お出かけに便利なGoogleマップの新機能。AI予測で公共交通の運行情報を表示


Googleは、Googleマップに電車やバスなどの遅延や混雑状況を予測する機能を追加しました。この機能は、公共交通機関を運行する会社が発表する遅延情報と異なり、ユーザーからの情報とAIを駆使して遅延や混雑を予測するというものです。どんな仕組みで分析と予測をしているのか、そしてどんな活用ができるのかを紹介します。

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Googleマップに公共交通の遅延や混雑を予測する新機能が追加

Googleは2019年6月に、Googleマップに公共交通の遅延や混雑状況を予測して表示する新たな機能を追加しました。
座席を確保して時間どおりに到着 – Google マップの新しい乗換案内

基本的な仕組みは、ユーザーから提供を受けた交通機関の情報をもとに、AIを駆使しながら独自の手法で分析し、時間ごとに遅延や混雑状況を予測して割り出します。分析手法については次の記事に詳しく解説してあります。
Googleマップにバスの遅延情報や公共交通機関の混雑状況を表示する機能が追加される
Predicting Bus Delays with Machine Learning

Googleは予測機能を正式にスタートする前から、Googleマップでユーザーがその時間に利用しているバスや鉄道が空いているか混雑しているかを尋ねるアンケートを表示させるようにしていました。そして、回答を収集し、予測のための基本データを蓄積していました。得られた膨大なデータをAIを駆使して分析・学習を繰り返して実用的な段階まで発展させ、正式運用できるまでに至りました。

Googleが開発した遅延や混雑を予測する機能は、iOS版とAndroid版のGoogleマップアプリで利用でき、日本を含む世界200都市の交通機関を予測対象にしています。

公共交通会社が発表する運行状況では得られない新たな情報源

電車やバスの遅延情報は、運行している会社が運行管理を担当する部署からの情報をもとにウェブサイトやアプリで常時知らせています。また、事故や車両トラブルなどで大幅にダイヤが乱れたときは、テレビやラジオなどの報道機関に知らせています。こうした公共交通の運行会社が公式に知らせる運行情報と、今回Googleが追加した遅延や混雑を予測した情報は内容がまったく異なります。

公共交通機関を運行する会社は、運休や遅延時間といった情報を知らせています。鉄道の場合は、事故があると運休や特定の区間で折り返し運転、あるいは平常より何分ほど遅れているかといった運行に関する情報を提供します。これに対して、Googleの予測機能は、バスや鉄道の車内がどのくらい混雑しているかを知らせてくれます。たとえば、バスや鉄道で、現在どの区間で車内に空席があるかといった情報です。また、バスでは交通渋滞の状況を分析して運行ダイヤからどのくらい遅れが生じているかを予測値として表示します。

つまり、公共交通機の運行会社による公式発表では知ることのできない運行情報をGoogleは提供してくれるのです。

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日頃使わない鉄道バスの利用時に有益な情報

通勤や通学、あるいは休日に買い物や行楽地に出かけるときは、決まった時間に電車やバスを利用しているでしょう。その際、混雑の具合や遅延時間はどのくらいであるか、だいたいの目星がつくため、駅や停留所にいつごろまでにつけば乗りたい電車やバスに間に合うか見当がつきます。一方、普段利用しない時間帯の電車やバスを利用すると、思いのほか鉄道やバスが来るのが遅かったり、空いていると思ったところ反対に混雑していたといった経験をしたことがあるのではないでしょうか。特にバスの場合は、時間帯によって渋滞を起こしていることがあり、時刻表より10分以上も到着が遅れているときもあります。

また、旅行や出張で訪れた遠方の都市の鉄道やバスの利用は不慣れで、運行状況については想像がつきません。特に、地下鉄はラッシュ時にどの程度混雑していて、乗降時に生じる遅れがどの程度なのか知る由もないでしょう。場合によっては予定の時間に間に合わず、遅刻をしてしまう失敗につながりかねません。帰りのときも、駅や空港に向かうためにバスを利用した際、まさかの渋滞に巻き込まれて時間が過ぎていくと、予約しておいた飛行機や新幹線に出発時刻に間に合わず乗り遅れてしまうこともあります。

Googleが予測する運行情報は、こうした最寄りの鉄道やバスで普段利用しない時間帯の混み具合や、土地勘がまったくない旅先や出張先の公共交通機関の混雑・遅延状況を把握するのに役立ちます。公共交通期間を運行する会社が案内している遅延情報といっしょに活用すれば、目的地に行くまでの詳細な運行状況を把握することができるのです。

普及には精度の向上と地方の交通機関への拡大が課題

公共交通の混雑状況を予測するGoogleの運行情報の提供は画期的です。しかし、まだ黎明期の段階です。

Googleの予測・分析は、ユーザーからの情報とAIによる学習が基盤となっています。サービスを始めたばかりの段階では十分な予測や分析ができているとはいえず、AIによる学習を重ねていくことで精度を高めていかなければなりません。初期の天気予報と同じように、精度が高まっていかないと「当たらないGoogleの混雑予測」と悪評価のレッテルを貼られかねません。実用性が評価されていくには時間がかかるかもしれません。

さらに、対象となる公共交通機関も増やしていかなければなりません。現在は世界200都市の公共交通機関が対象で、地方の大都市まで対象が行き届いていません。そのため、利用範囲がまだ限られていて、旅行や出張での活用には物足りないところがあります。さらなる対象都市の拡大は分析精度の向上と並ぶ課題といえるでしょう。

十分な精度をもち、地方都市も網羅する公共交通の混雑予測が確立すれば、私たちの生活に有意義な情報源として普及し、広く活用されるでしょう。今後の機能の発展を大いに期待したいところです。

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