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AutoCADの代替となるオープンソースの互換CADとは?一覧で紹介

AutoCADは国内外でもっとも普及しているCADソフトの一種ですが、導入に際しては課題もあるため、誰もが気軽に利用できるサービスとは限りません。

そこで、AutoCADの導入を見送っている組織や個人から注目を集めているのが、AutoCADの代替となるオープンソースの互換CADの存在です。無料で使える互換CADの導入に当たっては、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

この記事では、互換CADの概要を一覧で紹介しながら、互換CAD活用時のポイントについて、解説します。

目次:

  1. なぜAutoCADが広く普及しているのか
  2. AutoCAD導入の課題
  3. AutoCADの代わりとなれる互換CADとは
  4. 無料で使えるオープンソースの互換CAD一覧
  5. 互換CAD活用のポイント

なぜAutoCADが広く普及しているのか

CADソフトにはいくつかの種類がありますが、最も人気の製品がAtuoCADです。AutoCADはAutodesk社が提供する2D・3D CADソフトで、ハイエンドなパフォーマンスを発揮できることから、多くの企業や事務所で導入が進んでいます。

AutoCADが広く普及している理由の一つは、その汎用性の高さにあります。CAD作成に必要な機能が一通り揃っているため、あらゆる業界で活躍できる製品です。また、これまでAutoCADの弱点とされてきたのが、専門性の高いCAD業務だと機能面で不十分に感じることがある点でした。特定業界に特化したCADソフトは、この点でAutoCADより優れていましたが、最新のAutoCADでは、新たに業種別のツールセットが導入され、専門性の不足を補っています*1。

AutoCADの通常機能に加え、建設や土木、電気設備など、ツールセットを使い分けることで、あらゆるCAD業務において高い専門性を発揮することができます。

オールラウンドに活躍するAutoCADは、今後も業界トップクラスのシェアを維持し続けるでしょう。

AutoCAD導入の課題

AutoCADは極めて優れた機能性を誇りますが、一方で問題もあります。最大の懸念事項は、やはりその導入費用の高さです。1つのライセンスを1年間契約するのに、最大20万円以上かかるという価格設定は、中小企業や個人事業主には負担の大きいサービスと言えるでしょう。

安価なプランでAutoCADを利用することも可能ですが、こちらも年間で7万円程度の費用がかかり、なおかつツールセットは同梱しないため、機能制限を受けることとなります。

導入費用が高額なソフトは、その扱いに長けた人物でなければ宝の持ち腐れとなってしまいます。CADデータの共有や簡単な編集は全ての関係者が行える環境が整っていることが理想ですが、CADソフトが高価だと、こういったソフトの提供が難しいのが現状です。

AutoCADの代わりとなれる互換CADとは

一方、企業によっては高額なAutoCADの代わりに、互換性を備えたCADソフトを導入するケースも見られます。これらは一般に互換CADと呼ばれ、AutoCADほどのユーザビリティや機能性は備えていないものの、基本的な編集やデータの閲覧ができることから、CADソフトを多くの従業員へ安価に配布したい場合に役立ちます。

互換CADの多くは無料で利用ができるため、そのコストパフォーマンスの高さが高く評価されているのが特徴です。

無料で使えるオープンソースの互換CAD一覧

ここでは、オープンソースで公開されている、無料で利用可能な互換CADについて紹介します。AutoCADと互換性のあるCADソフトを探している場合、以下の一覧を参考にしてください。

InteliCAD

IntelliCADは、AutoCAD対応の互換CADとして最もポピュラーなサービスです。AutoCADと同様のコマンドが使える、AutoCADの標準ファイル形式であるDWGファイルに対応しているなど、便利な機能を備えます。

AutoCADユーザーとのコミュニケーションが取りやすく、とにかくAutoCADの代替となる互換CADを探している場合、最適のサービスです。

FreeCAD

FreeCADも、無料のオープンソースCADとしてポピュラーな互換CADです。DWGファイルに対応しているだけでなく、2D・3Dの両方のCADを扱えるため、汎用性に優れます。

UIなどはAutoCADとは全く異なるコンセプトで設計されているため、同じような使い方をすることは難しいものの、長年業界で使用されている信頼性の高いフリーソフトであるため、AutoCADの仕様にこだわらない場合はおすすめできます。

LibreCAD

LibreCADは、AutoCADと似たようなUIで使うことができるフリーのCADソフトです。クロスプラットフォーム対応なのでOSの互換性を気にする必要がなく、誰でも気軽に運用をスタートできます。

ただ、2D CAD限定の対応となっており、3D CADには非対応という点は注意しましょう。

互換CAD活用のポイント

互換CADは無料で利用できるだけでなく、その機能性の高さやAutoCADとの互換性の高さが評価されています。互換CADの活用を検討している場合、以下のポイントもあらかじめ把握しておきましょう。

有償CADのつなぎとして十分な性能を発揮

互換CADは、AutoCADをはじめとする有償のCADソフトに劣らない機能性を備えているものもあります。有償CADの代替製品としては十分な性能を発揮するため、必ずしもフルプライスのCAD製品の導入が必要でない場合、試しに活用してみることをおすすめします。

必要なCAD機能を見極めるためのツールとしても活躍

今後有償のCADソフトを考えている場合、丁寧なCADソフト選びを実現する上でも互換CADは役に立ちます。互換CADはいずれも基本的なCAD機能を備えているため、これを使用することでどんな機能が必要で、どんな機能が不要かを把握することができるからです。

AutoCADをはじめとする有償のCADは、いずれも価格が高価であるため、簡単にツールを切り替えることはできません。せっかくのCAD導入を無駄なものにしないためにも、まずは無料の互換CADで様子を見る、というのは有効です。

品質や安定性を求めるならゆくゆくはAutoCADを導入すべき

オープンソースの互換CADは確かに便利ですが、機能の豊かさやパフォーマンスの安定性の高さについては、AutoCADには劣ります。AutoCADは確かに高価ですが、毎年無償で機能追加や改善を含むアップデートが行われており、利用に伴うサポート体制も充実しています。

互換CADの多くは有志によって運営されていたり、個人が開発したツールであったりするため、このような手厚いサポートや機能拡張は期待できません。本格的なCAD運用の規模を拡大したい場合、有償のCADへの切り替えを検討しましょう。

まとめ

この記事では、AutoCADと相性の良い互換CADについて、無料のサービスを紹介しました。高価なAutoCADの代わりとして活躍する各種互換CADは、基本機能を問題なく活用し、なおかつ無料で導入ができます。高価なCADソフトを導入する余裕はないが、広くCADを活用したいと考えている場合は、これらのソフトの導入を検討しましょう。

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出典:

*1 BUILT「生まれ変わった「AutoCAD」、価格据え置きで“7つの業種別ツールセット”が利用可能に」

https://built.itmedia.co.jp/bt/articles/2105/10/news045.html

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