1. TOP
  2. ブログ
  3. 3DCADの基本と建物の作り方

3DCADの基本と建物の作り方

3Dと聞いて皆さんは何が思い浮かぶでしょうか?映画館やテーマパークでかける眼鏡が思い浮かぶでしょうか、それとも球体やリアルな立体物質が思い浮かぶでしょうか。今や個人でも自由に好きなように3Dをデジタル上でモデリングすることが可能になりました。今回は3Dでビルやアパート、商業施設などの建物の作り方を解説していきたいと思います。また、記事の後半ではおススメの3Dソフトの紹介もしていきます。

この記事でわかること

・3Dモデルとは
・3Dモデルで建物を作るには
・3DCADソフトの紹介

3Dモデルとは

3Dモデルとは、主に3DCADアプリやイラストレーションアプリを用いて作成された、3次元形状を用いた立体モデルを意味します。3Dモデルには大きく分けて3種類の表現方法があり、それぞれによって特徴が異なりますので用途によって使い分けが必要です。※1

①ワイヤーフレームモデル

ワイヤーフレームモデルとは「線」と「点」のみで構成されたモデルで、骨組みを作っていくというイメージです。中身や面がないため、内部情報や質量を持たないデメリットがある分、3DCADに起こりがちなデータが重いという事が無く、表示速度も一番早いというメリットがあります。

②サーフェスモデル

サーフェスモデルとは「面」の組み合わせによって構成されたモデルで、ワイヤーフレームモデルと同様、内部情報を持ちません。なのでサーフェスモデルで立体を作成しても中は空洞になっています。サーフェスモデルの最大の特徴は3種類の表現方法の中で一番自由に形をモデリングすることができます。なので複雑な3次曲面などの表現も可能です。分かりやすい例を挙げると、車のボンネットや両サイドのバンパーなどのカーブが3次曲面に当たります。

③ソリッドモデル

ソリッドモデルとは線や点、面で構成されたモデルで、他の表現方法と異なる点は内部情報を付加することができ、体積や質量を持つことが可能なモデルです。また、設計したモデル同士での検証も可能なため、実際の完成形に近い設計を行うことが可能です。

一方で複雑な形状の設計には向かず、単純な形状の設計に向いています。また、内部情報を持っているため他の表現方法と比較しデータ量が重く、表時速度やパソコン上での処理に時間がかかります。※2

3Dモデルで建物を作るには

3Dモデルで建物を作る方法は上記で述べたように、3DCADアプリを使用しPC上で0から自身で設計する必要があります。もしくはCADデータを作成してくれる業者に依頼方法が考えられます。

求めているクオリティーや期間、用途に合わせて業者に依頼するのか自身で作成するのか判断してください。

自身で作成する場合は以下の手順を参考に進めて下さい。この手順はFusion360を想定しています。

①設計図の作成

まず始めに、モデリングをするための下準備が必要になります。設計図では、建物全体の構想や3Dモデルでどこまで作成するかなど、細かな情報が必要になります。この段階で可能限り詳細まで詰めておくと、後のモデリング作業が非常に楽になります。

3Dモデルでどこまで作成するかという点に関しては、

・モデリングまでで完成なので、全体的な外形のみが必要
・出力が目的なので、ある程度の内部情報が必要
・出力を行い実際の設計、施工の参考にするため、より詳細な内部情報まで必要

など目的によってゴールが変わるため非常に重要です。

②モデリング作成

設計図を基に、最適な表現方法を用いてモデリング作成をしていきます。共通している設計手順としては、3DCADには3つのX/Y/Z軸があり、原点(中心部)を起点として各作業平面を選択し、スケッチ(2次元で外形を設計)を行います。

作業平面を選択する際の注意点としては、立体化を想定し作業平面を選ぶ必要があります。

なぜなら、スケッチの次はフィーチャーという作業になります。フィーチャーでは描いたスケッチを立体化するので、正しい作業平面を選択できていないと意図しない方向に立体ができてしまい、修正作業などで余分な手間が増えてしまいます。

③立体化

スケッチが完成したら立体化(フィーチャー)をしていきます。

立体化とはスケッチに対して行う作業で、段々と3Dらしくなってきます。

立体化には幾つかの種類が用意されていて、それを組み合わせて設計していきます。

立体化の種類:

・押し出し
・回転
・スイープ
・ロフト
・フィレット
・面取り
・シェル
・勾配

基本的には上記の立体化方法が用意されているので、各機能を理解して最適な立体化を行って下さい。

④微調整&出力

立体化が完成したら、残すは始めに設計した構想により近づけていく作業になります。

具体的には、各スケッチの編集や立体化の最適化、よりリアルに近づける場合はレンダリング作業も行って下さい。レンダリングでは、要素毎にマテリアルやカラーを付加する事ができ、質感や色の雰囲気などを確認できます。

また、3Dプリンター等で出力する場合はこの微調整が完成した段階で出力用データでの保存をすることをおススメします。

3DCADソフトの紹介

今現在多くの3DCADソフトが出ているため、どれを使用すればいいか分からないという方や、無料のソフトで作成したいという方も多いのではないいでしょうか?そんな方向けにおススメできる無料のCADソフトをご紹介したいと思います。

①Fusion360

最初のおススメはAutodesk社が提供しているFusion360です。Fusion360は、3DCADのモデリング機能に加えて、3DCAMやレンダリング、解析、アセンブリ、2次元図面などの機能が搭載されています。※3

Fusion360はできることが非常に多く、非商用利用であれば無料で利用できます。また、Autodeskの互換性もよく、ネット上に様々な使用方法の解説動画も上がっているので、とりあえず始めたい方や、Autodeskの他製品をご利用されている方は間違いなくおすすめです!

https://www.autodesk.co.jp/products/fusion-360/overview

②Blender

次は、ブレンダーファウンデーションが提供する完全無料の多機能なソフトです。

3D作成に必要な基本的な機能は備わっていて、アニメーションやVFX、ゲーム開発まで対応している機能の高さから、3DCG・3DCAD双方のユーザーより支持を得ています。※4

https://blender.jp/

③SketchUp Free

続いて、Trimble社が提供するSketchUp Freeという無料のソフトです。

特徴としては、Web上での作成が可能なため、人や場所、環境を選ばずに作業したい方におすすめです。また、他の人とアイデアの共有が可能な事や他のユーザーが作成した作品を見ることができます。※5

https://www.sketchup.com/ja/plans-and-pricing/sketchup-free

まとめ

今回は3Dで建物を作る方法について解説いたしました。

自分自身で作成するのは中々大変ではありますが、一度使用方法を覚えてしまえばいつでも簡単に3Dデータが作成できるので、多方面で活用できると思います。

また、今回の3DCADはあくまでも2Dのスケッチから作成を行いますが、「建物」の設計に関しては、いきなり3Dから作成できるBIMというソフトもよく利用されます。BIMについて詳しく知りたい方は、キャパのHPもしくはページ下部にある資料をダウンロードして下さい! 

大手ゼネコンBIM活用事例と 建設業界のDXについてまとめた ホワイトペーパー配布中!

❶大手ゼネコンのBIM活用事例
❷BIMを活かすためのツール紹介
❸DXレポートについて
❹建設業界におけるDX


▼キャパの公式Twitter・FacebookではITに関する情報を随時更新しています!

参考

※13Dモデルの表現方法
https://www.keyence.co.jp/ss/products/3d-printers/agilista/knowledge/cad_expresion.jsp
※2ソリッドモデリングとは?3Dモデルの基礎知識と表現方法
https://www.fact-cam.co.jp/document/column/archives/000283.html
※3無料で使える3DCADのフリーソフトを比較してみました!【2021年度版】
https://cad-kenkyujo.com/3dcad-3/
※4【比較】無料で使える3D CADフリーソフト4選|機能や特徴まとめ
https://www.itreview.jp/blog/archives/2252
※5【2021年】無料CADソフトのおすすめ人気ランキング10選
https://my-best.com/6606

                      

    ホワイトペーパーフォームバナー

    【DL可能な資料タイトル】

    • ・プログラムによる建築/土木設計のQCD(品質/コスト/期間)向上
    • ・BIM/CIMの導入から活用までの手引書
    • ・大手ゼネコンBIM活用事例と建設業界のDXについて
    • ・デジタルツイン白書
    • ・建設業/製造業におけるデジタルツインの実現性と施設管理への応用

    詳細はこちら>>>

    PAGE TOP