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大林組のSmart BIM Connectionはリアルタイムな属性情報が管理可能!

大林組の開発は協業が基本であり、BIMで3Dモデルデータを共有しています。
また、BIMの狙いは企画・設計・施工・維持管理を一気通貫で管理BIMを活用することが理想です。
BIMデータを活用した開発では、都度変化する3Dデータが「今どの時点の開発段階にあるのか」を知らなければなりません。

この記事ではBIMで作業進捗を行うにあたり不可欠な考え方であるLODの概要と、大林組のほかトランスコスモス、応用技術により開発されたパッケージシステムである「Smart BIM Connection」について解説します。

LODで建築・建設業界の業務効率が加速

LODとは「Level of Detail:BIMモデルの部位ごとの詳細さを表す尺度」または「Level of Development:BIMモデルのある進捗段階での部位ごとの細かさ」のことで「BIMモデルの進展度」を表しています。(*1)
CADやBIM、CIMをはじめ、3DデザインやCGでも用いられる考え方で、2008年にアメリカ建築家協会(AIA) が発表しました。

LODの目的

LODで重要なのは3次元モデルの詳細度を共有することです。
BIMで3Dデータを活用する場合は初めから詳細に形状を作りこむことはしません。
はじめに簡易的な形状を作成して周辺部品との干渉や寸法成立性などの見当をつけ、そこから徐々に設計を詳細に作りこんでいきます。
そして最後にCGやVRで見るような詳細まで作りこまれた3Dモデルになるのです。

また、建築や建設では施主・設計者・施工者・設備の製造メーカーなどさまざまな関連メンバーがいます。
仮に各々がBIMデータでやり取りを使用とした場合でも「この程度の精度でデータを作成してほしい」「どこまで詳細度で作成しているつもりのデータなのか」という情報が客観的に共有できなければデータの授受で大きな食い違いが発生してしまいます。

そこで現場での意思疎通を明確にする目的で定義されたのがLODです。

LODの具体例

LODは6段階に分かれ、電気、配管、基礎、屋根など構造物に欠かせない各要素における進展度が定義されています。
当初は5種類でしたが、のちにBIMForumワーキンググループによってLOD350が追加されました。

LODとおおよその設計フェーズとの関係は以下のように関連づきます。

・LOD100:何か存在することはわかるが、具体的な形状やサイズや正確な位置は示さない
・LOD200:位置取りに必要となるおおまかな量、サイズ、形状、位置、向きなどの仮形状が作成される
・LOD300:部材の位置や形状が確定し3Dモデル化し具体的なサイズ、位置、向き、量が示される
・LOD350:施工図レベルのモデリング、周辺要素との関連も明確になり生産設計に必要な情報が盛り込まれる
・LOD400:現場承認レベルでモデリング、生産設計に必要な情報が盛り込まれる
・LOD500:製造に十分な詳細度でモデル化される

LODの導入メリット

実際BIMデータを用いて設計を進めていく場合に必要となる情報の精度は、インテリア、配管などのサービスなどそれぞれの設計部位ごとに異なります。
良かれと思って設計担当が詳細に作成したデータが顧客とイメージが異なり後戻りになるなどはたいへん非効率です。

一方LODがはっきりしているとBIMモデルを作り込みすぎるという無駄がなくなります。
例えば「床や屋根、階段などの内部構造はLOD200で見積もりを」などのように活用可能です。

LODについて詳しくは別ページの「BIM普及に必要なLODの課題と実用例」を参照してください。

大林組はBIM普及へ向けたパッケージソフトを開発

大林組はスーパーゼネコンとして、BIM推進の先陣をきり建設業のBIM活用する環境を整える準備を行っているのです。

大林組はBIM開発アライアンスを締結

2019年に「大林組」「トランスコスモス」「応用技術」は生産設計、施工管理などで一貫利用できる情報基盤の構築に向け業務提携(アライアンス)をしています。(*2)

トランスコスモスは企業向けのITアウトソーシングサービスを得意としており、応用技術は、製造業を中心としたモノづくりソリューションや建設、土木分野向け構造解析・積算システムなどに実績があります。

BIMは企画から設計、施工、維持管理までが一つのデータを活用したおすことで初めて効果が見込めます。
一方BIMの導入は意匠、構造、設備などBIMを導入したある企業を中心としてその周辺にのみデータが活用される事例が多く、建設全体のプロセスを通じて一貫して活用している事例は多くありませんでした。

このアライアンスの目的は発注者、設計会社、施工会社、専門工事会社と開発に関わるメンバー全体でBIMデータを活用するため締結されたものです。

大林組の「Smart BIM Connection」はLODを共有するシステム

大林組とアライアンス各社の検討結果は応用技術がとりまとめパッケージ化を行いました。

さらに2021年には、LODを管理するシステムとして「Smart BIM Connection」を開発しました。
トランスコスモスが提供するBPOサービスを活用して同年5月からトライアルが開始され、9月からは正式な製品が販売されています。(*3)

「Smart BIM Connection」の概要

「Smart BIM Connection」はAutodeskのBIM「Revit」のアドオンアプリケーションとクラウドサービスを組み合わせて作られています。
特徴はBIMモデリングを作成しながら、現時点のデータでLODは何なのかが把握できる点です。

「Smart BIM Connection」を活用すると関係者がデータを見た際に、リアルタイムで設計の確定度合いが共有できます。

「Smart BIM Connection」で想定しているLODのフェーズイメージは以下の5段階です。

・100:企画
・200:基本設計
・300:詳細設計
・350:施工
・400:制作

「Smart BIM Connection」の機能

「Smart BIM Connection」には大きく4つの機能があります。

BIMモデリングの目標LOD設定 * 4

最終的にはどの部位も詳細に作りこまれていきますが、各々のプロジェクトや設計フェーズでは部位ごとに必要とされるLODが異なります。
そこで「Smart BIM Connection」では、ゴールとなる目標LOD要件をクラウド上に登録可能です。
進捗率も一元化されているので足並みをそろえた開発が可能です。

目標LODに対する部材の確定度合い入力 * 4

「Smart BIM Connection」ではLODがわかるだけでなく各々のLODを満たす要件も盛り込めます。
達成要件の確定度合いをボタン操作で入力できるほか、進捗が視覚的に確認できます。

目標LODに対する仕様の自動チェック * 4

BIMモデルに入力された寸法や体積など仕様情報とクラウドに登録したチェック規則を突き合わせて確認できるため、対応すべき要件の抜け漏れが抑制できます。

進捗のレポート出力 * 4

進捗はクラウドに保管され、担当者など属性ごとに進捗がグラフ形式で出力可能です。

まとめ

BIMでデータを活用する際は常に設計効率化を図れるかどうか検討することが重要です。
「Smart BIM Connection」は、大林組が培ってきた設計、生産、施工管理などのノウハウや応用技術のシステム開発技術、トランスコスモスのBPOサービスを活かして開発されたシステムです。
LODの要件を定め進捗管理ができると設計者はもちろん、データを閲覧する関係者にとっても理解しやすくなります。

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*1 https://redshift.autodesk.co.jp/level-of-development/
*2 https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20191025_1.html
*3 https://tobim.net/apps/smart-bim-connection/
*4 https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20210422_1.html

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