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AppleのA14Xチップは12インチmacbookに搭載される?噂を徹底検証!

 オンラインで実施されたWWDCにおいて発表のあったAppleが設計するA14Xチップについて、12インチMacbookになるだろうという予測が発表されました。
iPhone12に採用されたA14チップをPC用にアレンジしたA14Xチップは、その省エネ性能だけでなくIntel製のi9プロセッサと同等以上のスピードが期待されています。
今回の記事ではこれらの情報を整理してお伝えしていきましょう。

この記事でわかること
 ・A14X搭載のMacbookについて
 ・Apple独自設計のA14Xについて
 ・A14X搭載Macbookの購入タイミング

いよいよ発表間近と思われるA14X搭載Macbook

 今回の情報の元になるのは、The China Timesの記事です。
The China Timesでは、A14Xチップ搭載をしたプロダクトが12インチMacbookであることが伝えられています。
記事によると、Retinaディスプレイ搭載で重量は1kg未満とされています。
また、A14Xチップの省エネ性能をフルに活かして、バッテリー継続時間が15~20時間になるだろうとのことです。*注1

 Appleは、6月にオンラインで開催された世界開発者会議(WWDC)において、Appleシリコン搭載Macを年内に出荷すると予告していましたが、どのラインナップに搭載するかについては言及されていませんでした。
その直後に、有名なMacリーカーであるKomiya氏が、10月27日にA14Xチップ搭載の12インチMacbookと13インチMacbook Proが発表されると予測しています。
 Komiya氏の予測では、改良された第四世代バタフライキーボードが採用されるとのことでした。
バタフライキーボードについては、Appleがかなり苦労して開発・改良を加え、製品に搭載してきた実績はありますが、ユーザーの評判が悪くつい最近シザー式に変更されたばかりです。
このような経緯があるせいか、第四世代バタフライキーボードについては、正直あまり好意的な情報としては受け取れない気がしています。*注2

Apple独自設計のA14Xとは

 A14Xの性能についてはまだ登場していないチップですから、現状では予測の範囲を超えることはありませんが、かなりの能力が期待されています。
これまでの傾向から、A14Xの性能を予測したものの中には、Intel製Core-i9 10980HKと同等の能力があるといわれています。
この予想が正確であれば、高性能ゲーミングPC並みの実力を持つことになります。*注3

 ゲーミングPCは画像処理能力に特化して、高精細の美しいゲーム世界を実現することを目的として構成されています。
仕事に使われるテキスト処理を中心としたビジネスPCとは全く違うものとして進化してきました。
もし、12インチのノートPCで高額のゲーミングPC並みの処理能力を持つことができれば、仕事にもゲームにも妥協せずフルで活用できる端末になるかもしれません。

 特にAppleは、先日発表したApple Oneにも含まれる「Apple Arcade」というオンラインゲームのプラットフォームの普及にも、非常に力を入れて取り組んでいます。
「Apple Arcade」は、現時点では日本ではまだそれほど認知度も高くなく、まだまだこれからのサービスです。
しかし、かなりの予算と人員を投入しているらしく、今後のAppleの主力事業となる可能性を追求しているようにも思えます。
Appleは、魅力的なオンラインゲームを自社の端末で過不足なく楽しめる、そんなエコシステムを想定しているのかもしれません。

 Appleが自社で設計している「Appleシリコン」と呼ばれるチップは、イギリスに本拠地を置くARM社のアーキテクチャーを採用しています。
省エネ性能に優れ、採用する端末ごとに最適なカスタマイズが可能で、コンピューター以外の多くのIT機器に採用されています。
AppleはIntel製のチップを長く採用してきましたが、自社の開発スケジュールやビジョンに合ったチップの開発を目的として、今年大きく舵を切ってきました。

 Appleというと、ソフトもハードも自社で設計・開発をする世界唯一と言ってもいい企業ですが、実は製造ラインを持たないファブレス企業でした。
世界中にサプライチェーンを構築し、優れた設計・デザインとプロダクトに応じた最適な製造メーカーを選択することで、独自製のある魅力的な製品を数多く生み出してきたことに大きな特徴があります。
最先端の製造技術を全て自社オリジナルで揃えるのではなく、必要なものは外部から調達することが合理的と考えられてきました。

 ところが、ここ数年はCPUやモニタなどハードウエアの重要な部分についても、膨大なリソースを割いて自社で開発する動きが本格化してきています。
もちろん、製造ライン自体は外部に委託することになりそうですが、コアな部分を自社で開発することで、性能だけでなく他社に先駆けて最先端の技術を製品化し、市場に訴求する戦略へと舵を切ってきたように思えます。
マイクロLEDやプロセッサー・GPUなど、ハードウエア部分でもAppleの独自性が打ち出されてくるはずです。

A14X搭載Macbookは買いか?

 さて、コンピューターメーカーとしてのAppleの今後を担うであろう、A14Xチップ搭載のMacbook。
もし、情報通りにリリースされたとしたら、それは「買い」かどうか?製品が登場する前にこんな判断できるわけないのですが、大胆にも考察してみましょう。

 まず大前提として、今回リリースされるプロダクトは、Apple独自のアーキテクチャーを採用した第一弾のPCということになります。
当然、過去のリソースが利用できるように、OSにしても内部処理にしても最先端のパフォーマンスを100パーセント発揮できない可能性があります。
CPUの変更というコアとなる重要な部分に手をつけるわけですから、ある程度の移行期間を経て、本来の性能を実現するのが通常のスケジュールになります。

 こうしたことから、ビジネスユースで通常業務への利用や個人でのホビーユースなどを想定した一般的なユーザーの場合は「待ち」が正しい選択ではないかと思われます。
過去に何度もAppleの新製品は、思わぬ不具合が発生していますし、私もオールドユーザーとして「Appleの新製品はとりあえず市場の評価が出てから考える」というのが身についています。

 iPhoneですでに実績のある、Appleシリコンのシリーズとはいうものの、PCへの搭載は初になるわけです。
さらに以前から評判の良くなかった、バタフライキーボードの採用が予想されているなど不安要素は十分に存在します。
日常使いする端末なら、ちょっとした操作感の違いや、パフォーマンスの悪さが作業の足を引っ張ることも多くあり、評価がある程度出揃ってからでも遅くはないでしょう。

 一方、あなたがテック関係の仕事がメインであり、Appleのコンペになる技術者とか、最先端の技術を紹介する仕事をしているなど、特殊な分野で活躍している方なら「買い」一択かもしれません。
iPhoneやiPadなどのモバイル系端末や、App Store・Apple Musicなどのサービス分野で圧倒的なブランド力を持つAppleが、PCでも独自性と性能を両立させた新しいプロダクトを世に送り出すのです。
この最初のプロダクトに触れて・分析して・感じることは今しかできません。

 また、あなたが熱烈なApple信者で、これまでにも散々Appleの新製品に投資をしてきたイノベーターやアーリーアダプターであり、おそらく15万円程度の予算がやりくりできる方なら私が制止しても「買い」でしょう。
 ニュートンメッセージパットや、ピピンアットマーク、時代を先取りしすぎたAppleのデジタルカメラであるQuick Takeなど、これまでにも多くの新製品を手にしたApple信者はたくさんいました。
今回は、これらに比べれば随分ましなはずです。
少なくとも、プロダクトが途中で消滅する心配はなさそうです。
ぜひ、開封の儀から一連のレビューを発信していただきたいと願っています。

 潜在的な能力については、最高レベルの性能を有しているA14Xチップ搭載のMacbook。
しかし、移行期間ということもあり実現できるパフォーマンスについては多少疑問も残ることや、キーボードの問題などリリース即購入という判断は難しいのでは?と正直思っています。
実は、筆者が現在使っているMacbookもそろそろ買い替えの時期に来ていますので、候補としては有力なのですが、、、。
 ユーザーからの評価が出揃い、不具合についてマイナーバージョンアップで解決され、本来のパフォーマンスが発揮できるぐらいの期間。
というと、発表されてから半年から1年程度は「待ち」になるのかなあ、などと考えているところです。

【まとめ】
 まだAppleから正式の発表はないまま、台湾や中国のメディアやリーカーなどから発信さる情報が続々と出始めています。
すでにA14Xチップは量産体制に入ったという情報もありますので、年内か来年早々にも製品が出荷されるのはおそらく確実であろうと思われます。
 かつて魅力的な個人用パソコンで世界を魅了したAppleが再び、この分野で輝きを取り戻すことができるのか、注目に値するニュースになるのではないでしょうか。

■参考文献

注1 iPhone Media 「Apple、A14Xチップ搭載12インチMacBookを今年発売か?重さは1キロ未満」

レポート:AppleSiliconを搭載した超軽量12インチMacBookが今年発売

https://www.macrumors.com/2020/08/31/12-inch-macbook-apple-silicon-this-year/

注2 iPhone Media 「次世代12インチMacBookは「A14X」搭載、バタフライキーボードが活?」

KomiyaのTwiiter

注3 wccftech “A14X Bionic to Be ‘Nearly on Par’ With 8-Core Intel Core i9-9880H, According to Fresh Performance Analysis”

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