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AutoCAD 2023の使い方|基本的な操作と作図方法、よくある質問もわかりやすく解説!

AutoCADの最新バージョンは、 2024年3月27日にリリースされた2025です。(記事執筆時点2024年8月23日)(*1)

しかし、オートデスク製品には3つ前のバージョンまで使える特典があるので、2025のサブスクリプションを購入した場合、2024、2023、2022までのバージョンが使用可能です。(*2)

この記事では、前バージョンの中でも「AutoCAD 2023」をこれから使う方に向けて、簡単な使い方をご紹介します。

専門用語の解説も含め、初めての方にもわかりやすくご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を読むと以下の3つのことがわかります

1.AutoCAD 2023とは?2024、2025との違い

2.基本的なファイル操作と作図方法

3.よくある質問

AutoCAD 2023とは

AutoCAD 2023は、2022年3月30日にリリースされたオートデスクのCADソフトウェアです。(*3)

主な機能は、2D図面と3Dモデルの作成です。

AutoCADシリーズは、新しいバージョンが1年ごとにリリースされています。

ここで、2023と2024、2025との違いを見てみましょう。

2024からは、新しく「アクティビティ インサイト」機能が追加されました。(*4)

アクティビティ インサイトとは、図面操作についての履歴管理ができる機能です。

図面を編集したりする作業のほか、WindowsでのAutoCADファイルのコピーやファイル名の変更も記録されます。

2025では、アクティビティ インサイト機能がさらに強化されています。(*5)

より多くの履歴が記録できるようになり、ファイルを開かずにアクティビティ インサイトを確認できるようになっていたりと、ますます便利に進化しています。

AutoCAD 2023にはアクティビティ インサイト機能はありませんが、2023をお使いの場合、最新バージョンの2025もいつでも利用可能です。

ファイルの新規作成と保存

ここからは、AutoCAD 2023の基本操作をご紹介します。

まずは、ファイル操作について見ていきましょう。

ファイルの新規作成

最初に、新しい図面を作成してみましょう。(*6)

1.「スタート」タブの「新規作成」をクリック

ここで、図面のテンプレートファイル(ひな形となるファイル)を指定していない場合は、「テンプレートを選択」の画面が表示されます。

AutoCAD 2023のインストール時に、サンプルのテンプレートが一緒にインストールされているはずなので、表示されたものから選んでみましょう。

テンプレートを開いたら、名前をつけて保存します。

2.ツールバーの「名前を付けて保存」をクリック

これで、作図の用意ができました。

自動保存の設定

せっかく描いた図面が保存ミスでうっかり消えてしまったら困りますよね。

作図を進める前に、自動保存の設定を確認しておきましょう。

AutoCAD 2023をインストールしたばかりで既定の状態なら、自動保存の間隔は「10分ごと」に設定されています。(*7)

これを、「5分ごと」に変更してみましょう。(*8)

1.作図画面で右クリックして「オプション」をクリック

2.「開く/保存」タブの「ファイルの安全確保」で、「自動保存」をオンにする

3.「間隔(分)」を「5分」にする

これで、図面のバックアップファイル(拡張子 .bak)が5分ごとに保存されます。

バックアップファイルは、Windowsで拡張子を「.dwg」に変更すると開くことができます。(*9)

図面の印刷

図面を印刷する手順はこちらです。(*10)

1.「出力」タブの「印刷」パネルから「印刷」をクリック

2.プリンタ、用紙サイズ、印刷領域などを選択する

3.「OK」をクリック

印刷領域とは、印刷する範囲のことです。

指定した範囲だけを印刷する場合は、「窓」を選択し、マウスをドラッグして印刷範囲を指定します。(*11)

「パブリッシュ」とは?印刷との違いは?

オプションを見ていると、「印刷」と「パブリッシュ」が同じ枠で表示されていますね。

この「パブリッシュ」とは、どんなものでしょうか?

パブリッシュは、複数の図面をまとめて印刷する機能です。(*12) 

あらかじめ印刷したい図面のリストを作っておくことで、図面を一つずつ開かなくても、まとめて一気に印刷することができます。

また、印刷中に図面を編集することも可能です。

パブリッシュは、バックグラウンドで印刷を続けながら同時に仕事も進められる、便利な機能です。

基本的な作図方法

ここからは、AutoCAD 2023の簡単な作図方法をご紹介します。

最初に操作方法をチェックしてから、長方形の作図、寸法入れ、ブロックの順に進めていきましょう。

AutoCAD 2023の基本操作

AutoCAD 2023は、ソフトウェアと対話しながら操作を進めることができます。(*13)

操作をするたびに、画面右下の「コマンドウインドウ」にメッセージが出るので、何をすればいいかわからなくなった場合はここを確認しておきましょう。

操作の途中でキャンセルしたい場合は、キーボードの「ESCキー」を押します。

やり直しはWindowsと同じ「ctrl+z」で、何度でも無制限にやり直せます。

画面の拡大・縮小は、マウスホイールで行います。

マウスホイールをダブルクリックすると、作図中の図形が画面に収まるサイズで表示されます。図形が行方不明になった場合は試してみてください。

画面の移動は、マウスホイールをクリックしてドラッグすると行えます。

長方形を描いてみよう

ではまず、画面に長方形を描いてみましょう。(*14) 

1.「ホーム」タブの「長方形」をクリック

2.マウスクリックで、長方形の1つ目の角を指定する

3.マウスクリックで、対角の角を指定する

マウスによる指定のほか、長さや面積を指定して描くことができます。

寸法線を入れる

次に、先ほどの長方形に寸法線を入れてみましょう。(*15)

1.「注釈」タブの「寸法記入」パネルから「寸法」をクリック

2.寸法を入れたい線分を選んでクリック

3.寸法線を配置したい位置でクリック

これで、寸法線を入れることができます。

寸法は、線分を指定するほかにも、起点と終点を指定しても引き出すことができます。

図面をブロックとして登録する

複数の図形を「ブロック」としてグループ化することで、くり返しの作図をスピードアップすることができます。

ここでは、先ほどの長方形と寸法線をブロックとして登録してみましょう。(*16)

1.「ホーム」タブの「ブロック」パネルから「作成」をクリック

2.「ブロック定義を編集」ボックスで、新しいブロックの名前を入力する

3.「OK」をクリック

4.「ブロックエディタ」タブの「開く/保存」から「ブロックを保存」をクリック

5.「エディタを閉じる」をクリック

ブロックは、ブロック ライブラリからまとめて編集できます。

何度も使う予定のあるブロックは、まとめてカスタマイズしておきましょう。

AutoCAD 2023のよくある質問

ここからは、AutoCAD 2023についてのよくある質問をご紹介します。

AutoCADを無料で使い続ける方法はある?

AutoCADは、無料で使い続けることはできません。(*17)

無償の体験版がありますが、30日間と期間が決まっています。

購入方法はサブスクリプションによる定期購入となり、ソフトウェアを起動するたびにインターネットによるライセンス認証が必要です。

そのため、サブスクリプションの購入がなければ使い続けることができない仕様になっています。

AutoCADの月額料金は?

AutoCADの月額料金は、71,500円(1年・1ユーザー)です。(*17)

サブスクリプションの購入期間は1年のほか、1か月、3年もあります。

3年のほうが割引があるようなイメージがありますが、割引率は1年と変わりません。

そのため、最も人気のプランは1年プランとなっています。

AutoCADの初心者向け練習図面はある?

オートデスクの公式サイトでは、AutoCADを初めて使う方に向けて、練習図面のセミナー動画を公開しています。(*13)

動画とあわせて練習図面のファイルもダウンロードできます。

日本語による丁寧な解説付きなので、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

AutoCAD 2023は、公式サイトにマニュアルPDFが完備されていて、困ったときにも解決策を探しやすくなっています。

また、初心者向けのセミナー動画も無償で公開されているため、初心者でも気軽に始めることができます。

CADの使い方は、時間をかけて慣れていくことで確実に身につく技術です。毎日少しずつ前向きに取り組んでいきましょう。

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◆参考URL

*1 オートデスク ニュース「Autodesk が AutoCAD 製品の 2025 バージョンを発売 〜Autodesk AI 活用により、さらなる生産性向上を実現〜」

https://blogs.autodesk.com/autodesk-news-japan/autocad-2025/

*2 AUTODESK「使用可能な製品バージョン」

https://www.autodesk.com/jp/support/account/manage/versions/previous-versions

*3 オートデスク ニュース「オートデスクが「AutoCAD 2023」を発売」

https://blogs.autodesk.com/autodesk-news-japan/autocad-2023/

*4 AutoCAD 2025「アクティビティ インサイト (2024 の新機能)」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2025/JPN/?guid=GUID-C0689973-8212-44A4-89FE-4CC6CE45177A

*5 AutoCAD 2025「アクティビティ インサイト (2025 の新機能)」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2025/JPN/?guid=GUID-2E728B13-FDF8-4CA7-87D1-35DDCF69353B

*6 AutoCAD 2023「新しい図面を開始するには」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-9836C645-44B4-4EF8-B05A-66EFB2FE0DD2

*7 AutoCAD 2023「概要 – 図面を保存する」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-5692ECA7-091D-446B-B946-BC8FF893E296

*8 AutoCAD 2023「図面を自動保存するには」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-581EC8CE-F025-4EE4-8449-BA739C7FC275

*9 AutoCAD 2023「バックアップ ファイルから図面を復元するには」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-58FE4BFB-E290-49A2-B8A2-068B4C40C02D

*10 AutoCAD 2023「図面を印刷するには」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-0D660AEB-0937-4C31-9EC0-ACCA16E7C5E0

*11 AutoCAD 2023「印刷領域を設定するには」https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-627BD290-8794-4835-A52E-F3902EBC8E7D

*12 AutoCAD 2023「概要 – パブリッシュする」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-2415687F-0064-4AC8-AC52-AAEF9AD0E6AD

*13「AUTOCAD の使い方 AutoCAD で描いてみよう!~ ゼロからはじめる作図演習 ~第 1 回 | はじめに、作図の準備、基準線の作成、ブロックの作成」

https://www.autodesk.com/jp/solutions/autocad-tutorials

*14 AutoCAD 2023「長方形を描くには」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-377C261F-EEF1-4438-A80D-6760CAE37B81

*15 AutoCAD 2023「長さ寸法を使用するには」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-DEB94C8F-064F-4E44-AB7A-D157DA166581

*16 AutoCAD 2023「新しいブロックを定義するには(ブロック エディタ)」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-91EFB2C6-FF31-4ECF-AB82-6E25537574D2

*17 AUTODESK「Autodesk AutoCAD」

https://www.autodesk.com/jp/products/autocad/overview?term=1-YEAR&tab=subscription

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