今から15年以上前、違法アップロードに真っ向勝負し勝利したAppleの革命的ソフトウェア


CDが売れない。

と言われても、もう誰も疑問に思いませんよね。

 

その大きな引き金となった出来事を知っていますか?

それを紐解くには3つの大きな転換点を知る必要があります。

 

まず1つめの転換点は、音楽を聴く方法がレコードからCDへ変わったことです。

レコードは音をレコード盤に物理的な溝をつけることによって保存します。まさにアナログです。

それに対してCDは音をビット(つまり0 もしくは 1の情報)に置き換えて「デジタル情報」として電子記憶媒体に保存します。

一般ユーザーにとって、レコードがちょっと小さめなCDへと置き換わり、再生プレーヤーも簡素化されたことで利便性は大幅に向上しました。

しかし、最も重要な変化は、音楽の保存方法がアナログ情報からデジタル情報へと変換したことです。

 

2つめの大きな転換点は、2001年にAppleから発表されたiPodの登場です。

2000年代初頭レコードをほぼ駆逐したCDは、レコードやカセットテープに比べて圧倒的に持ち運びやすく携帯音楽プレーヤーのCDウォークマン(とそれをさらにコンパクトにしたMDウォークマン)との相性も抜群でした。CD(もしくはMD)を持ち歩きさえすれば、どこでも自由に音楽は聴くことができたのです。

それらが席巻していた時代に、iPodは突如として現れました。

それは音楽データをハードディスク(HD)に保存してそのまま持ち歩くというものでした。

 

Appleの先見の明は、デジタルデータの保存方法の最善策を突き詰めて考えたことです。

当時、デジタルデータの記憶媒体として最も大きな容量を誇っていたHDは、少なくともCD数百枚分のデータを保存することができました。HDを利用すればCDを持ち運ぶ無いことすら必要ないことに着目し、HDを搭載したミュージックプレーヤーを開発したのです。

 

「1000曲をポケットに」とのキャッチコピーのもと、iPodはじわじわユーザーに浸透し最盛期の2008年には全世界で5000万台以上販売するほど市場になりました。

 

 

最後に3つめの転換点は、音楽ダウンロード販売を可能にしたAppleのiTunes Music Store(以下iTMS)の登場です。

 

ただし、この話をする前に2000年代初頭の状況を知る必要があります。

NapsterやもしくはWinnyなど聞いたことありませんか?

 

ファイル共有ソフトと呼ばれるパソコンに無料インストールして使うソフトウェアです。

機能を簡単に説明すると、ユーザー同士でネット上にデータをアップロードし合い、それを皆で共有しダウンロードできるようにするソフトです。

 

便利良さそうでしょ?

それもそのはず、その仕組みはPeer to Peer(P2P)と呼ばれる現在ビットコインの根幹をなすブロックチェーンへと繋がる技術を活用していて、インターネットの本質的な仕組みの一つなのです。

 

でも、このソフトウェアには大きな問題がありました。著作権に関する問題です。

今でこそ、ネット上に著作権のあるデータをアップロードすることは明確に違法ですが。その時代はまだ法整備が追いついていませんでした。

結果的にNapsterやWinnyの創設者は法的な裁きを受ける結果にはなりましたが(注釈)、そのソフトを利用して恩恵を受けていた数百万(数千万かも知れない)の一般ユーザーが捕まることはほとんどなかったのです。

(注釈 Napster社はアメリカレコード協会(RIAA)などから提訴(Napster訴訟)され敗訴。Winny創設者の金子勇氏は京都府警に著作権侵害行為を幇助した共犯の容疑を問われ逮捕され起訴されたが最高裁では無罪判決。ウィキペディアより)

 

ユーザー同士はwin-winの関係が成り立ち爆発的にユーザーを増やしましたが、もちろん損をする人たちもいました。

音楽を制作する側、ミュージシャンや音楽レーベルです。

多くのユーザーにデータを共有されればされるほど、ユーザーはCDを買う必要がなくなるからです。

制作者側は相当な危機感を持っていましたが新しい技術であること、そもそもIT企業ではないため有効な対抗策を持ち合わせておらず手を拱いていました。

 

そこで突如救世主のように現れた企業が、またしてもAppleだったのです。

iPodの大成功によりAppleはハードウェアだけでなく、iPodに標準搭載されている音楽再生専用ソフトウェアiTunesも市場を独占していました。

iTunesは著作権保護のため当初はユーザーが自らCD等から取り込んだ音楽データしか再生できなかったのですが、iPod発売から3年経った2003年に突如として「iTunes Music Store」の機能を付け加えることを発表し、1曲99セントで音楽データを販売し始めたのです。

 

でもその時、多くの人はこう思いました。

「音楽データなら無料で手に入るけど?何か?」

 

前述の通り、ファイル共有ソフトのおかげで90年代終わりから2000年代初頭までは、あらゆる音楽データはネット上でほぼ無料で流通していたからです。

当時はかなりメジャーな存在になっており、ちょっとインターネットに詳しい人なら、当時あらゆる曲はネット上で無料で探すことができました。

 

 

でも、この後どうなったかはすでに答えが出ています。

 

iTunes Music Storeは大成功しました。

要因は、1曲99セントから販売され安価だったことや、iTunesの圧倒的な利便性にあったと思われますが、現時として多くの人が合法の有料ダウンロードを選んだのです。

 

そしてこの転換の最も重要な点は、この時からレコードやCDのような物理的なパッケージとして存在しない「ただのデータのみ」を購入することが一般的になったことです。

つまり、ついにはレコードのみならずCDも存在意義を無くしてしまったのです。

さらにこの流れはiPhoneアプリの有料ダウンロードへと引き継がれさらなる成功を納めます。

 

もちろん今でも違法アップロードや海賊版はなくなっていませんが、それが当たり前のように無料でネット上に流通していた時代に、iTMSの有料課金ダウンロードで真っ向から勝負を挑み、見事成功させたのがAppleだったのです。

 

AppleのiTunes Music Storeの登場はまさに革命だったのです。

 

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