果、たとえ管理者が一人でも複数の現場をスムーズにマネジメントすることもできるようになり、少ない人数でも業務を遂行する環境が整います。 最低限の人数で、高いコストパフォーマンスを生んでいくためにも、デジタル化は必須の変化であったと言えそうです。

感染症予防

もう一つ重要なのが、現場の管理業務をオンライン化することで、建設現場における感染症予防にもつなげることができる点です。 QRコードによって無人かつ正確に入退場を管理し、必要最低限の人数で日々の業務を遂行することで、感染リスクを抑えることができるようになります。

建設現場はその性質上、三密を回避することが難しい職場でもあり、かねてより建設作業員の新型コロナウイルス感染のリスクの高さが問題視されてきました。しかし管理業務のデジタル化を実施していくことで、このようなリスクも大幅に減少されていくことになりそうです。

清水建設が目指す次世代の建設現場

清水建設は建設現場のデジタル化を着々と推進していますが、そんな技術革新を支えているのが未来創造技術センターの存在です。

未来創造技術センターから生まれる建設技術革新

清水建設が有する未来創造技術センターは、最先端のICT技術を駆使して、建設現場における新たな価値の創造に取り組む研究施設です。 建築事業においてはオフィスから工場、病院に至るまで、様々な建設物の企画提案にも携わり、次世代の建築のあり方を模索してきました。

未来創造技術センター公式サイト:https://www.shimz.co.jp/company/about/sit/field/field06/

特にIoTやAIを駆使した新しいサービスの開発には大きく注目しており、着工後の施設管理や運用における活躍が期待されています。 現場管理のデジタル化によって、これらのデータの一括管理にもつながることが期待できます。

現実と仮想を行き来する「デジタルツイン」

そして、建設のデジタル革命という視点から今最も注目されているのが、デジタルツインと呼ばれる取り組みです。 デジタルツインは、MR(複合現実)やBIMなどの技術を活用し、仮想世界を現実世界と寸分の狂いもなく再現することで、現実と仮想の世界を自由に行き来できるようにするという技術です。

リアルタイムの人の流れや気温なども仮想世界で再現すべく、カメラやセンサーを使い、あらゆるシミュレーションに応用する研究が、未来創造技術センターにおいても研究が進んでいます。

清水建設の具体的な取り組みとしては、豊洲エリアの開発プロジェクトが挙げられます。 日本初となる都市型道の駅「豊洲MiCHiの駅」の誕生に向けて建設を進めるだけでなく、仮想上にも同様の施設を構築する「都市デジタルツイン」の実現も同時並行的で進められています。 データ活用による現実と仮想空間の線引きの排除に取り組んでいます*4。

おわりに

建設業界のデジタル化は、すなわち建設物そのもののデジタル化にも繋がりつつあり、デジタルツインによって仮想空間の建設も実現が進んでいます。 清水建設の現場管理のデジタル化は、現実と仮想空間の両立を目指すためのステップアップとして、大きな意味がある施策とも考えられるでしょう。


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参考:
*1 BUILT「国内の現場で帳票類や作業員の勤怠管理を完全デジタル化、清水建設」
https://built.itmedia.co.jp/bt/articles/2010/02/news020.html
*2 上に同じ
*3 上に同じ
*4 日経XTech「ここまで来た! 建設デジタル革命」 https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/na/18/00012/090200033/

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