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一般図とは何か?構造図や主題図との違いを解説

一般図とは建築設計における基本となる図面の総称です。配置図や平面図、立面図などの図面を一般図と呼びます。一般図は構造図や主題図という言葉とよく混同されます。では、一般図と構造図および主題図にはどのような違いがあるのでしょうか。

本記事では一般図の概要にふれつつ、構造図と主題図との違いを分かりやすく解説します。また、図面の具体例もみていくため、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むと以下のことが分かります。
1.一般図の概要
2.構造図および主題図との違い
3.一般図の具体例

一般図とは(*1)

建築における一般図とは建築物の設計イメージを容易に理解できるように作成される図面です。配置図や平面図、立面図、伏図の総称を指します。図面作成の書き込み方法は次のとおりです。

図面の種類書き込み方法
平面図・伏図建築物1棟に対し1枚の図面を使用し、全容を記載する
断面図・立面図正面・側面・背面を1枚の図面に記載する

とくに、住宅建築物の各階における構造部材の位置関係や形状および全体像を共有するために使用されます。図面作成に用いられる縮尺は100分の1が一般的です。ここでは、一般図に含まれる配置図や平面図、立面図、伏図の概要および記載されている情報を詳しくみていきましょう。

配置図

配置図とは敷地内における建築物の配置および方向などの情報を把握するために作成される図面です。設計工程における基本的な要素を記載する図面であるため、建築物を設計する段階で作成するケースが多くあります。具体的には次のような情報が記載されています。

・建築物全体の寸法
・隣接する敷地との境界線
・敷地と接する道路および道路幅員
・駐車スペースやフェンス、門扉、塀などの外構要素
・敷地内および敷地と道路の高低差

建築物の外部要素である日影規制や道路境界線などを把握し、法的に支障がないかをチェックできる図面です。また、人や車の動線も確認できます。

平面図

平面図は配置図とよく混同されてしまうものの、図面内の情報は大きく異なります。平面図は建築物内部のイメージを共有する図面です。2階以上の建築物の場合、各階の内部がどのような設計になっているかを確認できます。

1つの階につき、1枚の図面を作成するケースが多い傾向にあります。そのため、基本的な情報は記載されているものの、細かい情報は記載されていないケースも珍しくありません。具体的には次のような情報が記載されています。

・建築物内部の主要箇所の寸法
・間取り
・面積
・部屋の用途
・壁の構造および扉の開閉方向

立面図

立面図とは建築物を外側から見たイメージを共有する図面です。建築物の外装の確認に使用されます。建築物を東・西・南・北の4方向から見たイメージを図面に記載します。記載されている情報の具体例は次のとおりです。

・建築物の高さ
・建築物の幅
・窓や扉の配置
・外装材の種類
・屋根の勾配
・外観のデザイン

伏図

建築物を上部から透かして見たイメージを共有するための図面です。柱や梁など建築物の構造材の組み合わせを把握できます。一般的に縮尺は100分の1または50分の1が使用されます。多様な種類の図面があり、一般図として分類される代表的な伏図には屋根伏図や天井伏図などでは屋根、天井、エアコン、証明などの配置および寸法を確認可能です。伏図はリフォーム時にも建築物の構造を把握するためにも活用されます。

一般図と混同されやすい言葉/h2>
一般図とよく混同されやすい言葉として、構造図と主題図の2つが挙げられます。ここでは、一般図と構造図および主題図との違いをみていきましょう。

構造図

構造図とは建築物の構造に関する情報を記載している図面です。構造部の材質や形状、寸法、施工手順などの情報が示されています。一般図には構造図に含まれる基礎伏図や床伏図なども分類されるため、「一般図=構造図」と認識してしまっている方も少なくありません。

しかし、一般図には構造図だけでなく、配置図や平面図なども分類されるため、より広義の図面を指します。構造図に分類される代表的な図面に基礎伏図や床伏図、小屋伏図が挙げられます。構造図の伏図では次のような情報が読み取り可能です。

配置図

配置図とは敷地内における建築物の配置および方向などの情報を把握するために作成される図面です。設計工程における基本的な要素を記載する図面であるため、建築物を設計する段階で作成するケースが多くあります。具体的には次のような情報が記載されています。

・建築物全体の寸法
・隣接する敷地との境界線
・敷地と接する道路および道路幅員
・駐車スペースやフェンス、門扉、塀などの外構要素
・敷地内および敷地と道路の高低差

建築物の外部要素である日影規制や道路境界線などを把握し、法的に支障がないかをチェックできる図面です。また、人や車の動線も確認できます。

平面図

平面図は配置図とよく混同されてしまうものの、図面内の情報は大きく異なります。平面図は建築物内部のイメージを共有する図面です。2階以上の建築物の場合、各階の内部がどのような設計になっているかを確認できます。

1つの階につき、1枚の図面を作成するケースが多い傾向にあります。そのため、基本的な情報は記載されているものの、細かい情報は記載されていないケースも珍しくありません。具体的には次のような情報が記載されています。

・建築物内部の主要箇所の寸法
・間取り
・面積
・部屋の用途
・壁の構造および扉の開閉方向

立面図

立面図とは建築物を外側から見たイメージを共有する図面です。建築物の外装の確認に使用されます。建築物を東・西・南・北の4方向から見たイメージを図面に記載します。記載されている情報の具体例は次のとおりです。

・建築物の高さ
・建築物の幅
・窓や扉の配置
・外装材の種類
・屋根の勾配
・外観のデザイン

伏図

建築物を上部から透かして見たイメージを共有するための図面です。柱や梁など建築物の構造材の組み合わせを把握できます。一般的に縮尺は100分の1または50分の1が使用されます。多様な種類の図面があり、一般図として分類される代表的な伏図には屋根伏図や天井伏図などでは屋根、天井、エアコン、証明などの配置および寸法を確認可能です。伏図はリフォーム時にも建築物の構造を把握するためにも活用されます。

一般図と混同されやすい言葉

一般図とよく混同されやすい言葉として、構造図と主題図の2つが挙げられます。ここでは、一般図と構造図および主題図との違いをみていきましょう。

構造図

構造図とは建築物の構造に関する情報を記載している図面です。構造部の材質や形状、寸法、施工手順などの情報が示されています。一般図には構造図に含まれる基礎伏図や床伏図なども分類されるため、「一般図=構造図」と認識してしまっている方も少なくありません。

しかし、一般図には構造図だけでなく、配置図や平面図なども分類されるため、より広義の図面を指します。構造図に分類される代表的な図面に基礎伏図や床伏図、小屋伏図が挙げられます。構造図の伏図では次のような情報が読み取り可能です。

図面の種類読み取れる情報
基礎伏図基礎全体の形状
床伏図床の柱や梁、壁などの寸法および配置
小屋伏図屋根の構造部材の詳細

主題図

主題図とは建築設計に必要な図面ではなく、特定の主題に沿った情報が記載されている地図を指します。主題図はハザードマップや人口分布図などに利用されています。主題図と混同しやすい「一般図」は平面図や立面図などの建築図面ではなく、縮尺に応じて地形の状態を正確に記した地形図を示す言葉です。建築図面の一般図とは関係ありません。

一般図の具体例

一般図は配置図や平面図、立面図などの総称であることを前項で解説しました。ここでは、一般図をより細分化し、より具体的な図面の名称および概要を解説します。一般図の具体例として、4つの図面をみていきましょう。

アイソメトリック図

アイソメトリック図とは立体を斜め上から見たイメージを表現した図面です。立体のX軸・Y軸・Z軸が120°の等しい角度で投影するため、等角投影図とも呼ばれます。それぞれの辺の寸法が実寸で正確に表現されているため、図面で実際のサイズ感を伝えやすい点が特徴です。

配置図や平面図では表現しきれない奥行きのイメージを伝えられます。他の図面と比較すると、建築物の完成イメージを視覚的に分かりやすく表現できるでしょう。そのため、施工主とのイメージの共有や協議用として利用されるケースが多くあります。

軸組図

軸組図とは柱や梁などの構造部材を立面図で表現した図面です。図面には次のような情報が記載されており、各軸の骨組みを把握するために作成されます。

・構造部材の符号
・構造部材の配置および開口高さ
・構造スリット

建物の構造を理解しつつ、建築物の施工手順などを検討するために必要な図面です。

デッキ割付図

デッキ割付図は建築物の施工を計画する工程で使用される図面です。主に、鉄骨造や鉄骨コンクリート造の建築物を施工する場合に作成される図面で、床材の敷き込み手順および納入日の指定などの情報が記載されています。図面作成により、施工品質の確保が可能です。具体的には次のような観点から施工品質を確保します。

・材料手配表の作成により、発注する材料の注文書として活用される
・施工業者の責任の範疇で作成される

梁伏図

梁伏図は構造部分を上部から見下ろした状態を描いた図面です。柱や梁、基礎の情報が記載されています。建築物の構造を把握するために重要な図面です。梁伏図は複数の図面の種類があり、構造を把握したい場所によって次のように分かれます。

図面の種類記載されている情報
基礎伏図基礎部分の詳しい情報
床伏図床下部分の構造
小屋伏図小屋梁や火打ち梁などの情報

まとめ

本記事では一般図の概要と具体例を詳しく解説しました。一般図は配置図や平面図、立面図、伏図の総称で、建築物の全体像のイメージを共有するために必要な図面です。伏図は建築物の構造を把握するための構造図にも分類されるため、一般図と構造図は同じ図面を指す言葉だと考えている方も珍しくありません。一般図は構造図の一部の図面も含まれているため、より広義の分類になります。

一般図は多種多様の図面があり、手書きで作成する場合には時間と手間がかかるため、負担に感じてしまう方が多くいます。図面作成の手間を削減したい場合、AutoCADなどCADソフトの利用がおすすめです。AutoCADは2Dおよび3Dの建築物の図面を作成できるCADソフトです。作図作業の自動化が可能で、生産性向上が期待できるでしょう。

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「東建コーポレーション|建築用語辞書|一般図(イッパンズ)」

https://www.token.co.jp/estate/useful/archipedia/word.php?jid=00016&wid=00027&wdid=01

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