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Windows版の「Google Playゲーム」βテストがついにスタート!

Andoroidゲームを、Windows PCで楽しむことができる「Google Playゲーム」のβテストが、ついに香港・韓国・台湾地域で実施されることになりました。
 2021年12月に発表されていましたので、いつスタートするかが気になっていましたが、早くも2022年1月には対象地域のユーザーが体験できるようになっています。
 今回の記事では、この話題についてまとめてい行きましょう。

この記事でわかること
 ・ついにスタートした「Google Playゲーム」β版の概要について
 ・同種のサービスについて
 ・日本での公開時期について

ついにスタートした「Google Playゲーム」β版の概要

 「Google Playゲーム」β版の最初の情報としては、2021年12月9日開催の「Game Awards 2021」で発表されていました。
 年が明けて2022年1月20日に、GoogleシニアバイスプレジデントであるHiroshi Lockheimer氏のツイートで、一部地域で公開されることがアナウンスされました。

<引用>—————————————————————

Windows fans: Beta of Google Play Games on your PC in Hong Kong, South Korea, and Taiwan. (Everyone else, please stay tuned. Don’t worry, we haven’t forgotten about you.) 

I’m very excited about this one!

———————————————————————–

 引用を若干補足しながら意訳すると、次の通りとなります。

<引用意訳>————————————————————

 Windowsファンへ。PC上で動作できるGoogle Play Gamesのベータ版が香港・韓国・台湾でスタートします。

(他の地域の方はもうしばらくお待ちください。私たちは皆さんのことを忘れてないので、心配しないで!)

この情報をお知らせできて、とても興奮しています!

———————————————————————–


 現在「Google Playゲーム」β版について、収集できる情報をまとめると次のようになります。

1)特徴

 ・Andoroid用のゲームがWindows PC上で遊べるサービスがスタート
 ・外出先で中断したゲームを自宅に帰った時、PC上でシームレスに再開できる
 ・多数のゲームを見つけてプレイできるプラットフォームがある
 ・ゲームプロフィールを公開してSNSのように使うことができる

2)利用方法

 現在の提供サービスは「βテスト」の段階であり、本格的なリリースとは別であるため、招待制となっています。
 招待といっても、サイトにアクセスし登録すれば運営側からメールで「招待状」が届くという形式ですので、希望すれば誰でも利用可能です。

 公式サイトはすでに日本語化されておりアクセス可能ですが、まだアカウントの作成はできない状態になっています。
 現在の提供地域以外である日本のユーザーについては、利用可能になった段階で招待メールが届くとのことです。
 具体的なスケジュールについては、現時点ではアナウンスされていません。(2022年3月時点)

3)PCの最小要件

 動作するPCには一定のスペックが要求されます。公式で指定されている最小の要件は、以下の通りです。

 ・OS : Windows 10(バージョン2004以降)
 ・ストレージ : SSD(20GB以上の空き容量)
 ・CPU : 論理コア8基(4コア8スレッドまたは8コア8スレッド以上)
 ・メモリ : 8GB以上
 ・その他 : Windowsの管理者アカウントでログインすること
       ハードウエア仮想化(HypervisorまたはHAXM)を有効化すること

 GPUについては、「ゲーミングクラス」とされており、具体的には以下のGPUを搭載していることが必要です。

<NVIDIA>
 GeForce GTX 600/700/800/900/10シリーズ
 NVIDIA TITAN Vシリーズ
 GeForce GTX 16シリーズ
 GeForce RTX 20/30シリーズ

<AMD>
 Radeon HD 7000シリーズ(7790以上)
 Radeon HD 8000シリーズ(8970/8990)
 Radeon R9 200シリーズ
 Radeon R7/R9 300シリーズ
 Radeon RX 400シリーズ
 Radeon RX 500シリーズ(570以上)
 Radeon RX Vegaシリーズ
 Radeon RX VIIシリーズ
 Radeon RX 5000/6000シリーズ

<Intel>
 Iris Xe Graphics

 それなりにマシンスペックが要求されていますので、登録する前に確認が必要となります。

4)対応しているゲームなど

 Andoroid用のゲームがWindows上で動作する仕組みについては、PC上に仮想マシンを構築することで実現しています。
イメージで言うなら、Windows上にAndroid端末を再現し、その上でゲームを動かしていると思えば良いでしょう。
 このような状況を作り出す事によって、ゲーム開発者は一からWindows用にコードを書き直す必要がなく、少ない工数でプラットフォームを拡大することができます。

 現在、Windows上で利用できるAndroid用のモバイルゲームタイトルには、次のようなものがあります。

 ・「ドラゴンマニア・レジェンド」 育成・バトル系
 ・「タウンシップ」 街づくりゲーム
 ・「ステート・オブ・サバイバルThe Joker Collaboration」 マルチスタイル戦略RPG
 ・「アスファルト9:Legends」 超リアルレースゲーム
 ・「War Planet Online: 戦争ゲーム」 マルチプレイヤー戦略ミリタリーMMO
 ・「ラストシェルター」 頭脳系拠点防衛タイプゲーム
 ・「サマナーズウォー: Sky Arena」 モンスター育成・対戦RPG
 ・「トップウォー」 育成・バトル系
 ・「ライズオブエンパイアズ:氷と炎」 ドラゴン育成・バトル系
 ・「マジックラッシュ」 RPG+ストラテジー+タワーディフェンス

 ※ゲームカテゴリーについては、Google Playに記載のある説明もしくは一般的に用いられる用語を使用しています。

 OSは1世代前のWindows10で大丈夫です。CPUやメモリ・ストレージなども一般的なPCであれば十分に要件を満たすと思われます。
 気をつける点としては、「GPUの確認」「管理者権限で使用」「仮想化」の3点です。
 管理者権限と仮想化は「設定」の問題ですので、これもほぼ大丈夫でしょう。GPUについてだけは「要確認」です。*注1

これまであった同種のサービス

 実はこの発表の少し前に、MicrosoftとAmazonが連携してWindows 11上でAdroidアプリが使えることが話題になりました。
 ただし、Google Playから直接アプリをダウンロードしたアプリではできず、Microsoft Storeからの利用に限定されます。このことから、Windows 11用に最適化されたアプリのみ対応ということになります。

 この事例から分かる通り、クロスプラットフォームでゲームがプレイできるような需要が高まっている状況があり、それに対する対応が待たれていました。 
 今回記事にまとめている「Google Play Games」は、Windowsとの連携とは全く無関係な話であり、Microsoft側では特になんの対応もおこなっていません。*注2

 Widows 11のゲーム対応については、他にも高画質化やデータ読み込み時間の短縮、「Xbox」との連携なども特徴としてあげられます。
 Windows 10からWindows 11へのバージョンアップは、大規模な機能面での進化とは異なり、技術的に特に目新しいところは少ない印象でしたが、、このようなユーザーニーズに対応したブラッシュアップが図られていると捉えることは可能です。

 Googleは今回のβ版の公開に合わせて、Andoroid開発者向けに「WindowsPCと互換性を持つように最適化できる情報を公開する」とアナウンスしています。
 GoogleはWindows対応アプリが登場することで、「Google Play Games」は25億人の月間アクティブユーザーを獲得できるようになると発表しました。
 クロスプラットフォーム対応を進めることによって、より多くのユーザーにアプローチできる。このことが、Googleの世界戦略に合致するということです。

気になる日本での公開時期

 ところで、前述したゲームの中で「やった!これで自宅のPCを使って大画面でプレイできるようになった!」と喜んだ方は、この記事の読者の中にどのくらいいらっしゃるでしょうか?正直なところあまり多くないのでは?と思います。
 世界中で、数千万から中には1億を超えるダウロード実績があるゲームばかりですが、日本人プレイヤーにとって「馴染み」ではないものが多いはずです。

 実際、ゲームの提供会社を調べてみると、フランス・アイルランド・アイスランド・香港・韓国を拠点とするところばかりであり、メイドインジャパンは見当たりません。
 RPGなど他のプレイヤーと協力しながらプレイするタイプのものでも、日本人プレイヤーが多くないため、意思の疎通に苦労するといったコメントも散見されます。
 英語圏や中国語圏のプレイヤーが多く、チャットも自動翻訳機能で日本語表示される仕様のため、コミュニケーションエラーになりやすいようです。

 今回、香港・韓国・台湾がβテストの対象地域として選ばれたのも、Androidゲームプレイヤーが多いと言う事情に加え、このようなゲーム提供会社の対応状況も関係している可能性があります。
 日本での具体的な公開時期については明らかになっていませんが、日本語対応や日本のゲーム提供会社の対応などの問題がクリアできれば、そう遠くない時期には提供されると期待して良いのではないでしょうか。

【まとめ】
 通信環境の向上やモバイル端末の普及に合わせて、GAFAをはじめとする多くの企業の次のターゲットの一つとして「ゲーム市場」が重要性を増しています。
 今回紹介したGoogleやMicrosoftは、そのプラットフォームを提供することによって、自社のサービスにどれだけのユーザーを誘導できるかに注力しています。
 Facebookも、ゲームを含めた新たなフィールドとして有望な「メタバース」への投資を拡大しているところであり、今後の動向が気になります。

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■参考文献

注1
IT media PC USER 「Windows PC版「Google Play ゲーム」のβテストが香港、韓国、台湾でスタート 「Instant Play」対応ゲームを中心に利用可能」
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2201/20/news162.html
「Google、Windows版「Google Playゲーム」アプリを2022年に提供へ」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/13/news067.html
Twitter Hiroshi Lockheimer @lockheimer
https://twitter.com/lockheimer/status/1483958353873104896?s=20&t=Na8TG9N7kMfBtX0uw2reSg
engadget 「Windows上で動くGoogle Playゲームのベータ版、香港・台湾・韓国で利用可能に」
https://japanese.engadget.com/windows-google-play-games-beta-031025147.html
Tech Crunch 「AndroidのゲームをWindows上で楽しめる「Google Play Games for PC」がベータテスト開始、香港・韓国・台湾で」
https://jp.techcrunch.com/2022/01/20/2022-01-19-google-play-games-for-pc-which-brings-android-games-to-windows-enters-beta-testing/
cnet Japan 「AndroidのゲームをWindowsでも–「Google Playゲーム」ベータ版が韓国などで公開」
https://japan.cnet.com/article/35182406/
Google Developers ”Google Play Games beta launches on PC in Korea, Taiwan, and Hong Kong”
https://developers.googleblog.com/2022/01/googleplaygames.html
注2
日本経済新聞 「Microsoftが「Windows11」 ゲーム強化やAndroidアプリ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN23EZK0T20C21A6000000/

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