Apple Pencilの先端技術、他のスタイラスとの違い


Apple Pencilは、一部のイラストレーターやグラフィックデザイナーに熱狂的に支持されています。しかし、一般的には認知度が高いとはいえないのではないでしょうか。というのは、Apple PencilがiPad Pro専用のペン入力ツールだからです。iPad Proを買わなければ、この先端技術の恩恵にはあずかれません。

iPad Pro2とともに、新たなApple Pencilの登場も予想されています。そこでApple Pencilのどこが優れているのか、他のスタイラスとどう違うのか整理します。

現在ペン入力をサポートするツールは「タッチペン」「スタイラスペン」などと呼ばれることがありますが、ここでは「スタイラス」で統一しました。

毎秒240回のスキャニングによる反応の高さと表現力

ニンテンドー3DSなどゲーム機で使われている感圧式のスタイラスは、ABS樹脂の棒に過ぎません。スマートフォンやタブレットの登場により、静電容量方式のタッチパネルに対応したペン入力用のスタイラスも多くなりました。しかし、文字や絵が書けるとはいえ、描いたイメージとディスプレイの描画にわずかな遅延(レイテンシー)が生まれます。紙にペンで描くときと比較した場合、この遅れがストレスになります。デジタルガジェットにおける手書き入力の宿命でした。

しかし、Apple PencilはiPad ProとBluetoothで通信を行い、指ではなくApple Pencilを使って描画していることをiPad Proが感知すると、毎秒240回のスキャニングを行ってペン先のポイント情報を収集します。指でディスプレイをタッチするときの2倍の位置情報を検出するため、反応速度が違います。

アップル社によると、この描画がディスプレイに現れるまでの時間は「わずか数ミリ秒」とのことです。思い描いた通りのイメージがディスプレイに描画できるので、Apple Pencilはイラストレーターなどの職業に支持されているようです。

またApple Pencil自体にもペン先に圧力センサーがあり、圧力を感知して細かい線から太い線まで描けます。2つの傾斜センサーにより、傾けると濃淡のあるグラデーションの線を描けます。表現力の高さも、クリエイターに喜ばれるゆえんでしょう。

充電はiPad Proとドッキング

デジタルのスタイラスは、アナログの鉛筆と違って本体自身を換える必要はありません。しかし、静電容量方式のタッチパネルで使うスタイラスは、乾電池を内蔵しています。スタイラスの種類によっては電池交換が必要になります。バッテリーを内蔵して、USB接続で充電できるスタイラスもあります。

iPad ProのコネクタはLightningコネクタ、Smart Connectorで、後者は主としてSmart Keyboardを使用するコネクタです。電池式なのか、充電なのか、と気がかりですが、ユニークな方法で充電できます。

Apple Pencilには、後部の丸いマグネット式のキャップを外すと、Lightningコネクタがあります。このLightningコネクタを直接iPad Proに差して充電します。Apple PencilとiPadを接続した状態は、ウチワのような愛嬌のある形になりますが、コンセントが不要なので便利です。

あらゆるガジェットを分解するiFixitは、発売当初にApple Pencilを分解しました。本体を占める大半は、円筒形のリチウムバッテリーとアンテナだったそうです。アップル社によると15秒間の充電で30分間バッテリーが持続、フル充電なら12時間稼働できると謳っています。

ちなみにマイクロソフト社のSurface専用の「Surfaceペン」は、2種類の電池を使っています。本体とペン軸のボタンを駆動する単6電池1本と、Bluetoothで接続してOneNoteを起動するボタン型電池2個です。家電のリモコンでは単4電池をよくみかけますが、単6の乾電池は店頭でみかけません。Surfaceペンの電池が切れた場合、ユーザーはどうしているのでしょうか。

手書き入力は、キーボード入力より理解力が高い

イラストレーターやグラフィックデザイナー以外の利用を考えると、ノートパソコンの代わりにiPad Proでメモを取るシーンが考えられます。学生は講義のメモ、社会人は打ち合わせや会議のメモです。この場合にも、イメージをすばやく描画できるApple Pencilは、ストレスの少ない筆記ツールといえます。

手書き入力に関して、面白い記事があります。WIREDの「手書きかノートPCか? パフォーマンスの高い「メモの取り方」を調査した結果」(2017.03.31)です。

IT関連企業の営業マンは、お客様との打ち合わせでノートパソコンを開いて、キーボードをかちゃかちゃ打ってメモを取るひとが多いでしょう。しかし、Fast Companyによる調査では、もっともダメなノートの取り方はノートパソコンにタイピングする方法で、受け身になるため自己満足に留まり理解が浅いとのこと。一方、高度かつ詳細に理解する方法は、意外にもアナログな「手書き」メモで、UCLAなどの研究でも実証されているそうです。

成績を上げたいなら、いますぐ講義や打ち合わせの場ではキーボードを捨て、手書きでノートを取るべきかもしれません。

変わりつつあるUIと入力デバイス

指では不可能な繊細な表現がスタイラスで可能になります。絵の具の匂いはありませんが、Apple Pencilは、油彩や水彩のようなクリエイティブを可能にします。

フェイスブックやイーロン・マスクが描く未来像のように、いずれは脳で思い描いたテキストやイメージをディスプレイ上に描画できるようになるかもしれません。しかし、過渡期の現在、ペン入力というインターフェースの可能性を見直すべきかもしれません。

参考:
iPad Pro – Apple Pencil – Apple(日本)
iFixit
手書きかノートPCか? パフォーマンスの高い「メモの取り方」を調査した結果

 

 

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