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建設業界の未来予測|2024年からのデジタル化とその展望(後編)

2024年は建設業にとって大きな変化の年ではないかと思います。
限られた労働人口の中での、労働時間の上限規制。もちろん、これは建設業の未来の為に重要なことであると思っています。建設業の新3K(給与・休暇・希望)といった言葉も聞かれるようになりました。

しかし、そうはいっても実際の現場では「時間内に仕事が終わらない。」と頭を悩ませる人も出てくるのではないでしょうか。2025年の大阪・関西万博で、パビリオンの建設を時間外労働の上限規制の対象外にできないかという動きもありますよね。

本対談では「BIMをはじめとする建設テックを使ったコンサルティングを行う株式会社AMDlabのCEO、建築情報デザイナー・構造家の藤井章弘氏」「デジタルツールでサポートする幅広い業務を行う合同会社髙木秀太事務所、建築家・プログラマーである代表 髙木秀太氏」建設業とAIの関わりや、今後求められるスキルについて語っていただきます。

▼前編は、以下よりお読みいただけます▼

https://news.build-app.jp/article/25742/embed/#?secret=wb5M0ZE3Vm#?secret=DwhIizGMQG

AIと建設業界について

【髙木】
AIについては、正直僕にはもう先への影響力は予測がつきません。本当にこの技術が建設業界の何か新しい革新になるのかというのは全然分からないんです。同じような議題であれば去年の今頃だったらたぶんVRやXRなどと言っていたと思います。しかし実際には、AIの話で話題が持っていかれてかなり勢いは落ち着いた印象があります。もっと勢いが鈍化したのはメタバースだと思います。来年の今頃、「去年、生成系AIなどと言っていたね」という風になる可能性はまだ十分にあるんです。

僕らは前編で2つほど、うちのスタッフのメールの書き方とか、最初のコンセプトの出し方で生成系AIを使ったという事例を出しましたけれども、どうなのでしょうか、それも今この瞬間に役立っていることなのかもしれませんが、同じような役立ち方が1年後もされているのかどうかというのも本当に全然分かりません。だから冷静にそこは見ていかなければいけないというのは、現代人として変わらず持っていたい視点なのではないでしょうか。藤井さんはやっぱりAIには期待していますか。

【藤井】
かなり期待しています。

【髙木】
では、近年出てきている技術の中でもかなりいいのではないかという感じですか。

【藤井】
そうですね。「どう使うか」だと思います。

【髙木】
よくAIは人の仕事を奪うというようなことを言うじゃないですか。実際にはそうなってはいけないけれども、DX的にはむしろコンセプト的には人の仕事を奪うほうにしたいわけでしょう。そういったところでまた矛盾の問題も出てくるでしょうし、来年は特にAIに関しては考えなければいけないことが多いのではないでしょうか。考え込まなければいけないことと言うか。

AIの活用方法

――― AIはうまく使っていかなければならない技術ということですね。今後ここで使っていきたいという部分があればおしえてください

【藤井】
僕はもっと専門業務のところでAIを使えると良いなと思っています。生成AIが出てきて、では実際設計者や施工者がどこまで使えるかといったら、まだ業務の表層の部分ぐらいしか使えなくて、業務へのインパクトはあることはあるけれどもまだまだ小さいと思っています。
私たちが生み出すかもしれないですが、やっぱりもっと属人化しているようなところに刺さるものが今後出てきてほしいとは思います。

【髙木】
それは、今まで限られた人にしかできなかったスペシャルなスキルを、全部とは言わないにしても「ある程度のクオリティで一般の人たちなどが使えるようになる」といいということですよね。

【藤井】
そうです。それだけ聞くと夢のような話かもしれないですが、一定そういう領域は大きくなっていくと思うし、それが出てくることで人に求められること、人がやるべきことはどんどん変わっていくと思います。

【髙木】
AIによるイラストの自動化のようなことが、今、倫理的に問題になっていますよね。例えば美少女画みたいなものをいっぱい、誰かが書いたものを学習させ続けると、その人のタッチで絵が描けてしまうというような話があるじゃないですか。それもその人にしか本来できなかったことが、今までできなかった人の技術になるという状態だと思います。

建築もたぶんそういうこともできてしまうと思います。建物に至らなくても例えば、安藤忠雄らしいコンセプトパースや隈研吾らしいコンセプトパースなどはすでに程度に差はあれAIでその作家性を再現出来てしまう現状です。

創造性(クリエイティビティ)と同様に技術性(テクニカリティ)などでも当てはまる話で、やっぱり学習の元になった人たちのプライドや、学習の元になった人たちの尊厳のようなものをどういうふうにして僕らが見做していけばいいのか本当に分からない。きっと誰もが分からない話なのでしょうけれども、これこそ僕らが今言わなくても世界中で議論になってしまっているので本当に難しいです。

今後建設業界で求められるスキル

―――今後建設業界で求められる技術について、どう思われますか?

続きは、Build App Newsにて公開していますので、是非ご覧ください。


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