Android Payの日本上陸よりも影響が大きい「HCE-F」の上陸!
iPhone7の登場とともにApple Payで盛り上がっておりますが、Google陣営が黙っている訳がありません。
Android Payも近日日本上陸と言う話があります。
これから増えるであろう日本への海外観光客を巡る、Pay戦争がいよいよ本格的になってきました。
さて、このPay戦争・・・Google陣営のあの手この手が見え隠れしています。
そして、それを知る事はAndroid端末におけるスマホ決済の行く末を見極める為に重要であると考えます。
AppleとGoogleのそれぞれの特色
観光客争奪戦の主戦場は当然の事ながら「日本」が舞台となります。日本の非接触決済インフラと言えば「FeliCa」です。当然、FeliCaに対応する事が一番の近道と言えます。
AppleとGoogleでそれぞれの特色がハッキリと出ています。それはこれまで歩んできた道の違いとも言えるでしょう。
Appleの手段
iPhone7はFeliCaチップを搭載する事で、日本のおサイフケータイインフラに対応しました。
しかし、Appleのスマホ非接触決済はApple Payでサービスを提供されています。スマホ非接触決済に関しては、必ずApple Payを介して行う必要があります。スマホ非接触決済の仕組みを丸ごと提供するのではなく、あくまでもAppleが提供する“サービス”としてスマホ非接触決済を提供するスタンスです。Appleのこれまでのクローズな姿勢が出ているサービス提供であると思います。
Googleの手段
一方、Googleはどの様な方式を考えているのでしょうか?
日本のAndroid端末市場を見た時、おサイフケータイ対応は当たり前になっています。オープンなAndroid環境ならではだと思います。しかし、ターゲットとなるユーザーは日本人ではなく、海外からの観光旅行客となります。これが逆に日本対応の足枷になっています。Googleが自社ブランドのPixelにFeliCaチップを搭載しようとした所で、各社がAndroid端末を製造している為、解決しません。。
そこで見え隠れしてくるのが、「HCE-F」と言う仕組みになります。
「HCE」とは??
HCEとは何なのでしょうか?
HCEはHost-based Card Emulationの略です。その名通りホストだけでカードエミュレーションを行います。
要するにHCEに対応したAndroid OSが動作すれば、セキュアエレメントが無いNFC端末でもスマホ非接触決済を行える様になります。
この仕組み自体はAndroid4.4から提供されています。Android PayもAndroid4.4から提供なので同時期になります。Android Payもセキュアエレメントに情報を残さないと言う点で、同等の処理をしていると推測されます(Googleは公式には発表していないようです)。
「HCE-F」はFeliCaに対応したHCE
これに対してGoogleは「HCE-F」を提供する事で日本のおサイフケータイインフラに対応しようとしています。。「HCE-F」とはFeliCaに対応したHCEで、Android7.0(Nougat)から提供を開始しています。HCE-Fを利用する事で、FeliCaにおいてもNFCが可能な端末であれば、FeliCa決済が可能になると言う訳です。
Apple PayもHCE-Fの仕組みを利用する事でFeliCa対応も可能だと思われます。まだ発表はされていないようですが、Android PayのFeliCa対応が待ち遠しいです。
「HCE-F」がもたらす影響
「HCE-F」はFeliCaに対応していないNFC端末でも、日本国内でFeliCa決済が可能になります。それは海外旅行客のそれぞれのAndroid端末でも決済可能である事を意味します。Android Payによる決済だけでなく、既存のおサイフケータイアプリの「HCE-F」対応によっても実現できる可能性があります。
逆に既にある日本のおサイフケータイアプリがHCE対応によるグローバル化なんて事もあるでのしょうか。
ここに来て、ガラパゴス化した日本に対して、iPhone7、Androidとも歩み寄ってきています。
それは世界が更に近づいて来た事を意味しているのではないでしょうか?
将来的には決済系も自動生成される時代がくるでしょう。
GeneXusがApple PayやAndorid Pay対応してくるのも時間の問題かもしれません。
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