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色々な比較・絞り込み機能がある「Googleフライト」とは

皆さんは旅行に行く時のフライトは、どのようにして調べていますか?
国内に限らず、海外旅行まで視野に入れると非常に多くの航空会社やルートがあり、悩ましいところです。また、このようなチケットを比較するサイトも数多く存在し、どのサイトを利用するか、迷ってしまいます。
そんな時、Googleが提供する「Googleフライト」がとても便利です。今回はこの「Googleフライト」について、ご紹介していきましょう。

この記事でわかること
 ・「Googleフライト」とは
 ・豊富な比較、絞り込みが可能な「Googleフライト」の機能
 ・大規模リストラで今後のサービスに影響が出るかも?

「Googleフライト」とは

「Googleフライト」は、2011年にベータ版が米国で公開され、その後順次対象エリアが拡大されている、Google上でフライトの検索や比較できるサービスです。現在は日本語でも利用ができ、Googleならではの豊富な検索や絞り込みが可能です。

このサービスは、Googleが買収した「ITA Software」の航空便情報ソフトウエア技術をベースに開発されました。2010年にGoogleが買収計画を発表した際には、旅行予約サイトなどが反対団体を組織したことが大きな話題となりました。

「ITA Software」は、航空便オンライン予約の市場で約65%もの圧倒的なシェアを持っており、Googleにその技術が吸収されることに対する危機感がありました。
これに対してGoogleは、自社の検索連動広告と切り離して運用することなどで譲歩し、フライトチケットの情報は表示するものの、販売はそれぞれの旅行予約サイトや航空会社で行うようにしています。

「Googleフライト」は、Googleが日々世界中から収集している膨大な情報をベースに、豊富な検索方法と絞り込みができる、非常に便利なサービスとなっています。
また、地図上にチケット情報が表示されるなど、ビジュアル面でも使いやすいという特徴もあります。*注1

豊富な比較、絞り込みが可能な「Googleフライト」の機能

目的地までのフライトを検索する時、皆さんなら何を優先しますか?おそらく、時間と価格が重要ではないでしょうか。
目的地までの所要時間はできるだけ短い方がいいでしょう。さらに、いくつかの航空会社を比較して最もリーズナブルな価格を選択すると思います。もちろん、「Googleフライト」もこのような検索機能はあり、比較も容易にできます。この辺の機能については、多数存在する旅行会社やチケット予約サービスと同様です。

とは言え、世界最大の検索サイトを運営し、日々大量の情報を蓄積しているGoogleが運用するサイトです。これ以外にも豊富な検索機能や絞り込み機能があります。
例えば、経由地の数や持ち込める手荷物の数まで指定した上で、条件に合うフライトを探すことも可能です。
通常であれば、候補となるフライトに検討をつけた上で、該当する航空会社のサイトに行って手荷物の数に関する規定を自分で探すところを、最初から条件として指定できるのです。

「Googleフライト」は、Googleのサービス一覧から「旅行」を選択することで利用できます。
また、Googleの検索窓に「◯◯から△△へ」などと出発地と目的地を指定すると、タブに「フライト」が表示されます。このタブをクリックすることでも「Googleフライト」へ進むことができます。

ブラウザベースのサービスであることから、PC・スマホ・タブレットのいずれの端末でも、同じような使い勝手で利用が可能です。また、アプリのダウンロードは必要ありません。

ビジネストリップで日付や目的地が限定されている場合であれば、「Googleフライト」以外のチケット予約サイトや旅行会社のサービスを使ってもそれほど違いはないかもしれません。
この「Googleフライト」の素晴らしいところは、「旅行プランを練る段階で活用できる」点です。

例えば、夏休みの1週間をどこか海外旅行に行こうとして、色々と調べる場面を考えてみましょう。
「Googleフライト」の「出発地」には、自分が住んでいる都市を入力します。目的地は空欄のまま、スケジュールについては「今後6ヶ月以内に予定している1週間の旅行」のままにしておきます。これはデフォルトで設定されています。

たったこれだけの設定で、地図上に候補となる都市と対応するフライト料金が表示されます。
2023年4月時点で実際に出発地を東京都としてみると、「香港:\40,403」「グアム:\54,040」などが表示されます。

いくつかの都市と料金を比較し旅行の計画を練る。このような目的に「Googleフライト」は非常に有効です。
先ほどの例であれば、セブ島なら4万円を切る値段で行くことができるようです。表示された「セブ島」をクリックすると、エアアジア・フィリピン航空・1ヶ所経由・11時間15分・37,951円と表示されます。

11時間は少し長いと感じるかもしれませんね。そんな時は、他にも候補となるフライトが表示されますので、比較することが可能です。「フライトを表示」をクリックすると、セブパシフィック航空が直行便で往復53,595円であることがわかります。

おっとうっかりしてました。日程は5月29日から6月7日になっていました。夏休みには少し早そうです。
日付の指定を8月1日出発・帰りは8月6日にしてみましょう。価格は54,620円であり、それほど変わらないようです。所要時間は5時間25分。6時間短縮できる分、若干高くなるのは我慢するとしましょう。

「Googleフライト」の下の画面に戻ると、「セブ周辺のおすすめのスポット」「宿泊施設」「ベストシーズン」など、役に立つ情報が豊富に表示されています。至れり尽くせりといった印象です。

このように、スケジュールや目的地がはっきりしてないような場合でも、十分に活用できることが「Googleフライト」の大きなメリットです。
他にも前後の日程でよりリーズナブルなプランがないか一覧できる機能など、使えば使うほど便利な機能が満載です。

一度「Googleフライト」を使うと、もう他のチケット予約サイトや旅行会社のサービスを使う必要がないと思えるほど便利です。*注2

では「Googleフライト」に欠点はないのでしょうか?
前述した通り、Googleは「ITA Software」を買収した経緯もあり、チケットの販売は行っていません。検索した結果を表示するだけであり、実際にチケットを予約するには予約サイトか航空会社で手続きをする必要があります。ここで一手間かかることについては、不便に感じるかもしれません。
実はGoogleも以前、この部分で収益化を図っていたことがあります。「Book on Google」で予約し、コミッションを徴収するサービスを試しましたが、現在は廃止されています。
 
他にも企業の出張サービスをパッケージ化して販売したり、航空会社のプレミアム商品のアップセールなどにも取り組んでいますが、ビジネスとしてのボリュームを出すまでには至っていないのが現状です。*注3

大規模リストラで今後のサービスに影響が出るかも?

「Googleフライト」については、最近になって気になるニュースも入ってきました。Googleはコロナ禍での巣篭もり需要などの影響もあり、業績を拡大しています。それに合わせて採用も急拡大してきました。
しかし、将来に向けて事業を再編する必要が生じたためか、2023年1月にGoogleの親会社であるアルファベットの従業員のうち約6%を解雇すると発表しました。

全世界で1万2000人にも及ぶ大量解雇であり、Google史上最大のリストラとなっています。対象者の中には、元ITA SoftwareからGoogleへ移籍したシニアマネージャーやエンジニアなど、約100人いるスタッフの10~12%が含まれています。

このことにより、今後「Googleフライト」の戦略に大きな影響が出てくるかもしれません。現時点で「Googleフライト」は、私たち利用者にとっては非常に便利で有効なツールですが、Googleにとってはほぼ全くと言っていいほど収益をもたらしていません。

「ITA Software」の買収時点で、検索連動広告と切り離した運用をすることになったことから、Googleのメインの収益ポイントとは異なるマネタイズの方法を探す必要がありました。
しかし、いくつかの試みもうまく機能できず、Googleが期待するような収益を確保することができないままです。

「Googleフライト」の利用に慣れている人にとっては、ちょっと気になるニュースであり、今後の動向に注意を払って行きたいものです。

【まとめ】
「Googleフライト」には、価格をモニターするトラッキング機能があります。トラッキングしたい経路の航空会社のタブをONにすると、Gmailに価格変動の通知がくるようになります。
これも非常に便利な機能であり、活用すれば無駄な出費を抑えることができます。収益化の問題などGoogle側にも事情があるでしょうが、ぜひとも現状の機能を維持したままサービスを継続して欲しいものです。*注4

 
 

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■参考文献
注1
Google Travelヘルプ
https://support.google.com/travel#topic=9333321

Google フライト
https://www.google.com/travel/flights

日経XTECH 「Google、買収したITAの航空便検索サービス、ようやく開始」
https://xtech.nikkei.com/it/article/NEWS/20110914/368625/

注2
カルテットコミュニケーションズ 「「Googleフライト」を駆使して旅行にいこう」
https://quartet-communications.com/info/topics/63357

注3
トラベルボイス 「グーグル、大量解雇で「「Googleフライト」」(航空券比較)の戦略変更か? トラベル事業を整理して、集約の可能性を考えた 【外電】」
https://www.travelvoice.jp/20230131-152872

注4
Luck Is What Happens When Preparation Meets Opportunity
「【実例付き】グーグルフライトのメリットを活かした航空券の節約方法」
https://luckprepopp.com/us-life/googleflights/

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