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AutoCADと互換性のあるフリーソフト6選

AutoCADはダウンロードするために年間7万円以上の費用が発生します。そのため、費用面での負担が大きく、継続的な利用を悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そういった場合、互換性のあるフリーソフトへの移行も1つの手です。

本記事ではAutoCADと互換性のある6つのフリーソフトの特徴を分かりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。

この記事を読むと、以下のことが分かります。

1.AutoCADと互換性のあるAR_CADの特徴

2.AutoCADと互換性のあるLibre3Dの特徴

3.AutoCADと互換性のあるNanoCADFreeの特徴

4.AutoCADと互換性のあるQCADの特徴

5.AutoCADと互換性のあるSolid Edge 2D Draftingの特徴

6.AutoCADと互換性のあるRoot Pro CAD Freeの特徴

AutoCADと互換性のあるフリーソフト6選

フリーソフトでありながら、AutoCADに搭載している機能と同等のものを使用できるソフトがあります。ここでは、AutoCADと互換性のある6つのフリーソフトの特徴を詳しくみていきましょう。

AR_CAD(*1)

AR_CADとは直感的なインターフェースで初心者でも簡単に操作できるフリーソフトです。建造物の作図に関する機能だけではなく、パンフレットやマニュアルの作成など豊富な機能を使用できる点が特徴です。

また、一般的なCADフォーマットであるDXFやJWW、JWCのファイル形式にも対応しており、AutoCADともスムーズにデータの入出力の操作ができます。専用のコンバートツールのインストールにより、DWGのファイル形式にも対応可能です。さまざまなファイル形式に対応できるため、AutoCADで作成した図面と組み合わせて書類を作成できるでしょう。

AR_CADで作成したデータの保存は自動圧縮展開形式で行われます。圧縮する必要がないため、保存した状態でメールなどの連絡ツールへの添付が可能になります。そのため、ハードディスクの容量の節約やデータの送受信の効率化につながるでしょう。

ただし、AR_CADで作成したデータの書籍への収録や、バンドルなどでの商用利用の場合、条件があります。事前に確認しておきましょう。

LibreCAD(*2)

LibreCADはWindows、Apple、Linux向けのフリーソフトです。2D図面の作成に特化しており、完全無料で利用できます。海外のフリーソフトであるため英語で提供されているものの、WindowsやmacOS、Linuxのクロスプラットフォームサポートを備えており、日本語を含む30以上の言語で利用できます。日本語への変更は設定メニューから簡単に設定可能です。

直感的に操作できるコマンドやツールを使用し、図面の作成および編集が可能です。DWGのファイル形式にも対応しているため、AutoCADとデータのやり取りが容易にできるようになります。また、ユーザーコミュニティが活発なオープンソースであるため、新しい機能の追加や改善点の見直しが定期的に実行されます。チュートリアルも豊富で初心者でも学習しやすい点が魅力です。

NanoCADFree(*3)

NanoCADFreeは2D図面と3D図面の設計が可能なフリーソフトです。エンジニアやプロの設計者に適しているソフトとして有名です。メニューやアイコン、コマンドラインなど操作しやすい場所に配置されているため、簡単に操作を習得できます。AutoCADなど他のCADソフトからNanoCADFreeに移行する場合でも、エンジニアに対する研修やトレーニングを実施する必要がなくなり、導入時の手間や時間を削減できます。

レンダリングや3Dモデリング、アニメーションなどの豊富な機能が搭載されているため、より複雑な設計も可能になるでしょう。また、APIサポートにも対応しており、独自のカスタマイズが可能です。操作や設計に関する問題が発生した場合、グローバルユーザーコミュニティやテクニカルサポートを利用できる点も魅力の1つです。

QCAD(*4)

QCADはスイスで開発された2DCADのフリーソフトです。Windows、macOS。Linuxに対応しています。使いやすいツールセットが搭載されており、線分やオブジェクトの作成および編集、寸法の追加などを容易に操作できます。

QCADは2Dの設計に適しており、高度な作図が可能です。具体的には次のような作図や編集の作業ができます。

・線分や円、ポリラインなどの図形の描画

・寸法や角度の計測

・テキストの追加

・レイヤー管理機能

・オブジェクトスナップ

・ブロックツール

QCADでは建物やインテリア、回路図などの図面作成も可能です。また、さまざまな形式のファイルに対応しており、DXFとDWG形式のファイルへの入出力が可能です。

Solid Edge 2D Drafting(*5)

Solid Edge 2D DraftingはSIEMENS社が提供している2DCADのフリーソフトです。国際標準化機構(ISO)やアメリカ規格協会(ANSI)などの製図規格に準拠する図面のレイアウトや寸法配置の制御などの機能を搭載しています。主な機能は次のとおりです。

・2D製図

・高速パラメトリック図面レイアウト

・製図規格に準拠する注釈や寸法配置

・電気や他の回路図の図表生成

・AutoCADからの変換ウィザード

図面はSolid EdgeまたはDWGフォーマットへファイルを保存できます。保存した2D図面のファイルをAutoCADなどの他の3DCADソフトにも簡単に開けるため、顧客やプロジェクトのチームとの情報共有や共同作業が容易に行えるでしょう。

Root Pro CAD Free(*6)

Root Pro CAD Freeは基本的な作図機能を搭載した2DCADのフリーソフトです。無料版と有料版の2種類から選択できます。建築や機械、電子、土木などさまざまな分野の設計図を作成できます。搭載している主な機能は次のとおりです。

・充実した寸法機能

・スナップやグリッドなどの作図補助機能

・レイヤーの多階層管理

・図形の検索機能

・図面ファイルの自動バックアップ

DWGとDXF形式を含むさまざまな形式のファイルの読み込みが可能で、AutoCADや他のCADソフトとの互換性があります。読み込み時にはモデル空間の読み込み、各種設定のオン・オフ切り替え設定、部分図のレイアウトの配置などが反映されます。ただし、AutoCADのDXFやDWGファイルへの書き出しは有料版に限られている点を知っておきましょう。

まとめ

本記事ではAutoCADと互換性のある6つのフリーソフトの特徴を解説しました。AutoCADからフリーソフトに移行する場合、自身の目的やニーズに適しているかを基準に選択することが大切です。例えば、3Dではなく2D図面の作成や編集を行いたい場合、LibreCADまたはQCADが適しています。製図規格に準拠した設計を求める場合、DraftSightを推奨します。

しかし、フリーソフトは機能などの制約がある一方で、AutoCADは多くの機能を搭載しており、複雑な図面の作成が可能です。そのため、フリーソフトに移行しても大規模なプロジェクトに携わる場合、AutoCADに再移行するケースも珍しくありません。

費用のみで比較せず、自身のニーズと照らし合わせ、適切なソフトを選択しましょう。

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*1

「AR_CAD_MANIA|AR_CADって何?」

http://www.ar-cad.net/modules/p1/index.html

*2

「LibreCAD|Open Source 2D-CAD」

https://librecad.org/

*3

「NANOCAD|NanoCAD v.5 free CAD software」

https://nanocad.com/products/nanocad-free/

*4

「QCAD.org|Open Source CAD」

https://www.qcad.org/en/

*5

「SIEMENS|無償2D CADソフトウェア Solid Edge 2D Drafting」

https://resources.sw.siemens.com/ja-JP/download-free-2d-cad-software

*6

「Root Pro CAD|Root Pro CAD」

https://www.rootprocad.com/

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