コンストテック社のBIM/CIMツール「Revzto」とは?概要と強みを解説します
この記事を読むと、以下の3つのことがわかります。
1.BIM/CIMコミュニケーションツールRevztoの概要
2.リモートワークも可能になるRevztoの強み
3.建築業界でリモートワークが進む背景
「BIM/CIMツールを使いたいけれど、自社ソフトと連携できるか心配」
「ツールを使っても結局は外部とのコミュニケーションに時間がかかる」
とお悩みの方へ。
2020年より日本でも提供が始まったRevzto(レビツト)は、コミュニケーションまでを一元かできるBIM/CIMツールです。世界では16万人を超えるユーザーがおり、国内の大手ゼネコンも導入を始めています。
この記事では、Revztoに興味を持っている人に向けて基本情報や強み、建築業界のリモートワーク事情について紹介します。
BIM/CIMコミュニケーションツール「Revzto」の基本情報
Revztoは海外で開発されたツールですが、この度日本でも提供がスタートしました。まずはRevztoの基本情報について紹介します。
Revztoはコンストテック社が販売・サポートするツール
コンストテック社は神奈川県にある会社で、BIM/CIMなど建設IT関連のソリューション提供などをビジネスとしています。建設(Construction)と技術(Technology)を掛け合わせた社名で、世界の最新技術を取り入れて建設業界を発展させようと取り組んでいる会社です。
参照:コンストテック社公式サイト
https://revizto.jp/about/
そんなコンストテック社が2020年11月17日、BIM/CIMコミュニケーション一元化ツール「Revzto」の提供を開始しました。(※1)
RevztoはBIM/CIMツールで世界的なシェアを持つRevitと言葉が似ていますが、全く異なる製品です。
Revztoは、スイスと米国に本社を置くVizerra SAによって2008年に開発されBIM/CIMツールです。日本でも取り組みが進んでいるBIM/CIMツールであり、コミュニケーションを一元化できる点が強みです。案件全体のBIM/CIMデータをRevztoが一元化して中央ハブとなり、Revzto上のみでコミュニケーションを取りながら課題解決を行っていきます。
主な機能
Revztoは前述の通りBIM/CIMのコミュニケーション一元化ツールですが、具体的には以下のような機能を持っています。
・ビューポイント:透明度や表示設定、断面などの設定も保存でき、設定したビュー表示に瞬時に切り替える
・計測機能:基準点からの座標や勾配の計測。X/Y/Z座標ごとの表示も含めて、測定ツールよりも正確かつ瞬時に測定できる。
・干渉チェック:Microsoft社の3D設計パッケージ「Navisworks」と連携することで、各部の干渉チェックを行える
・ムービー録画:簡単にムービー録画を行い、mov形式、avi形式で保存できる
・2D図面との融合:3Dと2Dを重ね、情報を見える化して共有する
・積算ワークフロー:プロパティ情報を活用して数量を算出し、Excelにエクスポートする
プラグインも豊富にある
Revztoは以下のようなプラグインがあります。(※2)
・Revit
・AutoCAD
・Civil 3D
・Navisworks
・ArchiCAD
・SketchUp
・Vectorworks
Revztoはプラグインが豊富なので、自社に合わせて様々な機能を拡張できます。BIM/CIMツールとして人気のRevitやAutoCAD、Civil 3Dなどももちろん拡張可能です。すでにこれらのBIM/CIMツールを導入している企業にも、Revztoをおすすめできます。
サポート形式も豊富
Revztoは以下の9種類もの形式をサポートしています。(※3)
・IFC
・BCF
・DWF
・PDF
・FBX
・FARO
・OBJ
・ReCap
・SOLIBRI
またエクスポートはexe形式ビュワーやIFCがあります。RevztoをインストールしていないPCでも、exe形式でデータをやり取りして2Dや3Dモデルをすぐにチェックできます。
価格
形式 | スターター | チーム | カンパニー | エンタープライズ |
ライセンス数 | 10以上 | 20以上 | 50以上 | 100以上 |
年額/1ライセンス | 8.0万円 | 6.5万円 | 5.0万円 | 4.0万円 |
導入トレーニング時間(TV会議) | 4時間 | 8時間 | 15時間 | 20時間 |
価格は以下の通り、ライセンスのボリュームによって単価が変わります。
※20201年3月時点
※税抜価格
※250日稼働として計算
引用:Revzto公式サイトより
https://revizto.jp/pricing/
Revztoのここがすごい!建築業にメリットのある特徴3選
Revztoはさまざまな強みによって、QCDS(品質・コスト・工期・安全)の向上に貢献してくれます。日本初の機能もあり、これから日本の建築業界に大きな進化をもたらすかもしれません。
日本初!リアルタイムにコミュニケーションが取れる
例えばRevzto内の3Dモデルに直接吹き出しコメントを付けて、「ここに柵が必要です」などのテキストを入力できます。そうすればわざわざメールをしなくても、Revzto上で関係者がそのテキストを見ることで瞬時に意思疎通が行えるのです。そのほかチャットのようにやりとりできる画面もあるので、BIM/CIMツールの中で解決できます。
せっかくBIM/CIMツールを導入しても、そののツールのみで完結できている企業は多くありません。ツール上の図面で問題を見つけたら、キャプチャを取ってPPTやExcelに貼付、さらには図面を添付したメールを何往復もやりとりしてコミュニケーションを取っている人も多いのではないでしょうか。
Reviztoはそのような必要がなく、発注者と設計者、施工管理者の垣根を超えて意思疎通が簡単に行えるプラットフォームなのです。
クラウドシステムでリモートワークにも貢献
Revztoはクラウドシステムで、データはすべてクラウド上に保存されます。環境を選ばないシームレスなデータ連携ができるので、リモートワークでも遜色なく業務を進められる点が魅力です。
Revztoで2D・3Dモデルを可視化してそのまま意思疎通が行えるので、家にいながらでも作業を進められます。つまり建築業界であってもリモートワークが可能となるのです。
RevztoはPCをはじめコントローラーやタブレット、さらにはVRまで幅広いデバイスに対応しています。原寸大VRにも数秒で没入できるので、デバイスさえ準備すればリモートワークでも臨場感のある仕事ができるのです。
ユーザーフレンドリーな設計が特徴で、長時間のトレーニングがなくてもすぐにRevztoを活用できます。そのため、Revztoの研修で何日も出社する必要もありません。リモートワークが普及し始めている今の時代に最適のツールといえるのです。
建設テック賞受賞!150か国16万ユーザーが利用している
Revztoはすでに世界中で多くの建設企業が導入しており、その利用規模は150か国16万人以上のユーザーを誇るほどです。(※4)
https://revizto.jp/about/
何千もの建設プロジェクトで検証やコミュニケーションツールとして活用されているため、これから海外でのプロジェクトが多い企業にも向いているでしょう。すでに海外でも知られているツールであり、プラグイン・サポート形式も豊富であるため多くのプロジェクトで活用できます。
すでに国内では大林建設や竹中工務店、三井住友建設や矢作建設工業株式会社など大手メーカーも導入を始めていて、国内でも導入企業は増えているのです。(※5)
Revztoで叶える建築業のリモートワーク
建築業界でも導入が進むリモートワークですが、Revztoを使うことでさらに効率化を期待できます。
建築業界でリモートワークが進んでいる背景
昨今の事情から、あらゆる業界でリモートワークが進んでいます。現場主義といわれがちな建築業界でも、令和元年にはテレワークの導入率は22.5%となっています。平成30年は18.8%なので、年々テレワークが進んでいることがわかります。(※6)
建築業界でリモートワークが進んでいる背景には、以下の事情があります。
・人材不足
・働き方改革
上記の課題は長年建築業界でいわれてきたことであり、各企業も改善に取り組んでいます。しかし建築業=働きにくいというイメージが強く、若手が集まらない→人手不足による長時間残業という悪循環が続いています。
そこでRevztoのようなBIM/CIMツールを活用してリモートワークを促進することで、労働環境に改善に直結するのです。
ITツールの活用で建築業界にも働き方革命を
もちろん作業内容によっては、現地作業必要なこともあります。しかし建築業界で長年の課題となっている人材不足・長時間労働といった環境を改善するには、やはりRevztoなどのの導入による変化が必要です。
建築で欠かせない測量や設計、シミュレーションなど様々な工程をITで効率化できれば、何度も現場に足を運ぶ必要はありません。結果的に働きやすさにつながり、「働きにくい」というイメージが付きまとう建築業界も大きく進化するのではないでしょうか。
コンストテック社代表の石川氏は、もともと建設業界一筋の人です。海外の案件にも多数関わっており、「建設の生産性UPと関わる人のワクワクに貢献したい」とコンストテック社を立ち上げました。長年職人の技術の技術に頼ってきた建設業界ですが、ITの波によって変革期が訪れています。ITでこれからどんな進化を遂げていくのか、ワクワクしますね。
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参照:
※1 https://built.itmedia.co.jp/bt/articles/2101/06/news047.html
※2 ※3 https://revizto.jp/
※4 https://revizto.jp/about/
※5 https://revizto.jp/about/
「Revztoユーザー様の一例」より
※6 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/200529_1.pdf
P.9 令和元年通信利用動向調査ポイント 6 テレワークの導入状況等(企業)より