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土木施工管理技士2級とは?業務内容と資格を取るメリットを詳しく解説

土木工事に関わる方の中には、資格を取得したいと考えているのではないでしょうか。

施工管理の仕事で有利になる資格が「土木施工管理技士2級」。

土木施工管理技士2級は、はじめて資格取得を目指す方にもおすすめの資格です。

「土木施工管理技士2級の資格を取ると何ができるのか」

「資格を取るメリットは何か」

「試験に合格するために何をすれば良いのか」

このような疑問を抱えている方もいるかもしれません。

そこで今回は、土木施工管理技士2級を取得後にできる業務、資格を取るメリットを解説します。

試験概要や勉強方法についても解説するので、土木施工管理技士2級の資格取得を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

土木施工管理技士2級とは

「土木施工管理技士2級」とは、国土交通大臣指定試験機関の一般財団法人全国建設研修センターが実施する技術検定です。

2級土木施工管理技術検定の第一次検定と第二次検定を受検し、いずれにも合格した場合は土木施工管理技士2級の資格を取得できます。

第二次検定が不合格となった場合でも、第一次検定に合格した場合は「技士補」の称号を得られるため、2級土木施工管理技士補となります。

土木施工管理技士2級は、国土交通省大臣が定める国家資格です。*1

建設業法に基づき、すべての建設工事で主任技術者を設置し、管理・監督しなければなりません。

主任技術者とは、建設工事の技術上の管理を行うために置かなければならない技術者のことです。*2

土木施工管理技士2級の資格を保有することで、主任技術者として職務を行えるようになります。

2級土木施工管理技士ができる業務

2級土木施工管理技士になると、主任技術者として職務ができるようになります。

主任技術者が行う業務は、下記のとおりです。

【2級土木施工管理技士の業務】*3

  • 施工計画の作成
  • 工程管理
  • 品質管理
  • 技術的指導

ただし、元請・下請の主任技術者で職務は異なります。

主任技術者の職務は、下表のとおり定められています。

引用)国土交通省「監理技術者制度運用マニュアルについて」

https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001580032.pdf

2級土木施工管理技士になるメリット

2級土木施工管理技士になるメリットを厳選して解説します。

これから2級施工管理技士の資格に挑戦する方、建設業界の資格選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

業務の幅が広がる

2級土木施工管理技士になると、建設工事で主任技術者として業務ができます。

建設現場の仕事は資格がなくてもできますが、土木施工管理技士の資格があれば業務の幅が広がります。

2級土木施工管理技士の第二次試験を受検するためには、合格後3年以上の実務経験が必要ですが、第一次検定の試験は受検年度末時点の年齢が17歳以上なら誰でも受検可能です。

学歴や実務経験に関係なく誰でも受検できるため、新入社員などの若手社員や他業界から建設業界に転職したばかりの方にもおすすめです。

幅広い業務を経験することで、スキルアップにもつながります。

給与・年収アップが期待できる

2級土木施工管理技士の資格取得により、給与・年収アップが期待できます。

企業によっては、毎月の給与に資格手当を支給することもあります。

資格手当の金額は企業によって異なりますが、毎月の給与に資格手当がプラスされるのはメリットといえるのではないでしょうか。

給与・年収がアップすれば、仕事へのモチベーションがさらに上がるかもしれません。

2級施工管理技士の資格を取得して、給与・年収アップを目指すのもおすすめです。

昇級・昇格でプラスになる

2級土木施工管理技士の資格を保有していると、昇級・昇格の際にプラスになる可能性があります。

昇級・昇格の条件は企業によって異なりますが、特定の資格を持っているかどうかが判断材料になることもあります。

建設業の種類や種別によって点数に差がありますが、2級土木施工管理技士は経営事項審査で加点対象となるのがメリットです。*4

引用)一般財団法人 建設業情報管理センター「【経審】業種別技術職員コード表」

https://www.ciic.or.jp/wp-content/uploads/2016/06/keishingijyutusyokuin.pdf

経営事項審査とは、建設業者が発注者から公共工事を直接請け負う際に受ける審査です。

経営事項審査を受けると公共工事の競争入札に参加でき、企業は高い評価を受けられるようになります。

企業にとってもメリットがあるため、2級土木施工管理技士の資格があると昇級・昇格対象になる可能性があります。

転職時に有利になる

2級土木施工管理技士の資格を持っていると、建設業界の別の企業へ転職する場合も有利になります。

資格を保有していなければ転職できないわけではありませんが、特定の資格を持っているかどうかを採用時の必須条件に指定している企業もあります。

施工管理の仕事では、2級土木施工管理技士の資格があると入社後に即戦力になる可能性が高いです。

今後、転職まで視野に入れてキャリア形成を考えている方は、ぜひ2級土木施工管理技士の資格に挑戦してみてはいかがでしょうか。

2級土木施工管理技士の試験概要

2級土木施工管理技士の試験概要を解説します。

受検予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。

試験内容

2級土木施工管理技術検定には、第一次検定と第二次検定があります。

第一次検定は四肢択一問題のマークシート方式、第二次検定は記述式の筆記試験です。

「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の3つの種別に分かれています。*5

受検資格

令和6年度より、2級土木施工管理技士の受検資格が変わりました。

受検資格は、下記のとおりです。

  • 第一次検定:受検年度末時点での年齢で17歳以上
  • 第二次検定:下表のとおり

引用)一般財団法人全国建設研修センター「令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります【新受検資格】」

https://www.jctc.jp/kentei/info/kentei20231109_1_2.pdf

令和6年度における2級土木施工管理技士の第一次検定に合格した場合は、合格後3年以上の実務経験年数を経て第二次検定を受検できます。

試験日

令和6年度の2級土木施工管理技術検定は、下記日程で開催されます。*6

  • 第一次検定(前期):6月2日(日)
  • 第一次検定(後期):10月27日(日)
  • 第一次検定・第二次検定:10月27日(日)
  • 第二次検定:10月27日(日)

申込方法や申込受付期間は、それぞれ異なります。

受検を決めたら、必ず受検の手引を確認しましょう。

合格基準

2級土木施工管理技士は、第一次検定・第二次検定どちらも60%以上の得点で合格となります。*7

ただし、試験の実施状況によって変動することもあるため、60%を超える得点を取れるように過去問に取り組みましょう。

合格率

令和4年度における2級土木施工管理技術検定の第一次検定(後期)と第二次検定の合格率は、下表のとおりです。

合格率は、第一次試験で63.8%、第二次試験で37.7%。

「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」のそれぞれの種別でみると、合格率に差があることが分かります。

また、第一次検定に比べて第二次検定の合格率が低いため、経験論文など記述式の筆記試験の対策が重要です。

引用)令和4年度 2級土木施工管理技術検定 「第一次検定(後期)」及び「第二次検定」合格者の発表

https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo13_hh_000001_00161.html

2級土木施工管理技士に合格するための勉強方法

2級土木施工管理技士の試験に合格するためには、効率よく学習を進める必要があります。

ここからは、業務やプライベートの時間をうまく使って合格するための勉強法について解説します。

はじめての受検で2級土木施工管理技士の資格を取得したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

問題集や過去問を解く

問題や過去問に触れることは、2級土木施工管理技士の試験に合格するための近道です。

書店やインターネットでは、2級施工管理技士の問題集や過去問が販売されています。

過去問を解くと、例年どのような問題が出題されているかが分かり、出題頻度が高い問題や出題傾向を把握できます。

試験で実力を発揮するためにも、問題集や過去問を繰り返し解くのがおすすめです。

配点比率の高い項目を優先して学習する

配点比率の高い試験項目を優先して学習しましょう。

2級土木施工管理技士の試験には、第一次検定・第二次検定ともに幅広いジャンルから問題が出題されます。

たとえば、第一次検定の場合は、四肢択一問題でマークシート方式で解答します。

四肢択一問題のマークシート方式なら全問題に解答できるため、配点率の高い問題を優先的に取り組むのもおすすめです。

配点比率の高い試験項目の正答率を上げれば、合格基準の60%以上の得点を取りやすいです。

まんべんなく学習するのがベスト。

ただ、忙しい日々を過ごしながら合格を目指している方はほとんどではないでしょうか。

業務とプライベート以外の時間を使って学習するため、試験問題への取り組み方も工夫することが重要です。

論文の添削を受ける

2級土木施工管理技士の試験の第二次検定には記述式の筆記試験が出題されるため、論文の添削を受けることも重要です。

施工管理技士の資格を持っている上司や先輩がいる場合は、経験論文の添削を依頼しましょう。

自分で書いた論文を第三者にチェックしてもらうことで、改善すべきポイントが分かります。

論文の添削を受けて、減点がないように対策しておくと安心です。

まとめ

今回の記事では、施工管理技士2級の資格取得後にできる業務は何か、資格を取るメリットにはどのようなものがあるかを解説しました。

2級施工管理技術検定の第一次検定に合格すると「2級施工管理技士補」、第二次試験に合格すると「2級土木施工管理技士」の称号を得られます。

2級土木施工管理技士になると、主任技術者として「施工計画の作成」「工程管理「品質管理」「技術的指導」ができるようになるため、業務の幅が広がります。

給与・年収アップ、昇級・昇格でプラスになる点も、2級土木施工管理技士の資格を取得する魅力といえるのではないでしょうか。

さらに、転職時に有利になることもあるため、キャリア形成においてもメリットは大きいといえます。

今後、建設業界で活かせる資格を取りたい方、2級土木施工管理技士の資格取得を考えている方は、ぜひ今回の記事を参考にして資格取得を目指してみてください。

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*1

参考)文部科学省「国家資格一覧」

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo2/siryou/03072901/003/001.htm

*2

参考)国土交通省「技術者制度の概要」

https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001715123.pdf

*3

参考)国土交通省「技術者制度の概要」

https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001715123.pdf

*4

参考)一般財団法人 建設業情報管理センター「【経審】業種別技術職員コード表」

https://www.ciic.or.jp/wp-content/uploads/2016/06/keishingijyutusyokuin.pdf

*5参考)一般財団法人全国建設研修センター「令和5年度 受検の手引【PDF】受検の手引(2級第一次検定・第二次検定)」

https://www.jctc.jp/kentei/themes/tebiki_2d02_05.pdf

*6

参考)一般財団法人全国建設研修センター「チラシ【PDF版】令和6年度 2級土木施工管理技術検定の実施について」

https://www.jctc.jp/kentei/themes/tirasi_d2_06.pdf

*7

参考)一般財団法人全国建設研修センター「令和5年度 受検の手引【PDF】受検の手引(2級第一次検定・第二次検定)」

https://www.jctc.jp/kentei/themes/tebiki_2d02_05.pdf

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