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ついに登場か!!?Google製スマートウォッチ「Google Pixel Watch」とは

 この記事の読者が、もしスマートウォッチを身につけているとしたら、その約半数以上の方がApple Watchではないでしょうか?
 さらに6人に一人ぐらいがFabitであり、GARMINやHueweiが20人に一人程度といったところだと思います。
 現在、Appleの独壇場となっているスマートウォッチ市場ですが、もしGoogle製が登場したらどのような変化が起こるでしょうか?
 今回はGoogleからスマートウォッチが出る直前かも?という話題について、チェックしてみましょう。*注1

この記事でわかること
 ・Google製スマートウォッチ「Google Pixel Watch」ローンチ直前の噂について
 ・現在のスマートウォッチ勢力図について
 ・Google製スマートウォッチはAppleの牙城を崩せるかどうかについて

Google製スマートウォッチ「Google Pixel Watch」ローンチ直前の噂

 Appleの独壇場が続くスマートウォッチ市場ですが、Googleがハード面で参入してくるという噂は以前からささやかれていました。
 スマートフォンの分野では、AppleのiPhone登場が2007年。Android OS搭載の端末は、2008年に米国T-Mobileから発売されています。
 若干遅れてGoogleからは、2010年にNexus One(Android OS 2.1)がリリースされました。

 スマートウォッチの分野でもAndroid OSのように、まずWear OSがGoogleによって提供されていますが、残念ながらシェアを伸ばすことには成功していません。
 ここでGoogleとしては、自社設計のハードウエアを市場に投入することによって、テコ入れをはかりたいはずです。誰もがそう考えるでしょう。
 このことが、以前から「まもなくGoogle製スマートウォッチが出る」という噂が絶えない大きな理由となっています。

 さらに2021年中頃から、かなり信憑性の高い情報が出てくるようになりました。これらを総合すると、Google製スマートウォッチがまもなく登場することは、ほぼ間違いないように思われます。
 今回は、Google製スマートウォッチについての情報を、ソースごとにまとめて紹介していきたいと思います。

 まずはInsiderの記事から。
 
 Googleが、2022年5月に開催される「I/Oカンファレンス」で、新しいスマートウォッチを発売するとの予測を記事で紹介しています。
 ヘルストラッキング機能付きで、OSはサムスンと共同開発したWear OSを搭載。
 名称は「Pixel Watch」とされ、コードネームは「Rohan」です。ただし、Google内部ではAndroid Watchと呼ばれるなど、複数の名称が使われているようです。*注2

 次に、「The Hacker34」というアカウントで活躍する、YoutuberのJohn Prosser氏が公開した情報です。

 これは、Googleマーケティング用のリーク画像を元として、形状に関するものがメインとなっています。
 ベゼルレスで円形をしており、物理的な竜頭がレンダリング画像で紹介されています。複数のバンドを提供することなど、Insiderの情報と重複する内容もあり、かなり信頼性を感じさせるものとなっています。

 それぞれの情報サイトで紹介されているGoogle Pixel Watchの画像は、このレンダリングされたものが使われていることが多いようです。
 元の情報はGoogleからとはいえ、画像そのものは第三者が情報に基づいて作成したものであり、Google自体が発表したものではないことに注意が必要です。*注3

 ドイツのテック系ブログである「Win Future」では、3モデル展開すると予想しています。しかしこれに関しては2018年の記事ですので、信頼性についてはやや低いと言わざるをえません。
 Google最初のスマートウォッチで、3モデルを一気に市場に投入するというのは、リスクが高いような気がします。*注4

 9To5 Googleは、Wear OSのエミュレーターの最新ファイル内に、Pixel Watchで利用できるウォッチフェイスの動画を発見したと報告しています。
 これが2021年12月の記事であり、いよいよGoogle製スマートフォンの発表が近いという印象を与える有力な情報の一つとなっています。*注5

 本来であれば、もうすでに発表されているはずなのですが、半導体不足の影響でそれが遅れているとVergeなどのメディアが報じています。世界的な半導体不足は幅広い産業に深刻な影響を与え続けていますが、Googleもその一つということでしょうか。
 また、価格については少なくとも300ドル以上との予測が紹介されています。*注6

現在のスマートウォッチ勢力図について

 日本国内のスマートウォッチ市場では、Appleが新規発売の半数以上のシェアを確保しており、ブランドとしては他を圧倒しています。スマートフォン市場の初期に、iPhoneが築いた歴史をそのままなぞっている状態です。
 世界シェアであれば、Appleは33%程度まで低下しますが、それでも売上金ベースなら60%オーバーという数値をいまだに叩き出しています。

 Apple Watchに比べて販売数が増加しているHueWei・SumSung・Fitbitなどは、低価格帯であることが販売数増加の理由であり、Appleの利益に大きく貢献していることが理解できます。
 Appleは安くても300ドル以上であり、バンドなどの付属品の同時購入やコラボ品など、1,000ドルを超える価格帯の製品でNo.1のシェアを確保しています。まさに圧勝状態です。

 Googleはスマートフォンで成功したように、まずはOSからスマートウォッチ分野に乗り出してきました。しかし、Wear OSのシェアは低迷したままで、Watch OS(Apple)に遠く及びません。
 端末メーカーがWear OSを採用しないのであれば、Google自社でハードウエアを提供するのが、手っ取り早い解決方法と言えます。

Google製スマートウォッチはAppleの牙城を崩せるか

 AppleにしろGoogleにしろ、スマートウォッチマーケットで高いシェアを取ることが重要な目標であることは間違いありません。しかしそのスタンスにおいて、やや異なる目的がある点は指摘しておくべきでしょう。

 Appleの場合、収益の柱はiPhoneやApple Watchなどのデバイスそのものの販売で得られる売り上げです。さらにこのようなデバイスを多くのユーザーが保有・使用することによって、関連するサービスでも収益につなげることができます。現在では、アプリ販売手数料なども大きな収益源となっています。

 構造としてはまず、ハードウエア販売による売り上げ。そしてハードウェアに付帯するサービスの売り上げです。
 サービスが単体として売り上げに貢献する構造ではないため、デバイスファーストが基本構造となっています。
 もちろん、Appleのデバイスを持たなくても、Apple Musicなどサービス単体での売り上げにつながる場合もありますが、それが主体ではありません。

 一方のGoogleは、サービスを提供することにより得られる広告収入が、収益の柱となっています。
 Appleと決定的に異なるのは、ハードウエアも製造・販売していますが、それは自社のサービスをより多くのユーザーに普及するための手段でしかない点です。
 スマートフォンやスマートスピーカーなど多くのデバイスを製造していますが、これらは全て「Googleアクセスデバイス」を普及させるためのものです。

 スマートフォン分野でiOSを凌駕して普及が広がっているAndroid OSも、デバイスメーカーには無料で提供されています。
 各デバイスメーカーは、それぞれの端末用にAndroidをカスタマイズして自由に使うことができます。Googleが巨額の開発費をかけているにもかかわらず、無料で提供できるのも最終的にGoogleのサービスにユーザーを誘導し、そこで収益が得られることがその理由となっています。

 急速に市場を拡大し、ユーザーが増加しているスマートウォッチ分野でも、Googleは自社サービスへの導線を確立することが最大の命題になっています。
 本稿で紹介したGoogle Pixel Watchが、その起爆剤になるかどうかに注目が集まるところです。

 スマートフォンでは、Android OSを採用するデバイスメーカーを数多く巻き込むことによって成功しました。しかし、スマートウォッチのOSはスマートフォンと違い、各デバイスメーカーが独自に作っている状況が続いています。
 まるで、スマートフォン登場以前の携帯電話のような状況です。メーカーごとに異なるOSがあり、独自の進化を続けています。

 スマートウォッチと一括りにしていますが、実はデバイスごとにヘルス分野に特化したり、スマートフォンとの連携がメインだったりと、その目的や機能に大きな差があることもこのような状況を生み出している要因です。

 状況を考えると、Google Pixel Watchが多くのユーザーを確保できるかどうかは、純粋にデバイスとしての魅力があることが重要だと思われます。
 Wear OSがそれほど普及していない現状では、Wear OSの既存ユーザーがより高い親和性を求めて、Google製スマートウォッチに大量に流れてくるというストーリーは見込めません。
 価格・性能・デザインなど、総合的なデバイスとしての魅力がユーザーに訴求するのか?という勝負になるはずです。
 実物が出てない段階では、なんとも判断のつきにくいところですが、デザイン面や価格では十分に魅力を感じるデバイスと思われます。
 Googleのサービスを普段よく利用しているAndroidユーザーであれば、十分選択肢に入ってくるでしょう。

 現在スマートウォッチ市場を押し上げているのは、Fitbitなど低価格帯の製品が主軸となっています。これらのライバルには価格面でやや不利になりそうです。
 Apple Watchの既存ユーザーは、すでにAppleのエコシステムに取り込まれていて、簡単には乗り換えてはくれないでしょう。
 総合するとおそらく「健闘はするがApple Watchのシェアを奪うのは難しい」あたりが妥当な予測であると考えています。

【まとめ】
 Apple Watchが成功した大きな理由として、販売当初に徹底したイメージ戦略を実施したことがあげられます。有名人やセレブがApple Watchを身につけたり、有名ファッションブランドとコラボしたりと、まずハイエンド層をターゲットにイメージを確立しました。
 このことが「オタクが熱愛するデバイス」ではなく、「ファッションアイテム」としてApple Watchを位置付けました。

 ブランドイメージが確立してからはフィットネス・ヘルス機能を充実させ、ミドルレンジの価格帯も提供することで、一般ユーザーにも急速に普及していきます。
 Google Pixel WatchがApple Watchに対抗するには、単に機能面だけでなくAppleの築いてきた「ブランドイメージ」と戦う必要があります。
 ハードウェアが決してメイン事業ではないGoogleにとって、やや難しい状況と言えるのではないでしょうか。

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■参考文献
注1
IT Media Mobile 「スマートウォッチの国内販売台数が200万台を突破、シェアはAppleがトップ」
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2109/16/news130.html
注2
cnet Japan 「「Pixel Watch」のうわさ–グーグル初の独自スマートウォッチに期待すること」
https://japan.cnet.com/article/35181104/
注3
FRONT PAGE TECH 「Google Pixel Watch – HERE YOU GO! EXCLUSIVE first look! Design, release date and more!」
https://youtu.be/xioX3XTRomM
GIZMODO 「Pixel Watchの発売日は5月26日?」
https://www.gizmodo.jp/2022/01/pixel-watch-5-26.html
「ベゼルどこ? Pixel Watchのオフィシャル画像っぽいのが出てきたんだけど!」
https://www.gizmodo.jp/2021/12/google-pixel-watch-3.html
注4
cnet Japan 「「Pixel Watch」のうわさ–グーグル初の独自スマートウォッチに期待すること」
https://japan.cnet.com/article/35181104/
注5
APP BANK 「Google Pixel Watchの文字盤が発見される。「昼から夜に変わる風景」などユニークなデザインが明らかに」
https://www.appbank.net/2021/12/16/technology/2167412.php
注6
iPhoneMania 「Google、Pixel Watchを2022年春に発売?Fitbitの技術を利用」
https://iphone-mania.jp/news-423837/

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