Revit 2024の新機能をわかりやすく解説!動作環境とダウンロード方法もご紹介
Revitのバージョンはどれをお使いですか?
オートデスクのソフトウェアは、一年に一度アップデートが行われています。
見た目には劇的な変化がなくても、「もっと早く使えばよかった」と思わず後悔してしまうような、生産性に直結する機能が追加されています。
この記事では、Revit 2024の新機能についてご紹介します。
動作環境やダウンロード方法もあわせて解説していますので、Revit 2024へのアップデートを予定している方はぜひ参考にしてみてください。
この記事を読むと以下の3つのことがわかります
1.Revit 2024とは?
2.Revit 2024の新機能
3.Revit 2024の動作環境とダウンロード方法
Revit 2024とは
まずは、Revit 2024のリリース日や費用について見ていきましょう。
Revitの最新バージョンは?
現在、Revitの最新バージョンは、2024年4月2日にリリースされた「Revit 2025」です。(*1)(記事執筆時点2024年9月11日)
Revit 2024のリリース日が2023年4月4日なので、ちょうど一年後のリリースですね。(*2)
オートデスクでサポートの対象となるのは、最新バージョンから3つ前までのバージョンです。(*3)
Revit 2024は、2027年まであと3年はサポートの対象となるはずです。
すでにRevitの最新版のバージョンではありませんが、長く使えるソフトウェアといえるでしょう。
Revit 2024とAutoCADの互換性
AutoCADをお使いの方は、Revit 2024と互換性があるかどうか気になりますよね。
RevitとAutoCADは、相互運用が可能です。(*4)
AutoCADではBIMモデルを作ることはできませんが、作成した図面を外部参照ファイルとしてRevitにリンクさせることができます。(*5)
また、RevitからDWGデータを出力することができるので、そのデータをもとにAutoCADで詳細設計を行うこともできます。
このように、RevitはAutoCADと連携して作業を進めることが可能です。
Revit 2024の費用は?
Revit 2024の費用は、453,200円(1年・1ユーザー)です。(*6)
このサブスクリプションには、ビジュアライゼーションツール「Twinmotion for Revit」の利用が含まれています。(*7)
「Twinmotion for Revit」は、リアリスティックな3Dモデルが簡単に作成できるソフトウェアです。
Revit 2024の費用は少々高額に感じられるかもしれませんが、こうしたツールが無料で使える特典があります。
Revit 2024の新機能 使いやすくなったインターフェース
ここからは、Revit 2024の新機能をご紹介します。
まずは、機能性と操作性が向上したインターフェースから見ていきましょう。
目に優しいダークテーマが追加
Revit 2024では、画面表示にダークテーマが追加されました。(*8)
従来のライトテーマ(背景が白)の画面より、目に優しい設定となっています。
背景が黒になると、AutoCADのような雰囲気ですね。
また、Revit 2024ではアイコンのデザインもより見やすく変更されています。(*9)
ダークテーマもアイコンデザインの変更も、どちらもユーザーの声を反映したアップデートです。
ホーム画面がより使いやすく
Revit 2024は、ホーム画面もより使いやすくなりました。
ファイルをピンで固定することで、よく使うファイルの固定表示が可能になっています。(*10)
また、Revitからすべてのバージョンのファイルを確認できるようになりました。(*10)
オプションの「プロジェクトの表示設定」で「全バージョンを表示」を選択すると、すべてのバージョンのプロジェクトを表示できるようになっています。
バージョンが対応していないファイルは開くことはできないのですが、ファイルの有無を確認できます。
これまではお使いのバージョンに対応したRevitファイルしか表示されなかったので、それ以外のファイルは、エクスプローラーなどから探す必要がありました。
Revit 2024ではすべてのファイルが表示できるので、探しやすくなりましたね。
ワークシェアリングモデルの削除に警告が出るように
Revitの大きな特徴の一つが、ワークシェアリング機能でプロジェクトメンバーが同じモデルを編集できることです。
しかし、誰かがうっかりモデルを削除してしまったら、他のメンバーの作業にも影響が出ることになります。
そこで、Revit 2024ではワークシェアリングモデルを削除しようとした場合、警告が表示されるようになりました。(*11)
さらに、削除したあとの復元方法もあわせて表示されます。
ワークシェアリングにありがちなデメリットが軽減されていますね。
Revit 2024の新機能 モデリング機能の向上
ここからは、Revit 2024の新機能のうち、モデリング機能について見ていきましょう。
地形ソリッド機能が追加
Revit 2024では、地形ソリッド機能が追加されました。(*12)
地形ソリッド機能は、お客様の声をもとに追加された機能で、地盤や外構の状態が確認できます。
地形ソリッドは、CADファイルやCSVファイルのほか、スケッチからも作成できます。
コーディネーションモデルのリンク機能
Revit 2024で追加された「コーディネーションモデルのリンク機能」は、3Dモデルをリンクすることで、Revitモデルの参照として表示する機能です。(*13)
3Dモデルは、ローカルPCだけでなくクラウドの「Autodesk Docs」に保存したものもリンクできるため、データの一元管理が可能です。
3Dモデルは大規模になるほどデータが大きく、PCの処理に影響を与えます。
3Dモデルがより軽くなることで、作業効率が向上します。
Revit 2024はTwinmotionがより使いやすく
Revit 2024は、Twinmotionとの自動同期ができるようになりました。(*14)
自動同期をすることで、リアルタイムでTwinmotionによるモデルの確認が可能です。
自動同期は有効・無効の切り替えが可能です。
Revit 2024の動作環境
Revit 2024では、便利な機能が多数強化されています。
しかし、その分推奨スペックが高めになっているので注意しましょう。
この項目では、Revit 2024の動作環境を確認します。(*15)
・OS:64ビット版 Microsoft® Windows® 10またはWindows 11
・CPU:2.5GHz以上
・メモリ:16GBのRAM
・ビデオ アダプタ:DirectX® 11対応グラフィックス カードおよび 4 GB以上のビデオメモリ
・ディスク空き容量:30GBのディスク空き容量
お使いのPCのスペックが動作環境を満たしていない場合は、買い換えも視野に入れて検討してみましょう。
Revit 2024のダウンロード
動作環境を満たしていれば、Revit 2024のダウンロードを進めていきましょう。
Revit 2024のダウンロードは、公式サイトから行います。(*6)
オートデスクアカウントにサインインしたら、「Revit」のページでバージョン「2024」を選択してダウンロードします。
日本語ファミリ ライブラリなどの追加コンテンツが必要な場合は、公式サイトまたはオートデスクアカウントからあわせてダウンロードしましょう。(*16)
まとめ
Revit 2024は、2023年4月にリリースされた新しいソフトウェアです。
インターフェースとモデリング機能が特に強化されているので、旧バージョンより作業がしやすくなっています。
ダウンロードする場合は、お使いのPCが動作環境を満たしているか確認してから行いましょう。
快適な作業環境を整えて、生産性の向上につなげていきましょう。
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◆参考URL
*1 AUTODESK「Revit 2025 の新機能」
https://www.autodesk.com/blogs/aec/2024/04/02/whats-new-in-revit-2025/
*2 オートデスク ニュース「お客様のご要望を反映した最新の Autodesk Revit 2024 をリリース」
https://blogs.autodesk.com/autodesk-news-japan/revit-2024/
*3 AUTODESK「使用可能な製品バージョン」
https://www.autodesk.com/jp/support/account/manage/versions/previous-versions
*4 AUTODESK「Revit とAutoCAD」
https://www.autodesk.com/jp/solutions/revit-vs-autocad
*5 AUTODESK「Revit と AutoCAD の連携ガイド」
https://bim-design.com/uploads/fy15-aec-test-drive-bim-interoperability-guide-ja.pdf
*6 AUTODESK「Autodesk Revit:設計と施工のための BIM ソフトウェア」
https://www.autodesk.com/jp/products/revit/overview?term=1-YEAR&tab=subscription
*7 AUTODESK「Twinmotion for Revit を使用して優れたビジュアライゼーションを作成」
https://www.autodesk.com/jp/products/revit/features/twinmotion
*8 AUTODESK Revit 2024「Revit の[暗]テーマ (2024 の新機能)」
https://help.autodesk.com/view/RVT/2024/JPN/?guid=GUID-7CFE6DFD-CD70-445B-A3A3-3F470364B18C
*9 AUTODESK Revit 2024「ユーザ インタフェースの最新化 (2024 の新機能)」
https://help.autodesk.com/view/RVT/2024/JPN/?guid=GUID-8A66A853-D520-4FFA-BB5A-4D2EFD76688B
*10 AUTODESK Revit 2024「新しい Revit ホーム: テクニカル プレビュー (2024.2 の新機能)」
https://help.autodesk.com/view/RVT/2024/JPN/?guid=GUID-0951910A-116E-47E0-88A4-F160428B54B7
*11 AUTODESK Revit 2024「ワークシェアされているモデルでビューの削除に対する警告 (2024.1 の新機能)」
https://help.autodesk.com/view/RVT/2024/JPN/?guid=GUID-957814B0-FE82-405E-B4EC-BE470DB76671
*12 AUTODESK Revit 2024「地形ソリッド (2024 の新機能)」
https://help.autodesk.com/view/RVT/2024/JPN/?guid=GUID-5BEB235D-FE4B-41B0-BA52-619E5FD679FA
*13 AUTODESK Revit 2024「コーディネーション モデルをリンクする (2024 の新機能)」
https://help.autodesk.com/view/RVT/2024/JPN/?guid=GUID-2D77DCD8-A4C7-48F7-995F-237693350747
*14 AUTODESK Revit 2024「Revit から Twinmotion への処理の機能強化 (2024 の新機能)」
https://help.autodesk.com/view/RVT/2024/JPN/?guid=GUID-CDA29D96-7F42-43D3-916D-5274017EA361&v=2025
*15 AUTODESK「Revit 2024 製品の動作環境」
*16 AUTODESK「Autodesk Revit 2024コンテンツ」