1. TOP
  2. ブログ
  3. IFCビューワー導入のポイントとは?注目の有料・無料サービスを紹介

IFCビューワー導入のポイントとは?注目の有料・無料サービスを紹介

BIMデータを円滑に運用する上では、ファイル形式に注目することが大切です。BIM運用の課題となるのは、その情報共有の負担をどれだけ小さくできるかというところですが、規格化されたファイル形式を正しく利用できれば、BIMの有効活用につながります。

この記事では、BIMモデル運用で一般化が進むIFC形式ファイルに対応した、専用ビューワーの魅力や、導入を検討したいおすすめのIFCビューワーについて紹介します。

目次:

  1. IFCビューワーとは
  2. IFCデータで伝えられる情報
  3. IFCデータの閲覧には有償ソフトが必要?
  4. 高機能IFCビューワーのメリット
  5. 無料で使えるIFCビューワー
  6. 有料の高機能IFCビューワー

IFCビューワーとは

IFCはIndustry Foundation Classesを省略したもので、BIMデータの共通ファイル規格として知られている形式です。

BIMは次世代の3D CAD技術として注目を集めていますが、その最大の強みはコラボレーションが行いやすい点にあります。3D CADよりも多くの情報を内包できるBIMモデルは、3Dデータさえあれば紙の図面などが必要なくなったり、ARやVRといった視覚技術活用に採用したりできます。

ただ、問題となるのはBIMデータを共有する際の互換性です。BIMソフトは複数登場していますが、実際にはそれぞれの製品ごとに異なるファイル形式が採用されており、場合によっては異なるソフトでは正常にファイルを展開できない場合があります。

各社でさまざまなBIM製品が採用されている現在、解消すべきはファイルの互換性の問題から適切なコラボレーションを促せる環境づくりです。そんな中で役立つのがIFC形式のファイルで、共通規格のIFC形式に変換してBIMモデルを共有し、関係者間のコミュニケーションを円滑に行えます。

IFCビューワーは、そんなIFCファイルを展開し、閲覧するためのソフトを指します。モデルデータの閲覧だけでなく、製品によっては編集が可能なものもあるなど、近年はさまざまなサービスが増えつつあります。

IFCデータで伝えられる情報

IFCデータにBIMモデルを変換することで、どのような情報を伝えることができるのでしょうか。BIMモデルを別のファイル形式に変換する際、懸念されるのが正しくデータ情報を維持できるのか、という問題です。

IFCデータへの変換は、いかなるファイル形式からであっても、一定のクオリティを担保することができます。IFCに内包される情報としては

  • 建物の各要素
  • 建築の階層
  • レイヤーシステム
  • プロパティ

などが挙げられ、BIMデータに求められるほとんどの情報が含まれます。IFCに変換すると伝わらない情報が出てくる、という心配は必要ないので、安心してコラボレーションに活用できます。

ただ、BIMデータをIFC形式に変換する際、正しい書き出しを行わなければ、意図していた通りにIFCファイルが作成されない場合もあります。正しいIFCファイルへの変換を行う方法は、現在使用しているBIMソフトによってアプローチが異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

IFCデータの閲覧には有償ソフトが必要?

IFC形式のデータは、あらゆるBIMソフトやビューワーから閲覧ができるため、非常に便利です。ただ、これからBIM運用を積極的に進めていきたい企業が直面する問題として、運用ソフトが高額であるという点をクリアしなければなりません。

BIMソフトは元々高額な製品が多く、機能性に優れるビューワーも高価なものは少なくありません。そのため、ユーザーを多く抱える会社や、小規模な組織では導入負担が大きく、導入そのものを先送りにしてしまうケースもあります。

ただ、IFCデータの閲覧に特化したシンプルなビューワーであれば、その限りではありません。閲覧だけができるビューワーなどの場合、安価に利用できたり、場合によっては無料であったりすることもあります。

例えばデータを閲覧したいだけの営業担当者であれば、高度な編集機能などは必要ないので、無償のビューワーでも運用上問題ないでしょう。コストパフォーマンスに優れたIFCビューワーを選定し、BIM運用環境の整備を進めることが大切です。

高機能IFCビューワーのメリット

とはいえ、高機能なIFCビューワーは価格相応の機能が揃っており、業務の大きな手助けになってくれます。

ビューワーとしてのユーザビリティに優れ、すぐにデータを展開できたり、共有できたりするので、業務効率化に大きく貢献します。あるいはBIMソフトと変わらないような編集機能を実装し、タブレットなどからその場で編集ができるというものもあります。

環境構築に余裕を持って取り組める場合、こういった質の高いIFCビューワーの導入も考えておくと良いでしょう。

無料で使えるIFCビューワー

ここでは、無料で使えるIFCビューワーにはどのようなものがあるのかについて、その例を紹介します。

GroupDocs.Viewer

GroupDocs.Viewerは、無料で使えるIFCビューワーの一種です。インストールの必要がなく、ブラウザ上からの利用に対応しています。

DOCX、PPTX、XLSXを含む170を超えるファイル形式に対応しており、IFCファイルをPDFに変換するなども可能です。

無料とはいえ高速運用ができ、実践的な環境でのファイル共有やIFCファイル展開に最適の製品です。

公式サイト:https://products.groupdocs.app/ja/viewer/ifc

Conholdate IFC Viewer

Conholdate IFC Viewerも、ブラウザでの利用が可能なIFCビューワーです。手元のIFCファイルをドラッグ&ドロップすることで、すぐにファイルを展開できます。

手元にIFCファイルが閲覧できる端末がない場合でも、ラップトップを使ってすぐにファイルを展開できるので、スピーディな運用に最適の製品です。

公式サイト:https://products.conholdate.app/ja/viewer/ifc

有料の高機能IFCビューワー

無料の製品のみならず、IFCビューワーは高機能な有料製品も充実しています。

AutoCAD Web

AutoCAD Webは、AutoCADをWebブラウザからも利用ができるというIFCビューワーの一種です。3D CADソフトとしてハイエンドな機能を備えたAuto CADの機能の一部を、ブラウザアプリという気軽な形式で使えるため、ライセンスさえあればどこでも使える柔軟性の高さが強みです。

公式サイト:https://www.autodesk.co.jp/viewers

ビューワー機能は無料で使うことができ、30日間の無料体験版であれば有料の作図・編集機能もライセンスフリーで利用可能なので、お試しでの導入にも適しています。

Photoruction

Photoructionは現場へのBIMモデル共有に最適化されたIFCビューワーで、IFC以外にもさまざまなデータの共有や閲覧に適したサービスです。

現場の状況を素早く更新できる写真共有機能を使って、設計図面と実際の現場の様子を照らし合わせながら、正確なプロジェクトの遂行をサポートしてくれます。工程表を設計する機能もあるなど、プロジェクトそのものの管理にも使える機能が揃います。

公式サイト:https://www.photoruction.com/

まとめ

この記事では、IFCビューワーの役割や導入のメリットについて解説しました。IFCはBIM活用のメリットを高める上では欠かせないツールで、IFCを閲覧できるビューワーを広く導入することで、情報共有の円滑化が見込めます。

会社のニーズや予算に合わせたビューワーを選び、生産性を向上させましょう。

建築・土木業向け BIM/CIMの導入方法から活用までがトータルで理解できる ホワイトペーパー配布中!

❶BIM/CIMの概要と重要性
❷BIM/CIM導入までの流れ
❸BIM/CIM導入でよくある失敗と課題
❹BIM活用を進めるためのポイント
についてまとめたホワイトペーパーを配布中


▼キャパの公式Twitter・FacebookではITに関する情報を随時更新しています!

    ホワイトペーパーフォームバナー

    【DL可能な資料タイトル】

    • ・プログラムによる建築/土木設計のQCD(品質/コスト/期間)向上
    • ・BIM/CIMの導入から活用までの手引書
    • ・大手ゼネコンBIM活用事例と建設業界のDXについて
    • ・デジタルツイン白書
    • ・建設業/製造業におけるデジタルツインの実現性と施設管理への応用

    詳細はこちら>>>

    PAGE TOP