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Revitを使用したMEPエンジニアリングとは?活躍する機能を紹介

BIMソフトとして知られるRevitは、多様な構造物を取り扱える汎用性の高さで知られている製品です。BIMといえば建築設計が頭に思い浮かびがちですが、実際にはそれ以外の領域においても活用の機会は少なくありません。

この記事では、そんなRevitをMEPエンジニアリングの分野で使用することができるのか、Revitを導入することでどんなメリットが得られるのかなどを詳しく解説します。

目次:

  1. MEPとは
  2. MEPエンジニアリングの業務課題
  3. Revitの概要
  4. RevitはMEPエンジニアリングに使える?
  5. RevitをMEPエンジニアリングに活用するメリット
  6. RevitのMEPエンジニアリング向け機能
  7. MEPエンジニアリングに役立つAutodeskの他の製品

MEPとは

そもそもMEPとはMechanical, Electrical and Plumbingの略称で、日本語で言う「機械、電気、配管」にあたります。建物の外観ではなく、主に内部の設計を扱う領域をMEPと呼び、建築設計同様に高度な設計プロセスを必要とする分野です。

MEPエンジニアリングの現場においても3Dモデリングは必須の技術と言え、BIMの登場は、同業界の業務効率を大きく変える可能性を秘めています。

MEPエンジニアリングの業務課題

MEPは内部構造に関する業務領域であるため、あまり人の目につかない分野ではあるものの、業務の複雑さは建築設計と同等です。

MEPエンジニアリングの難しいところは、構成要素が多様で数多くの設備を取り扱わなければならない点にあります。空調や電力供給、上下水道の整備など生活には欠かせないインフラを扱っているため、少しのミスがその空間を台無しにしてしまうこともあるものです。

そのため、現場では常にミスがないように工夫を施す必要があるのですが、複雑な設計を実現するために余分な資源を用意したり、将来のメンテナンス負担などは考慮されていなかったりなど、全てを完璧に仕上げることが難しい問題も抱えています。

業務の品質と生産性の向上とコストパフォーマンスの最適化には、現場の人間による高度なノウハウが求められる業界です。

Revitの概要

Autodesk社が開発・提供するRevitは、あらゆる業界で活躍する優れたBIMソフトとして知られています。2D・3Dを問わない設計業務を行える機能を備え、図面情報を作成した3Dモデルに内包できるBIM機能をフル活用できる、便利な製品です。

Revitは単体でも強力な設計業務を実現できますが、Autodesk社の他の製品と連携して運用することで、さらに高い効果を得られます。

Civil 3Dのような土木設計に特化した製品との併用は、Revitに不足する機能を補える取り組みであるため、大規模なBIMプロジェクトを実現する際には検討したい運用アプローチです。

RevitはMEPエンジニアリングに使える?

そこで気になるのが、RevitはMEPエンジニアリングに使用することができるのかという点です。結論から言うと、Revitは標準でMEPエンジニアリングに特化した機能を備えているため、問題なく業務効率化に役立てることができます。

MEPエンジニアリングにおけるシステムの設計からモデリング、そして反復処理を実行し、システムの性能向上だけでなく、長期的なサステナビリティの確保に貢献できる製品です*1。

RevitをMEPエンジニアリングに活用するメリット

RevitをMEPエンジニアリングに適用することで、現場ではさまざまなメリットを期待することができます。

建物の品質向上

MEPエンジニアリングにおけるRevitの導入は、建物の品質向上に役立ちます。設備設計に必要な機能を複数揃え、エンジニアリング業務の効率化を促し、不要なリスクの排除や設計上の無駄を排除して、質の高い設備を備えた建物を実現可能です。

設計業務の品質向上

Revitが優れているのは、単に豊富なツールを使い分けることができるだけでなく、業務効率化に貢献する便利な自動化ツールが備わっている点も理由の一つです。

モデリングに際しては手動での作業に加え、状況に応じた最適なデザイン案を自動で提案してくれる機能も備えており、設計者のインスピレーションに影響を与えたり、検討や実装にかかる負担の軽減に役立ちます。

従来よりも質の高いモデリングを実現できるのはもちろん、短時間で設計業務を実行できるスピーディな生産性も確保できるでしょう。

高度なコラボレーションの実現

Revitは単体での運用だけでなく、他の製品との連携においても強力なパフォーマンスを発揮します。

モデルデータの共有機能が充実しており、関係者間への共有をメールなどを使わずとも迅速に実行することができます。

プロジェクトが大きくなると、それだけ情報共有が必要なメンバーの数も増えてくるものですが、Revitがあればそのような規模の拡大にも柔軟に対応することが可能です。

RevitのMEPエンジニアリング向け機能

RevitにはMEPエンジニアリングに特化した、複数の機能が実装されています。通常の設計ツール以外で注目したい機能としては、以下が挙げられます。

解析

設計した図面をシミュレーション、および干渉チェックにかけ、問題がないかを迅速に調べることができます。高度な計算も自動で実行し、正確に評価することが可能です。

モデリング

モデリングにおいてはレイアウトの自動化ツールを活用し、製作スピードを飛躍的に高めることができます。

細かな調整を製造や設置のフェーズでも実行できるような、質の高いモデリングを実現します。

ドキュメント作成

3Dモデルだけでは確認ができない細かな仕様などについても、一枚の図面にまとめて表記することができます。

作成したモデルをもとに、構造コンポーネントを含めて精度の高いドキュメンテーションを支援します。

MEPエンジニアリングに役立つAutodeskの他の製品

Revit以外にも、AutodeskはMEPエンジニアリングに活躍する複数の製品を提供しています。代表的なものとしては、

  • FABRICATION CADMEP
  • POINT LAYOUT
  • BIM360 TEAM

などが挙げられます。

FABRICATION CADMEPは、Revitで作成したモデルを拡張し、店舗設計の詳細設計を行える製品です。POINT LAYOUTは、モデルのポイントデータを使った設置効率の改善案を検討するのに役立ちます。

BIM360 TEAMは、クラウドを使ったプロジェクトデータの共有プラットフォームで、コラボレーションの強化に活躍するサービスです。

必要に応じて、Revitとこれらの製品をうまく使い分けると良いでしょう。

まとめ

この記事では、RevitでMEPエンジニアリングを実行するメリットなどについて解説しました。

RevitはMEPの分野でも強力なパフォーマンスを発揮する、頼もしい製品です。単体での運用はもちろん、関連製品も併用することで強力な設計環境を構築しましょう。

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出典:

*1 Autodesk「Revit での MEP エンジニアリング」

https://www.autodesk.co.jp/products/revit/mep

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