Revitにて階数を増やすための方法は?レベル変更操作のポイントを解説
Revitを効果的に運用するためには、建物の立体構造を正確に描画できるようになることが重要です。規模の大きなプロジェクトになってくると、特に階数が高層化していくこととなるため、レベル変更を柔軟に行うための操作方法をよく理解しておきましょう。
この記事では、そんなRevitにおける階数を増やすための操作である、レベル変更操作の方法や操作時のポイントを解説します。
目次:
- Revitにおける階数(レベル)とは
- Revitでレベルを増やす方法
- Revitでレベルの高さを変える方法
- Revitでレベルラインを編集する方法
- Revitでレベルラインが表示されない時の対処法
Revitにおける階数(レベル)とは
Revitを使って、建物の回数を増やす上で重要になる概念が、レベルです。Revitにおけるレベルとは、建物内部における垂直方向の高さや階層を司る概念で、専用のレベルツールを使用してコントロールします。建物内で回数を増減させたり、フロアごとの天井の高さを操作したりする上で活躍する機能です。
レベルを編集するには、断面図や立面図ビューを展開する必要があります。階数や高さについての情報が可視化された状態で操作することにより、俯瞰的に状況を把握できるでしょう。
Revitでレベルを増やす方法
Revitで階数を増やす、つまりレベルを増やすには、まずレベルを追加したい図面の断面図ビュー、あるいは立面図ビューを展開します。
そしてリボンから[レベル]を選択するのですが、[建築]タブを選んで[基準面]パネルから辿り着く方法と、[構造]タブから[基準面]パネルを選んで[レベル]をクリックする方法の2種類があります。
[レベル]を選択した後は、作図領域からレベルを追加したい箇所に任意でクリックし、カーソルを移動させ、レベルラインを描画します。レベルラインを描画するには、カーソルを水平に動かすことで可能です。
レベルラインは手動で描く必要がありますが、すでに他のレベルラインが描画されている場合、線分の始点と終点が自動でそれに準拠して位置合わせを行ってくれます。そのため、レベルラインを手動で描いてもレベルの間隔や水平角度が統一されていない、といった不揃いの状況に陥る心配がないのが強みです。
レベルラインを適切な長さで描画できたら、再度クリックして長さを確定させます。レベルラインが確定したら、Revitによって自動的にレベル記号が割り当てられます。レベル記号はレベルラインの本数などに応じて自動で割り当てられる他、手動でこれらの割り当てを変更することも可能です。
Revitでレベルの高さを変える方法
一度設定したレベルラインは、後からその高さを変えることもできます。レベルラインの変更は、まず変更を適用したいレベルラインを選択します。
すると選択したレベルライン、およびその上下に位置するレベルラインに仮寸法が表示されるので、この寸法の値を手動入力で変更しましょう。値を入力したらEnterを入力することで、新しい寸法が適用されレベルラインの変更は完了です。
レベルラインの変更は、変更したいレベルラインをクリックの上、ドラッグすることで新しい寸法を適用することもできます。手動での移動となるため微細な調整はできませんが、大幅な変更が発生した時などはこちらを利用すると良いでしょう。
また、レベルラインは複数選択し、まとめて移動させることもできます。変更が必要なレベルラインをまとめて選択した上で、寸法入力やドラッグ操作で適切な変更操作を行いましょう。
Revitでレベルラインを編集する方法
Revitでは、高さ以外にもレベル設定を変更することができます。立面図ビューを展開すると、レベルラインに関する多様な変更を適用可能です。
レベルの高さ以外に変更できるレベルの設定は、
- レベルタイプ
- レベルサイズ
- レベルラベル
の3つです。レベルをどのように表現するか、レベルの大きさに問題はないか、どんな属性を与えたいのかなどを踏まえ、適切な編集を施しましょう。
レベルタイプの設定方法
レベルタイプを設定する場合、プロパティには多くの設定項目が設けられています。レベルタイププロパティは[修正]タブから[プロパティ]パネルを開き、[タイプ プロパティ]を選ぶことで変更できます*1。
プロパティを開くと、
- 高さ基準
- 線の太さ
- 線の色
- 線種パターン
- 記号
- 通芯記号(始端)
- 通芯記号(終端)
を設定することができます。高さ基準は、レベルラインの高さを何をめどに設定するかを変えられます。プロジェクトの基準点を基準値にするか、固定の測量点にするかが選択可能です。
線の太さや線の色を変更することで、レベルラインの可視性を設定できます。レベルラインが他の線と被って見えづらいなどの場合に設定しましょう。
線種パターンはソリッドや破線、点線の組み合わせから変更することができます。Revit準拠のパターン、あるいは自分でカスタマイズしたパターンを設定可能です。
記号設定は、レベル番号の有無や通芯記号の設定に応じた表示・非表示を切り替えることができます。通芯記号の配置についても、手動で設定可能です。
レベルサイズの設定方法
レベルサイズの設定は、レベルラインを選択の上青色のサイズ変更ハンドルをクリックして設定可能です。サイズ変更ハンドルをマウスで上下左右に変更し、任意のサイズに変更しましょう。
レベルラベルの設定方法
レベルラベルの設定は、レベルラインをクリックしてラベルボックスから変更可能です。指定のラベルへ手動で変更します。
Revitでレベルラインが表示されない時の対処法
レベルラインが正しく表示されていない場合、注意すべきはフィルタリングによってレベルラインが意図的に非表示となっているケースです。
レベルラインが非表示の場合は「非表示要素の一時表示」にてレベルラインが指定されています。この設定を解除し、再度レベルラインの表示の有無を確認しましょう。
また、レベルラインが表示されているビューにてレベルラインを選択し、右クリックで[3D範囲を最大化]を選ぶことで、非表示を解消することもできます*2。
まとめ
この記事では、Revitにて階数を増やしたい場合のレベルライン設定の方法について紹介しました。レベル設定はRevitにおける基本の操作方法であるため、日常的に使いこなせるようになるのが理想です。
正しい設定方法への理解を深め、効果的な階数増加を実現しましょう。
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出典:
*1 Autodesk「ヘルプ」
https://help.autodesk.com/view/RVT/2016/JPN/?guid=GUID-ED2F9C35-5051-4744-ADCF-D3EC1597A1AD
*2 Autodesk「ヘルプ」