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超高速開発、コード生成型ツールの背景と動向

超高速開発は、アプリケーション開発の工数とコストを削減するために、設計段階はもちろん、ノンプログラミングでコード、UI、開発関連のドキュメントなどを自動生成したり、自動的にテストを実行させたりする開発手法です。複数の業務用アプリケーションを統合するEAI(Enterprise Application Integration)も、超高速開発のひとつとして含まれる場合があります。

これまでのブログの内容を踏まえながら、超高速開発の全体像と背景を解説した上で、コード生成型の代表的なツールを3つピックアップして概要を解説します。

GeneXusはもちろんKintoneも超高速開発ツール

既に何度も記事で取り上げられている「GeneXus」は、設計とコード生成型の超高速開発の代表的なツールです。以下の一覧から関連記事を読むことができます。
https://www.capa.co.jp/archives/category/genexus/

開発の現場からの声として「アプリ開発の不安をエンジニアにぶつけてみた結果… 「それ全部、Genexusで解決できますよ」」の記事は、GeneXusによる開発の優位性を把握する上でおすすめです。

ところで、サイボウズのKintoneも、設計・実行エンジン型の超高速開発ツールと位置づけられます。データベースの知識がなくても、ドラッグ&ドロップで顧客管理や日報、交通費生産などの業務アプリを作成可能で、基幹系システムとAPIで連携できます。

Kintoneの記事は以下の一覧からご覧ください。

https://www.capa.co.jp/archives/category/kintone

超高速開発ツールが必要な理由と背景、あらためて整理

なぜ超高速開発ツールが登場したのか、その理由と背景をあらためて整理します。

かつて業務アプリケーションの開発は、事前に全体設計を終えた後で開発する「ウォーターフォール型」で行われていました。しかし、この手法は途中で大きな変更があった場合、設計や工程の修正に大きな負荷がかかることが問題でした。

そこで全体を分割して、優先的な機能の実装とテストを反復しながらプロトタイピングの手法で開発する「アジャイル型」の開発が生まれました。

その後、クラウド化の進展でIaaSやPaaSが提供されると、開発環境を構築する必要がなくなりました。さらにスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末が普及し、クラウドと連携することでアプリケーション自体は軽量かつ高機能に進化しました。

このようにして、現在では大規模な業務アプリケーションを少人数で開発することが可能です。一方、開発企業側としては、開発者個々の負荷が増えることになります。

また、プログラマー個人の能力に頼った、いわゆる「属人的」な開発の場合、個人の能力にばらつきがあると工程への影響や、プログラム自体の品質低下を招きます。チームで開発する場合、情報共有のために大量のドキュメントを作成しなければなりません。

そこで登場したのが超高速開発ツールです。アプリ開発会社としては、迅速な開発かつコスト削減、品質維持のために必須のツールであり、アジャイルと組み合わせるとより効果があります。

コード生成型の超高速開発ツールの動向

超高速開発ツールは現在、百花繚乱の状態ともいえます。そこでGeneXusをメインに、コード生成型の3つのツールに絞り込んで動向をウォッチしました。

GeneXus

ウルグアイのGeneXus(旧Artech)社が開発した超高速開発ツールです。2017年6月19日に、GeneXus 15をリリース。Microsoft社も謳っていますが、最近のITのキーワードに「デジタルトランスフォーメーション」があります。「今後あらゆる企業がIT企業にシフトする」というコンセプトです。GeneXus 15はこの言葉を掲げ、特定の言語を学んだエキスパートではなくても、迅速にアプリ開発ができることをアピールしています。SAP HANA DBと連携したことから、基幹系システム構築の可能性も拡がりました。

OutSystems Platform

ポルトガルで創業したOutSystems社の超高速開発ツールで、日本ではBlueMemeが代理店として販売しています。モデル駆動型開発という技術を採用し、ドラッグ&ドロップでアプリケーションの自動生成を行います。プロセス、インターフェース、ロジック、データの4つの設計で自動化します。100以上のモデルデータのデザインがあります。

SystemDirector Enterprise

NECが提供する、業務システム構築基盤ソフトウェアです。9月にアジャイルとDevOpsのサポートを強化した製品をラインアップに追加しました。DevOps(デブオプス)とは、開発(Development)の担当者による実装と、運用(Operations)の担当者による監視の協力体制によって、アプリの価値を高める考え方です。運用上の問題を開発に迅速にフィードバックすることで、ビジネスにおける価値を高めます。

超高速開発がこれから開発のデフォルトに

運用保守と開発をリンクさせるDevOpsは、とても興味深い動向です。いずれのツールにも向きや不向きがありそうですが、超高速開発がこれから開発のデフォルトといえそうです。人工知能が組み込まれることで、さらに自動化ができるのではないでしょうか。

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