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BIMソフト比較!製品の特徴や導入メリットを解説

CADに変わる新しい3Dモデリング技術として期待されているBIMは、利用にあたっては専用のソフトが必要になってくるためその環境整備の負担を考慮する必要があります。

また、自社の状況に応じたBIM導入を成功させるためには、各種製品の特徴や違いを理解しておくことも求められます。

この記事では、そんなBIMソフトにはどのような違いがあるのか、各種製品の特徴を比較しながら解説します。

目次:

  1. BIM導入のメリット
  2. 人気のBIM関連ソフト比較
  3. BIMソフト選びのポイント

BIM導入のメリット

BIM導入から期待できるメリットとしては、

  • 設計負担を削減できる
  • 高度なデータ活用が実現する
  • コミュニケーションコストを削減できる

といったものがあります。

BIMソフトは従来のCADソフトよりも高度な設計、モデリングが可能な製品であり、慣れれば修正負担や何度も設計図を作成する手間から解放されます。

3Dモデルに全てのデータを内包して、それに伴うデジタルツインなど高度なデータ活用を実現できるので、CADではできなかったようなハイテク運用のきっかけを掴めるでしょう。

また、BIMデータ単体のやりとりでプロジェクトに必要な情報をすべて共有できるため、コミュニケーションコストの削減にも活躍します。

人気のBIM関連ソフト比較

ここで、すでに国内外で多くの導入実績があるBIM関連ソフトについて紹介します。それぞれの違いを比較しながら、理解を深めましょう。

ARCHICAD

ARCHICADは、GRAPHISOFT社が提供する人気のBIMソフトです。同製品は中でも建築設計に特化した機能群を豊富に揃えており、BIMを使った次世代の設計プロセスを導入する上で役に立ちます。

ARCHICADの優れた機能の一つとして、建築モデルを用いた各種自動化機能を利用できるという点が挙げられます。

通常、3Dモデルを作成した際には別途設計図や参考画像などを用意する必要がありますが、ARCHICADではこれらの関連データをBIMモデルから自動生成することが可能です。

また、直感的な操作性を備え、初めてのBIMモデリングという方でも安心して使い始め、すぐに実践的な技術を身につけられるという強みも備えています。

通常、多くのBIMソフトはWindowsに標準対応しているものですが、 ARCHICADについてはMac OSにも対応しているため、OS面での互換性も確保できているのがメリットでもあります*1。

WindowsとMacが混同しているような現場でも、互換性を心配することなく運用できる製品です。

Revit

RevitはAutodesk社が開発・提供するBIMソフトです。ARCHICADと並び、世界で最もポピュラーなBIMソフトの一種で、国内でも多くの企業が採用している製品です。

Revitの最大の特徴は、その汎用性の高さにあります。ARCHICADとは異なりあらゆる領域のBIM業務に対応しており、多様なツールを揃えているので、いかなるシチュエーションでも活躍できるのが特徴です。

建築設計はもちろん、設備設計やそのほかプロダクトデザインにおいても活躍するRevitは、これからBIM導入を進めたいという企業にとって魅力的な選択肢と言えます。

Civil 3D

Civil 3Dは、Autodesk社が提供する土木設計に特化したCAD・BIMソフトです。土木設計関連の機能が非常に豊富で、インフラ関連の設計が発生する現場で活躍する製品と言えます。

また、モデリング機能のみならず設計レビューやシミュレーションを行うための機能群が充実しており、高度な土木建設DXを実践する上で役に立つソフトです。

土木特化のBIMソフトを探している場合、Civil 3Dの導入を検討すると良いでしょう。

Navisworks

Navisworksは、単体でBIMモデリングをRevitなどのように十分に行うことはできませんが、作成したBIMモデルをレビューしたり、シミュレーションにかけたりする上で重要な役割を果たす製品です。

BIMモデルに内包された設計情報をもとにした、極めて質の高いシミュレーションを実行することができるため、BIMがもつポテンシャルを最大限引き出すことに優れるソフトと言えます。

そのため、Navisworksは単体で導入を進めるというよりも、他のBIMソフトと組み合わせて運用することにより真価を発揮するサービスです。

BIM 360(Autodesk Construction Cloud)

BIIM 360は、BIMデータを使ってプロジェクトを管理したり、データそのものを円滑に共有したりするために提供されているソフトです。以前は単体で提供されていましたが、現在はAutodesk Construction Cloud(ACC)に統合され、さらなる利便性を獲得しています。

BIM 360の導入メリットは、BIMを使った情報共有効率をさらに高めたり、情報力の高さを生かした効率的な管理業務を実現できたりする点にあります。

BIM導入が進まない理由として、BIMのポテンシャルを引き出せるほどの情報活用体制が整っていないことも挙げられますが、BIM 360の導入は、そんな課題を解決するのに最適な取り組みです。

Navisworksと同様に、他のBIMソフトと併用することを前提とした製品と言えます。

BIMソフト選びのポイント

BIMソフト選びで失敗しないためのポイントとして、以下の3つを抑えておくことが重要です。

自社の導入目的・要件を整理する

まず、BIMソフトを導入するにあたっては、自社のBIMニーズがどのような点にあるのかを把握しましょう。

例えば建築設計業務にBIMを導入したい場合、ARCHICADやRevitの導入が適切となりますし、運用環境がMacである場合、自然とARCHICADに限定されるでしょう。

また、BIMソフトの運用支援体制を整備したい場合、NavisworksやBIM 360の利用を検討するべきです。このように自社の課題をあらかじめ整理しておくことで、製品選びをスマートに進めることが可能です。

費用対効果を検討する

BIMソフト導入の難点は、いずれの製品も相応のコストが発生する点です。費用対効果をあらかじめ見積もっておかないと、BIM導入にかかった費用を回収できないケースも考えられます。

製品価格や導入によって期待できる効果を試算し、予算に見合った製品を選べるよう備えておきましょう。

ソフトの併用を検討する

BIMソフトは単体で使うよりも、専用の支援ソフトを併用した方がより強力な導入効果を発揮できます。

その場合、導入に伴うコストはさらに膨らんでしまうこととなるため、いきなりソフトを複数導入するのはあまりおすすめできません。

ただ、必要に応じて段階的に関連ソフトを導入することで、初期負担を分散させることは可能です。

まずは汎用性の高いBIMソフトを導入し、後から必要な支援ソフトを検討・導入するようなアプローチも良いでしょう。

まとめ

この記事では、BIMソフトの導入メリットや、導入に際して知っておきたい各種ソフトの比較ポイントを解説しました。

BIM導入にはコストがかかるものの、正しい知識を事前に身につけておくことで、費用対効果を高めることができます。

まずは自社のBIMニーズを整理して、そこから逆算しながら適切なソフトを選びましょう。

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出典:

*1 GRAPHISOFT「Archicad and Mac」

https://graphisoft.com/jp/solutions/products/archicad/archicad-and-mac

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