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Revitで照明を配置する方法!光らない場合の対処方法も解説

Revitを使って図面を作成する際には、天井や壁に照明器具を配置します。
照明器具には光源があり「どこに照明を配置するとどこまで光るのか」という検討が欠かせません。
そのためRevitではファミリなどを活用して正確な照明を正確な位置に配置します。

この記事では、Revitで照明を配置する基本的な手順や配置できない場合に確認すべきポイント、照明データのダウンロード方法について説明します。

Revitで照明を配置する際に必要な操作方法

ファミリはRevitの核となる概念の一つであり、照明計画の初期段階から実装に至るまでの設計の効率性と精度を大きく向上させるツールです。
Revitで照明器具のファミリを効果的に利用する方法について解説します。

照明の配置はファミリの活用が便利

ファミリは、特定の設計要素のパラメータやグラフィックスタイルなどを事前に定義したテンプレートです。
ファミリは標準化された設計要素として繰り返し利用できるため、プロジェクト全体のQCDに貢献できます。

ファミリから照明をダウンロードする方法

Revitには、壁や天井に用いる照明をはじめテーブル ランプなどのファミリが用意されています。

Revit 2021.1 以降では「Autodesk ファミリをロード」コマンドから適宜クラウド上のファミリがロードできます。
以前のバージョンのようにすべてのファミリ コンテンツをローカルにダウンロードする必要はありません。

ファミリから入手した照明データを図面に反映させる方法

ファミリからダウンロードした照明データは、以下のような手順でRevit図面に配置できます。

  1. Revitデータに盛り込みたい照明器具をプロジェクトにロード
  2. 照明器具を配置する面が表示されるビューをプロジェクト内で開く
  3. リボンの「コンポーネントを配置」をクリックし、タイプセレクタから照明器具を選択
  4. 「コンポーネント」からドロップダウンして配置(「建築」タブ→「構築」パネル、「構造」タブ→「モデル」パネル、「設備」タブ→「モデル」パネルなど)
  5. 作図領域をクリックして、任意の場所に照明器具を配置

Revitで照明を配置する方法

Revitで照明を配置する際は、光の拡散がフォトメトリックになるように指定すると便利です。
IES ファイルを使用すると、光源のフォトメトリック形状が設定できます。

天井に取り付ける照明の作成方法

照明器具を配置する面として、天井伏図のビューを選択します。
Revitで天井照明を配置する際は、適切な照明ファミリをビューに盛り込み、設計要件に応じて光の強度や分布の計算や配置する照明器具が適切に機能するかのシミュレーションなどがあります。
特に、天井の種類や高さに適した照明器具の選択が重要です。

天井や壁に取り付く照明の作成方法

照明器具を配置する面として、天井伏図や壁の断面図または立面図のビューを選択します。
天井と壁の両方に適用可能な照明器具の設計では、照明の配置と方向性が重要です。
Revitでは、これらの照明器具をモデルの異なる表面にフレキシブルに配置できるように照明の角度や高さを調整して、空間に均一な光が届くよう設計します。

複数の光源を持つ照明の作成方法

テーブルランプやフロアランプを配置する場合には、照明器具を配置する面として平面図または断面などのビューを選択します。

シャンデリアや並列ライトなど複数の光源を含む照明器具の設計では、各光源が協調して効果的な照明効果を生み出すよう設定する必要があります。
ファミリに光源が定義されていてネストされている場合は、光源が集計可能です。
まとめたフォトメトリックパラメータを個々にコントロールできるかどうかを踏まえ、状況に併せて共有するかどうかを選択します。

Revitで天井の照明が光らない場合の原因

Revitを使用しての照明設計では、ただ光源を配置するだけでなく、その光が空間にどのように影響を与えるかを正確にシミュレートすることが重要です。
しかし、実際の光源は物理的に光を発しないため、Revitでは、レンダリング表現として光源を光らせることが一般的です。
ここでは、Revitで効果的に照明を配置し、設計意図を正確に反映させる方法を紹介します。

Revitデータで確認すべきこと

Revitの天井伏図に照明器具を配置できない場合、Revitの以下の点を確認してみましょう。

ビュー範囲

照明器具は照明を配置するビューに挿入する必要があります。
そのため天井が表示されるように上面と下面の位置設定ができているかを確認します。
特に、切断面の設定が天井を含むように調整されているかが重要です。

表示・グラフィックスの設定

「表示/グラフィックスの上書き」オプションで、「モデル」タブの「天井カテゴリ」がオフになっていないかを確認しましょう。
天井カテゴリがオンにならないと天井が表示されず、照明器具の配置ができない場合があります。

天井側で確認すべきこと

天井のビューがあっても天井自体がモデル化されていなければ照明は配置できません。
また、モデル化されていても非表示設定や適切なレベルに配置されていない場合も同様に照明器具が配置できません。

そのため、ビューで「表示/グラフィックスの上書き」から「モデル」タブを選択し「天井カテゴリ」がオンになっていることを確認します。
併せてビュー範囲の設定を確認し、上面、下面、切断面が適切に設定されていることを確認しましょう。

照明データで確認すべきこと

照明器具自体の配置も重要です。
取付位置の高さを指定しないと、表示されなかったり意図しない場所に配置されたりします。Revitでは、照明の間隔や角度セットバックなどが指定できます。
天井の詳細な属性やパラメータが照明器具の配置要件に合っているかも確認が必要です。

また、光源が表示されない場合は表示をオフになっている可能性があります。
光源を表示したい場合は、「表示」タブ→「グラフィックス」パネル→「表示/グラフィックス」→「表示/グラフィックスの上書き」→「モデル カテゴリ」タブで照明器具を選択し、光源を「オン」にします。

Revitの照明データの入手方法

Revitの照明データは、各照明メーカーのWebサイト等でダウンロードできる場合があります。
形状や仕様が盛り込まれているため、Revitデータに盛り込めば、配置検討や光色変化による空間イメージの確認、照明配光などがリアルに再現できます。

ここではRevitの照明データが入手できる企業をピックアップしてご紹介します。

コイズミ照明

ベースライト、ダウンライト/スポットライト、間接照明、非常灯などのRevitデータがあります。
Revitデータのうちマテリアルデータには、照明器具のランプや消費電力などが含まれ、モデリング情報では、数値入力で照射角度の変更ができる仕様です。*1

遠藤照明

ダウンライトやスポットライト、ライン照明のほか、スタンドライト、ブラケットライト、ペンダントライトなどの意匠照明器具も含まれています。RUG(Revit User Group)で策定した標準仕様の集計表ならびに2Dシンボルの表示に対応しています。*2

パナソニック

パナソニックでは、リアルタイム照明シミュレーションツールの「Lightning Flow」を無料で提供しています。「Lightning Flow」にはRevit用照明器具ファミリデータが約3万点含まれています。34

大光電機

大光電機の公式ウェブサイトでは、照明特有の製品パラメータが登録されてRUG標準仕様に準拠したRevitのファミリデータがダウンロードできます。*5

まとめ

Revitを使用した照明の配置と管理は建築設計において欠かせない要素です。照明を適切に配置することにより、建物の内部と外部の両方を効果的に魅力的に演出することができます。Revitを活用してこれらの技術を用いることで、機能的かつ美しい空間を創造することが可能です。Revitで照明を配置する際には、これらの知識を活かして、より効果的で美しい空間を創出しましょう。

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参考URL

*1 https://www.mediapress-net.com/search/KZMBIM/index.html

*2 https://www.endo-lighting.co.jp/news/20211111-01/

*3 https://www2.panasonic.biz/jp/cec/LF/LF.html

*4 https://www2.panasonic.biz/jp/cec/LF/manual_revit/MakeLuminaireFamily.html

*5 https://src.lighting-daiko.co.jp/products/app/search/

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