AppleのWWDC 2018で発表された注目の新機能とは
2018年6月4日、AppleはWorldwide Developers Conference(WWDC、世界開発者会議)を開催しました。WWDC 2018は31年目を向かえ、Appleにとって重要な歴史あるイベントです。Apple本社の近くにあるサンノゼ市のコンベンションセンターで開催され、世界中から6,000人以上が集まりました。今後のAppleの方向性を知ることができるため、CEOであるティム・クックの基調講演をはじめ、Appleの上役たちのプレゼンテーションは毎年注目されています。WWDC 2018で発表された新機能を紹介します。
Siriにショートカット機能が追加され、さらに便利に
年々進化を続けるSiriが、今年もアップデートされました。今回アップデートされたのが、ショートカット機能。ショートカット機能が追加されたことにより、フレーズとアクションを結びつけることができるようになりました。「寿司を食べたい」と言えば、いつも行くお気に入りの寿司屋までのルートを検索してくれます。このように、よく使うフレーズとアクションを結びつければ、Siriでできることを広げることができるのです。これまで以上に便利なデジタルアシスタントにアップデートされました。
iOS 12が発表され新機能が登場
WWDC 2018の目玉は、iOS 12の発表でした。iOS 12にはさまざまな新機能が搭載されています。通知がまとめて表示されるようになったことで、画面が見やすくなりました。アプリごとにまとめて表示されることで、通知を管理しやすくなり、これまでの煩わしさが解消されています。
Screen Timeという新機能も登場しました。Screen Timeは、iPhoneが自動でアプリの使い方に関する分析レポートを作ってくれます。使いすぎているアプリがあれば、制限をかけることも可能です。スマートフォンは便利ですが、使いすぎには気をつけなければいけません。SNS離れもできる便利な機能です。
写真アプリは、写真の共有をサジェストしてくれる機能がアップデートされました。共有相手と写真を自動で選んでくれます。共有相手にも写真を追加してもらえるので、これまで送受信していたメッセージのやり取りを減らすことにつながるでしょう。
さらにおやすみモードもアップデートされ、通知をブロックする期間をサジェストしてくれます。
iOS 12では多くの新機能が登場し、ユーザーがさらに使いやすい仕様になりました。
Apple純正のAR定規アプリが登場
これまでAR定規アプリは、サードパーティー製しかありませんでした。しかし、今回のiOS 12で、初めてApple純正のAR定規アプリが登場したのです。その名もMeasure(メジャー)。測りたいものの始点をタップし、別の場所をタップすると距離を測ることができます。縦と横だけでなく、X、Y、Z軸を測定しトランクの大きさを測ることも可能です。ギターを配置して現実の部屋での大きさを確認することもできます。家具配置アプリとして使うこともできる、便利なアプリケーションです。スマホにはさまざまな便利な機能が搭載されていますが、定規まで加わりました。
iOS 12のAR機能は進化し、ARオブジェクトを共有できる
ARアプリの進化は、Measureだけではありません。AppleはアニメーションスタジオのPixarと協力し、USDZというARファイル形式を作りました。WebサイトやニュースアプリにARオブジェクトを埋め込めるようになっています。ファイルを誰かに共有することも簡単にできるようになりました。ARオブジェクトの利便性が、さらに向上したのです。
iOS 12のAR機能は進化を遂げ、1つのAR環境に複数のデバイスでアクセスできるようになっています。WWDC2018では、今回発表された新ARキットのARKit 2を使い、レゴのデモンストレーションが行われました。このデモではデスクの上に組み立てられたレゴが置かれ、iPadを持った2人がデモをしています。iPadの画面には、デスクに置かれたレゴだけでなくバーチャルの建物や背景が映し出されました。このように、現実のレゴにバーチャルの建物を追加することができるのです。飛行機や車などを配置して、それらを動かすこともできます。本物のレゴとバーチャルのレゴの見分けがつかないほど、精巧な世界が作られていました。ARの世界は、さらに進化を遂げたと言える発表でした。
Animojiをカスタムできるようになった
人気の機能、Animojiは舌認識機能がアップデートされました。新しいキャラも4つ加わっています。さらにAnimojiをカスタマイズできるMemojiも登場しました。Memojiでは、自分そっくりのアバターを作ることもでき、さらに多彩な表現を楽しめるようになっています。AnimojiとMemojiは、Facetimeでも利用することができるようになりました。AnimojiとMemojiを使いながら、Facetimeで通話するのは楽しいこと間違いなしです。
macOS 「Mojave」のダークモード
macOSの発表で見逃せないのが、新機能の追加です。Mojaveではダークモードが選べるようになりました。SNSでは実装されていることが多いダークモードに、macOSも対応したことになります。ダークモードは画面の輝度を下げることができる機能です。ディスプレイを見る時間が増えると、目にかかる負担は大きくなります。ダークモードにすれば画面の輝度を下げることができ、長時間使っても目の負担を少なくできるのです。
明るいディスプレイを見続けることは、健康に悪影響を与えます。夜だけでもダークモードを使うことで、目の負担を少なくできるでしょう。
watchOS 5トランシーバー機能
Apple Watchのアップデートも発表されています。watchOS 5では、エクササイズを自動で認識してくれるなどがアップデートされました。さらに注目したいのが、トランシーバー機能です。Apple Watchをタップしているときだけ、音声を送ることができます。スパイ映画に出てくるようなトランシーバー機能は、子どもの頃に憧れた機能が実現されたかのようです。
まとめ
AppleのWWDC 2018で発表された注目の新機能について紹介してきました。iOS 12が発表され、便利な新機能が追加されています。とくにAR機能はかなりアップデートされ、AR定規アプリは今日から使える便利なアプリです。macOSのダークモードも時代に沿った機能で、さらに使いやすくなっています。AppleのWWDCは毎年開催される重要なイベントです。2018年のWWDCで発表された機能は押さえて、来年のイベントも楽しみに待ちましょう。
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